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地域が育む多様性が社会の創造性を醸成する

今、多くの企業の中で「新規ビジネスの創出」が叫ばれています。

これまでは既存事業の効率性を高め、いかに他社より競争力のある価格で価値を提供できるかに主軸が置かれていました。しかし、そもそも既存のビジネスモデルが通用しなくなってきているのだと思います。

したがって、世の中は「効率性」から「創造性」へ主軸が変化していっているわけです。しかし、これまでの都市集中型社会は、「効率性」を重視して組み立てられています。その代償として、地域から人が流出し、コミュニティ単位の文化や価値観が衰退していきました。これは社会全体として価値観の多様性が減少したということに他ならないと思います。

皆が似た価値観で均質化された社会では、創造的なものは生まれにくいと思います。だからこそ、急に「新規ビジネスだ」「イノベーションだ」と叫んだところで、新しいものは簡単には生まれてきません。

社会全体の価値観の多様性を高める。そのために、ふたたび地域が重要な役割を果たすと私は信じています。地域の風土や独自の文化が多様な考え方を育みます。それがきっと社会全体の創造性に繋がります。したがって、現在の社会の効率性を維持しつつ、いかに地域に回帰するかが大きな課題だと感じています。

そんなことで今、私もこれまで微生物を扱ってきた経験を活かして、山梨の小さな集落で新しい挑戦・ブルーチーズ作りを始めようとしています。これをきっかけに地域に目を向けてくれる方が増えてくれれば嬉しいと思っています。

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