チャールズ・ダウ
チャールズ・ダウは投資の世界に多大な功績を残した人物で、現代のニュースなどで当たり前の様に取り上げらる平均株価(日経平均株価やMYダウ)はダウが考案したもので、投資家であれば当たり前に知らなくてはならない人物です。
もし、この人を知らない投資家が居るとしたら、勉強をし直すことをお勧めします。
略歴
コネチカット州スターリング生まれ。ハイスクールを中退後、新聞記者になる。主にニューヨーク証券取引所での相場に関する記事を執筆し、その取材の経験から「株価は全ての事象を織り込む」というダウ理論を提唱。テクニカル分析の先駆者の一人となる。
1882年にはエドワード・ジョーンズやチャールズ・バーグストレッサー(英語版)と共にダウ・ジョーンズを設立、当初は手書きの経済ニューズレターをウォール街の経済関係者に配布し始める。このニューズレターがやがて発展し1889年7月に『ウォールストリート・ジャーナル』となる。1896年にはニューヨーク証券取引所の株価動向を示す指標として同紙にダウ・ジョーンズ工業平均株価を掲載し、これは今日に至るまで証券関係者に幅広く活用されるようになった。1902年、ニューヨークのブルックリンで死去。
【Wikipediaより】
生年月日 1851年11月6日
死亡日 1902年12月4日
ダウ理論とは
ダウの考案したマーケット理論で、ダウ自ら著作を残しているわけではない。
彼がウォール・ストリート・ジャーナルで論説していた内容を、彼の没後にS・A・ネルソンが「The ABC of Stock Speculation」で体系化し、W・ハルミトンが「The Stock Market Barometer」で紹介、ロバート・リーが「The Dow Theory」でさらに発展させた経緯をたどる。
ダウの考案した平均株価や理論は、景気循環を探ろうとする所を出発点としていた。
脈々と受け継がれ100年以上が経ち、現代ではテクニカル分析の原点と評価され元々は株式市場(物価指数)の理論だが、他の市場にも利用できる性質が認められて多くのマーケット関係者から支持を得てきた。
ダウ理論の6つの基本法則
① 平均株価は全ての事象を織り込む
② トレンドは3種類ある
③ 長期トレンドは3段階からなる
④ 平均は相互に確認されなければならない
⑤ トレンドは出来高でも確認されなければならない
⑥ トレンドは転換の明白なシグナルが出るまで継続する
次にこの6つの法則の説明をします。
① 平均株価は全ての事象を織り込む
市場の形成は需要と供給から成り立っており、それらに影響を与えるあらゆる要因は、平均株価に反映される。
つまり織り込まれる、と言う考え方。
需要に影響を与えるファンダメンタルズ要因は勿論の事、地震、災害、疫病、戦争、国内外の情勢、といった予想不可能な事象であっても全て平均株価に反映されている。
上昇や下落の兆候もチャートに織り込まれている。
テクニカル分析で将来の値動きの予測が可能。
② トレンドは3種類ある
ダウは上昇トレンド/下降トレンドについて明確な定義づけをした。
これは現代にも受け継がれている、基礎的な考え方です。
トレンド推移について、主要(長期)トレンド、二次的(中期)トレンド、小(短期)トレンドの3種類に分類をした。
主要(長期)トレンド : 上昇または下降の明確な方向性を表す。通常、1年~数年継続する
二次的(中期)トレンド : 長期トレンドと逆行する調整局面を表す。通常、3週間~3ヶ月継続する
小(短期)トレンド : 中期トレンドの短期的な調整局面を表す。通常、数時間~3週間継続する
③ 長期トレンドは3段階からなる
長期トレンドは3段階で構成されている。
第1段階、先行期 : 先行型の投資家(機関投資家等)による買いが主で、株価は緩やかに上昇
第2段階、追随期 : 株上昇や景気改善が見られ個人投資家等、多くの投資家が追随し買いで参入して明確な上昇
第3段階、利食い期 : メディアの報道も増え素人や初心者も参入、最初に買い始めた先行型の投資家が利確を開始して、上値が抑えられて急落でトレンドの最終段階
④ 平均は相互に確認されなければならない
ダウ理論は初期段階において、工業株価平均と鉄道平均株価で構成され、当時両者はバラバラな動き方を示すものと認識され、それが同じ方向性を示さない限り本格的な上昇トレンド/下降トレンドとは言えないと考えた。
これを応用して現代では複数のマーケットで相関性を確認する必要があるとされている。
⑤ トレンドは出来高でも確認されなければならない
ダウはシグナルを判断するための重要な要素として、出来高をあげている。
長期トレンドが上昇であれば、出来高は価格の上昇に伴い増加をし、調整局面では減少する。
価格が上昇していても出来高の上昇が伴わない場合、トレンド転換の可能性が示唆される。
⑥ トレンドは転換の明白なシグナルが出るまで継続する
一度上昇または下降トレンドが始まると、その動きは継続する性質がある。
明白な転換シグナルが発生するまでトレンドは継続する。
高値の切り上げ/安値の切り下げと言うトレンドの定義が崩れた時転換シグナルになる。
その優位性の拠り所となるのがこの原則
※ 転換シグナルについては、調整局面を表す中期トレンドと区別が難しい側面があり、注意が必要になる。
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