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「あと百年は孤独」アルバム全曲解説!

どうも、「クリスマスの上にも孤独」の、草の上にも孤独と申します。クリスマスといえばケンタッキー、モスチキン、ローソンの「黄金チキン」など、よりどりみどりのチキンで賑わってて、9割は悲しみのイベントですが、そこだけは好きなんですよね。
強く生きましょう(笑)

さて、「誰が言ったかは知らないが言われてみれば確かに」ということで、せっかく作ってきたものなので解説も書きます。やっぱり洋楽のアルバムを買って聴いてきた人からしたら「ライナーノーツ」って触れてきた事があると思います。

「ライナーノーツ」というのは、Rock'in on(ロキノン)やCross Beatなどの音楽雑誌のライターの方がアルバムの解説やレビューみたいなものを書いたもので、洋楽のアルバムのブックレットの間に挟まっています。僕自身、活字を読むこと自体が苦手な子どもだったのですが、そこから活字に触れて読書をするようになっていったので、個性的な文体で引き込まれたことに感謝と思い入れがあります。

今回は僕自身が書くので「セルフライナーノーツ」ということになりますが、この10曲入りのアルバム、「あと百年は孤独」がどんな想いで作られたのかを紹介できたらと思います。長いと思いますので、ごゆっくり。

アルバム「あと百年は孤独」はこちらから↓

https://open.spotify.com/album/7E5TnCoY0hjoI4c81JUFJL?si=0ufA8bHfQ6qHq9DkTpVXiA

とにかく、「名盤」と言われる理由を知りたかった。

さて、僕が音楽を聴く際、アルバムにこだわる理由としてはこれに尽きます。国語の授業でも「作家と名著」の名前を勉強するわけですが、ただ名前を覚えるだけだったら「クイズ大会にも出るのかな?」って感じがすると思っていました(笑)だから興味をもったものだけですが、教科書に載っていないけど名前が出てきた小説には触れたりしました。「ノルウェイの森」とかね(笑)

それと同じで、僕の好みで「これ名盤なのか……」と感じてしまうものもありますが、そういった音楽の評価、いろんな解釈に触れていくのが僕の趣味なんですよね。とはいえ、僕は誰かのファンになるのが苦手で、メンバーのことは「いいな」とは思いますが、アルバムの曲とフレーズ、音、世界観に惹かれるわけで、「推し!」と限定してしまうのはいろいろ知って吟味したい僕には少し合いません(笑)多少好きなジャンルにバイアスがかかるところはあるのですが、フラットな視点で「良さの理由」をマイペースに理解しようとはします。アルバムを作りたい理由としては、「名盤」に対してのリスペクトと、「やってみよう!」という単純で純粋な気持ちです。

「あと百年は孤独」の由来

これに関しては急に決めました(笑)本来は名前をつけること自体が苦手で、ソシャゲのアカウント名などを考えるのも億劫なのですが、ボカロの楽曲を「アルバムで出したい!」という気持ちがどうしてもあって、10曲分まとまった時に、「あと百年も孤独」という活動のネームがふと浮かんできました。

その時、「文学youtuberのムーさん」という方のチャンネルを少し観ていて、そこで解説に触れていた、ガルシアマルケスの「百年の孤独」という小説を、かつてカタツムリの速度で読んだので懐かしく思い出していました。それでただ、僕自身の記録として音楽を残すのを(聴いてくださったら本当にありがたいですし、嬉しいのですが)、この小説のようなところと重なるフィーリングで、「あと百年も孤独」と名づけてみました。それでアルバム名は「あと百年は孤独」と、「どっちがバンド名やねん!」とツッコミ待ちにしてやろうと思いました(笑)前置きはこのあたりにして、1曲ずつ紹介していきます。

アルバム曲紹介&解説

僕は現在アラフォーなのですが、「女の子の気持ち」というところの王道のテーマ、「カワイイ!」の言葉を中心にした「バズる楽曲」を手がけるのが苦手で、僕が作らなくても勝手に出てきますし、難しくて作れません(笑)なので、ちょっと違った視点で歌詞を書くのが僕の基本のコンセプトにはなります。

①ボクサーブリーフ

この曲がアルバムで最後に作った最近の曲になります。今の時代、何が「ロックやパンクに期待するメッセージになるのかな?」と僕の中で考えたときに、「それまで、当たり前と認識していた家庭をつくる」ということだと感じました。「野原ひろしみたいになるのが難しい」とはよく聞きますし、「蛙化現象」とか「夫公認彼氏」だったり、「フィクトセクシャル」を持つ方もいらっしゃいます。こういった主張にもちろん言及できませんし、そのままでいいのですが、「恋愛のコミュニケーションを難しくしているような気がするところもあるのかな?」と若干、思いました。また、僕自身が失恋したこともあり、「お互いに頑張りましょう」といった前向きな気持ちも歌詞に込めたつもりです。「大切な人がいる!」って、ホンマは何年経っても言ってやりたいですね(笑)

②リトルグレー

この曲に関して深くは説明しませんが、人間同士で感じる「違和感」に対して答えを出そうとするキャラクターを描いています。「リトルグレー」というタイトルはコミュニケーションや自己において白黒つけられないグラデーションの状態や、「リトル・グレイ」と、自身のことを宇宙人をもじった表現をすることで、前に進むしかないのですが、どこか投げやりな表情が見えるように表現したつもりです。

冒頭のノイズはSonic Youthを意識してお気に入りですが、やりすぎないよう音量を抑えています(笑)

③個室

ガチのヒップホップではなく、プライマルスクリームのボビーギレスピーや、ナインインチネイルズのトレントレズナーみたいな「ロックボーカリストの歌うラップ」を意識しましたが、ラップ調に挑戦したかったきっかけは、ホロライブENVtuberの森カリオペさんが、エミネムの「Godzilla」を歌っていたのがカッコよくて、作りたくなったからです。すぐ影響されます(笑)

テーマとしては、「こことよく似た世界で男が、パブのトイレで独り言をラップする」感じです。最後の「あー紙が無ぇ!」って吐き捨てるのがミソです(笑)

プライマルスクリームで好きなアルバム、エクスターミネーターの5曲目、「pills」です。この勢いで「ラップしてみた!」みたいな感じが好きです(笑)余談ですが、マイルスのライブアルバム「ダークメイガス」もここで知って、20代後半にダークメイガスを購入しました。

④ウサギ戦士

特殊能力を手にしてヒーローになることに対する不安を描いています。「頭の声」は「まどマギ」のキュウベエみたいなイメージです。キャラクターは実際に自分の能力がわかっておらず、「空を飛んでみたら無事に着地できるかわからない」とか考えています(笑)何かしらのことに巻き込まれて平穏な人生を送ることが難しいのですが、「まだ出会っていないだけで独りではない」ことをどこかで信じては自身を励まそうとする日々を描いたつもりです。カフカの「変身」の虫になって這いずるほど酷くはないですからね(笑)「ウサギ」である理由は僕自身が卯年で年男だからです。すみませんね(笑)

⑤なぁ、メリー

「ファイトクラブ」の映画を最後まで観ないとピクシーズの「Where is my mind?」は流れませんが、なんか「とびっきり情けない男のクリスマスソング」を作ってみたくなったんですよね(笑)絶対ときめかない、独り身男性のナヨっとしたクリスマスソングになります。なんとなくですが、メリーが離婚した旦那(悪友)はジャック・ケルアック「オン・ザ・ロード」に出てくる「ディーン・モリアーティ」みたいなイメージです。カタツムリのペースで読んだことがあります。

⑥雨に散る

クリスマスソングときたら「桜ソング」ということですが、やっぱり一回とことん、落ち込まないと前向きにはなれないんですよね(笑)大阪城の桜はいつ見ても綺麗です!「まぜこみおむすびさん」の歌みたいなギターのフレーズは、「こんなのあったらおもしろいのにな」という無茶ぶりで、打ち込みならではの表現です。すみませんね(笑)

タイトルの由来はペトロールズの「雨」のライブ映像を観て、「こんなの届くわけないやろ!」と思いながら打ち込んでいったのがはじまりです(笑)

⑦花と棘の棘の方

主人公の棘の方と、細い幹のパキラみたいな男と、パキラの恋人の花の方とは幼馴染です。棘は花には勝てませんでした。心の中では誰よりもか弱い女の子なのに、パキラは花の方を選んだのです。許せないですよね(笑)

サビの「プースカフェ」は「バーテンダー泣かせのカクテル」と言われる、見た目が虹色のカクテルの事です。曲に関しては土岐麻子さんが好きなので、柔らかく綺麗な声の感じを目標にしました。

土岐麻子さんの歌声、是非聴いてみてください。

⑧教えない



アルバムで最初に作った曲です。自分の中にある憧れの存在とちょっと距離を置いたキャラクターの心情を描いています。おじさんの声のコーラスはlogic pro xのメロトロン音源で、ユニークで好きな音源です。logicはeqやサチュレーションのoverdriveなどのプラグインが優秀でよく使っています。また、TOOLが好きなのですが、「そういえばTOOLを意識した曲ってないな、っていうかムズイわ」とか考えていましたね。フィボナッチ数列とかTOOLの曲で知ったぐらい、作曲のアイデアは斜め上です(笑)

ただ、あの重苦しい音作りはできませんが、DTMで「サイケデリックロックな曲作りにはできたのかなぁ」とは思います。サビのシンセでコヨコヨ鳴らしているのも13thフロアエレヴェイターズの「エレクトリックジャグ」というマイナーすぎる楽器を意識しました。再現はしていません(笑)

こちらで聴けます。

黒いハットの髭もじゃおじさん(トミー・ホール)が壺にマイクを近づけて吹いているのがエレクトリックジャグです。

⑨ふたば

これも③個室と同様に「ここによく似たような世界のキャラクター」の話です。「ふたば」というのは「わかば」をもじったタバコの銘柄のことで、空のドロップの缶を携帯灰皿にするという変わった癖があります。

戦地から生還して、彼女とやり直したい気持ちを描いてみました。女性からしたら「おもしろくないから」でも、男性というのは寄り道はしてても根っこは一本でまっすぐな生き物だと勝手に思っています。

⑩エルフ

締めくくりには変拍子(複合拍子)に挑戦してみました。この曲のトラックが一番レディオヘッドっぽくできたとか思っています。④ウサギ戦士のクラップを多用しているところでもそうなのですが、この時期はスティーブ・ライヒに惹かれていて、「Clapping Music」や「テヒリーム」、「Come Out」のような反復をロックに取り入れたくなっていました。

タイトルのエルフも安易にシャドバをしてて、「エルフのイメージで曲を作ろう!」とか思いついた感じです(笑)

エルフの主人公が触れてはならない「力を伝染させる呪いの石」みたいなものがある世界で違和感を持ち、「森の外を知りたい!」と世界の真実を知る旅の始まりを描いてみました。お話を作るのは本当に難しいですね。歌詞を書くたびにそう思います(笑)

最後に

自作のアルバムの曲を解説してみました!これまでは「クオリティが低いから」とか、バンドに対するコンプレックスなどがあり配信を渋ってきましたが、やっぱり独自のものが好きだし、独特な「音」にリスペクトしてきたので、それを追究するのも打ち込みの表現の楽しさだと思います。

ここまで読んでくださってありがとうございました!これからもいい意味で尖った作曲をできたらと思います(笑)

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