【雑記】M4 MacBook Proの購入シミュレート
M4のMacBook Proが気になる昨今なので、目的別に金額シミュレーション。
なお、共通項として
サイズは14インチ(しばし持ち運ぶので軽い方が良い)
色はスペースブラック(気分転換)
JISキーボード(USかUKにしたいがJISに慣れているので…)
Nano-Textureディスプレイはなし(NIMASOアンチグレアを貼れば良い)
M4Maxは見送り(流石に値段が高過ぎるのと後述)
とした。
ちなみに現在使っているMacBook Proのスペックは以下の通り。M1Proで最も安い吊るしモデルである。
性能には文句がないが、メモリとSSD容量が若干不安点。SSDは管理をある程度厳格にしているために容量不足には陥った事がないものの、動画編集時に生成するデータが多くなりがちなので、足りなくなって困った経験あり。
また、メモリはDockerやUTM、VirtualBox等でLinuxを動かすと結構食うのがネックで16GBだと結構不安だった。
シルバー、14インチ
M1Pro(8CPU/14GPU)、16GBユニファイドメモリ
SSD 512GB
【各マシンの印象】
M4無印
数値上ではあるものの、チップとしての性能がM1Proに肉薄しており、もはや代替品として文句のないレベルに到達している。
メモリも標準で16GBあり、メディアエンジン等も実装しているためコスパも良く、さらにI/Oも改善される等プロダクトとしての完成度も高い。
ただし高負荷を掛ける作業を行う場合にどうなるかが未知数で、AI、LLM、Docker等の開発やアプリケーションといった昨今のトレンドに対し性能の余裕が少ない気がする。特にLLMやCPUを酷使するタイプのアプリケーションについては不安が残る。
M4Pro
CPUコア構成がパフォーマンス寄りに戻った事でCPU能力の高さはM2Ultraに匹敵。GPUコア数は最大20コアなので、グラフィックは多用しないがLLMやCPUを酷使するタイプのアプリケーションを使う場合には間違いなくファーストチョイス。
メモリ帯域幅も広く、仮想環境の運用やAI、LLMといった分野でも威力を発揮しそうであり、現時点での候補。ただし値段も張るのでそこに納得がいくかどうかが分からない。
M4Max
時は金なりを地で行く、1秒が惜しいという超せっかち向けという印象。それこそ研究者や超一線級エンジニア、映像クリエイター、デザイナーといったプロがいつでもどこでもマルチタスクで仕事をするための真のプロ用。
CPUコア構成もさらにパフォーマンス寄りになり、GPUコアもたっぷり、メモリ帯域幅も500GB/sレベルとあれば殆どのワークフローで文句は出ないだろう。
ただ、今の自身にはあまりにも猫に小判レベル。
【現状維持】
今のM1Proでも能力をフルに引き出すのがあまりなく、M4無印でもシングルおよびマルチスコアでM1Proに肉薄しているので、それに近しいレベルの構成。コストを抑えつつ必要な個所をカスタマイズ。
M4無印(10CPU/10GPU)、32GBユニファイドメモリ
SSD 1TB
【安定した仮想環境運用や動画編集】
動画編集もやらなくはないが、用途が主にCPUを用いたアプリケーションなので、DockerやVirtualBoxにリソースを当てても安心して他作業ができるようにした構成。SSDはThunderbolt 5の外部ストレージに頼る事を前提とし、増設ができないメモリを増やした以外は吊るし。
70億(7B)程度のパラメーターであればLLMも安定して動かせるだろう。
M4Pro(12CPU/16GPU)、48GBユニファイドメモリ
SSD 512GB
【全部盛りセット】
273GB/sという凄まじいメモリ帯域幅を持つM4Proの能力を活かし、Llama-3-ELYZA-JP-8BやELYZA-japanese-Llama-2-7B等の日本語LLMを本格的に動かしてみる想定。SSD以外はM4Proの最高スぺで、CPU・GPUのコア数を増やし、それに応じてメモリも盛った贅沢な構成。
M4Pro(14CPU/20GPU)、48GBユニファイドメモリ
SSD 1TB
当然全部盛り(458,800円)が最高額だが、現状維持セット(338,800円)も意外と高い。円安というのもあるのだが、元々のM4無印の立ち位置がようやくPro側に寄ったのでこれは致し方なしだろう。(M3以前におけるMBPの無印とPro/Maxではレクサス「NX」と「RX」くらいの差があったが、今回のM4は晴れて全部がレクサス「RX」となった印象)
それにしてもAppleは商売上手というか、値付けが絶妙で厭らしい。
チップ:
M4の10CPU/10GPU→M4Proの12CPU/16GPU 5万
M4Proの12CPU/16GPU→14CPU/20GPU 4万
メモリ:
M4の16GB→24GB 3万
M4の16GB→32GB、あるいはM4Proの24GB→48GB 6万
SSD:
512GB→1TB 3万
512GB→2TB 6万
M4とM4Proの差異はカスタマイズした際の金額から算定した。
値段の上がり幅が高そうに見えるが、CPUコアがパフォーマンス重視+GPU6つ増加+超広帯域のメモリ実装という意味ではむしろ少し安いようにも思う。
ただ、SSDはまだしも、メモリの値段が尋常ではない。ユニファイドメモリなので特殊、かつ後付け不可なので分からなくもないのだが、それにしても高過ぎないだろうか。このあたりは何とかしてもらいたいものである。
ちなみにMaxにしない理由は値段もだが(14CPU/32GPU、36GBユニファイドメモリ、SSD 1TBで528,800円~であり、GPUコア数以外でLLMセットと大差ない)、以下postを見たから。
プロンプト評価速度はGPUコア数に依存するので仕方ないにせよ、実はメモリ帯域幅は200GB/sを超えるとそこからの上昇率が緩やかになるのでProでも耐えうると考えた次第。
LLMはまだ入門くらいにしか考えていないので、Maxだと(確かに快適に使えそうだが)宝の持ち腐れ感が強過ぎたのである。
ちなみに今のMacBookProは大体10~13万円で買い取ってくれるようなので、冬の賞与次第だが意外と買い替えタイミングとしては良いのかも知れない。ソフマップだとメモリのカスタマイズもできる上ポイントも5%付くし、検討の余地があるのかも。