【MTG】鱗親和目線モダンホライゾン3レビュー&近況報告 【モダン】
はじめに
皆さんこんにちは。普段はマジックオンラインで鱗親和を回しているあすてかと申します。ついにモダンホライゾン3のフルスポイラーが発表されました。モダンの環境に激震が走ること必至なセットですが、今回の記事はイクサラン:失われし洞窟~サンダー・ジャンクションの無法者環境までの鱗親和の振り返りとモダンホライゾン3の鱗親和目線での注目カードのレビューを行いたいと思います。
この記事は、鱗親和というデッキをある程度知っていることが前提になります。過去のデッキガイドや記事にも目を通していただけると幸いです。
イクサラン発売後の変化
モダンホライゾン3のプレビューに移る前に、軽く鱗親和の近況報告をしたいと思います。前回の記事からもう半年以上経ってるのが信じられない
イクサラン:失われし洞窟~サンダー・ジャンクションの無法者では《アガサの魂の大釜》レベルのブレイクスルーは起こりませんでしたが、このデッキには新戦力が加わりました。《残響する深淵》と《毒を選べ》です。
墓地の土地のコピーになることが出来る土地で、基本的には《ウルザの物語》のコピーになります。この土地をウルザの物語の5枚目以降として運用する事で、遅いデッキに対して有利に立ち回ることが出来ます。最悪荒地として使えるのも〇。(本家ヴェズーヴァは土地をコピーしないとマナが出せませんが、こちらはコピーしないことを選んでアンタップインの土地としても扱えます)
《毒を選べ》は優秀なサイドカードで、苦手だったアミュレットタイタンや独創力への相性を改善してくれました。さらにモダン環境全体でこのカードのサイドインが増加した事により、以前よりもクソボケ《活性の力》の面を拝む機会が減りました。このデッキ的には活性の力を打たれる方よりも毒を選べを打たれる方が立て直しやすいため(ソーサリータイミングでしか打てないのでフィニッシュに合わせて除去される心配がない、こちらに選択権のあるアーティファクト布告は効果が薄い)使われる側から見てもありがたいカードです。
現在使っているデッキリストです。
なんということでしょう。以前の記事でも鱗親和の三種の神器だと持ち上げていた《打ち砕かれた尖塔、オゾリス》が1枚も採用されていません。
アガサの魂の大釜が想像の数十倍強かった事やマナカーブとの兼ね合いもあり抜けてしまいました。2マナ払ってカウンター2個置くより0マナで《歩行バリスタ》の起動型能力を与えながらカウンター1個置いた方が強い。
他にも《搭載歩行機械》を減らして《一つの指輪》を採用しています。
《激情》の禁止によりラクドス想起が環境から一歩退き搭載歩行機械が活躍するマッチが減り、《オークの弓使い》や《黙示録、シェオルドレッド》との遭遇も相対的に減少しました。このデッキの本質はカードとカードによるコンボなので、延命をしつつカードを引きに行ける一つの指輪は相性がいいです。ただ4マナというコストは重く二枚のみの採用となっています。
モダンホライゾン3レビュー
それでは今回のセットで注目しているカードをtierリスト風に発表します。
下から順番に解説していきましょう。
D:鱗親和と関係性があるおもちゃ
《枝分かれの進化》
3マナになったら効果も派手になった《硬化した鱗》。3マナ域でこいつを置いている暇は無いと思います。2マナのオゾリスですら解雇対象なのに…
設置できたらバカのゲームが始まるのでカジュアルに遊ぶならアリ。
《電結のコンドル》
このセット唯一の接合持ち。鱗親和に足りない除去能力と回避能力を併せ持つカードですが、ネックなのは黒ダブルシンボル4マナというマナコスト。一生出せません。リミテで供養してあげてください。
《巣ごもりの地》
《魔力の導管》を彷彿とさせる土地。硬化した鱗があれば能力を起動するだけで盤面のカウンターが1増えます。他にも《ウルザの物語》の伝承カウンターを好きなパーマネントに押し付けて2章のまま維持することも出来ます。インスタントタイミングで起動が出来たら魔力の導管のように3章のサーチ誘発に合わせて維持が出来てもっと強かったのですが…
単体ではあまり力を発揮しない上にマナ食い虫のため評価は低め。でも一度は試してみたい。
C:鱗親和の戦略の幅を少し広げてくれそうなカード
《ウルザの洞窟》
デッキから好きな土地を持ってくることが出来ます。鱗親和でわざわざデッキからサーチしたい土地は主に《ウルザの物語》か《墨蛾の生息地》。《残響する深淵》と比較すると、墓地対策に強く、序盤に置いてもサーチが可能なのは利点です。あちらはコピーにマナがかからない点が強いので、環境と相談して取捨選択したいですね。
《さびれた寺院》
このデッキでアンタップしたい土地といえばやはり《ウルザの物語》か《墨蛾の生息地》、後述する《ファイレクシアの塔》でしょう。ミシュラランドに疑似警戒を持たせたり、相手の追放除去をためらわせたりとトリッキーな動きに拍車がかかりそうです。採用する枠があるのかは正直微妙な所。
《無霊破》
単色デッキでありながら無色マナが出る土地をふんだんに採用しているので打てます。でもこの呪文ドメインズー以外の誰に打つの一応採用は出来るので紹介しましたが、仮想敵がふわふわしてるため現状デッキには入らなさそうです。ドメインズー見るだけなら毒を選べで間に合ってるので。メタ次第
《カロニアの牙》
生物の上に乗ってるカウンターを2倍にするカードは以前にも《活性化のうねり》等がありましたが、2マナで倍に出来るカードは珍しいです。硬化した鱗との相性もよく、鱗が置かれている状態で《微光蜂、ザーバス》を対象に取ると、合計でカウンターが(1+1+1)×2🟰6個増え7/7になります。ソーサリータイミングなのが玉に瑕ですが、修正値がかなり高いので採用する可能性はあるかもしれません。超過はおまけ。
B:鱗親和の戦略の幅を広げるカード
《バイパーの贈り物》
+1カウンターを置きつつ接死と到達カウンターを置けます。カウンターの形で接死を付与する点が《オゾリス》との相性がいいです。《歩行バリスタ》に接死を付与して後続のクリーチャーにも接死を付けられます。最近流行りの《精鋭射手団の目立ちたがり》や《ドラゴンの怒りの媒介者》に対してアンタップと到達付与が刺さりそうなのも見逃せません。
《力漲る腹拵え》
今回のセットの目玉、土地にもなるスペルサイクルの一枚です。現在の鱗親和に採用されている《タミヨウの保管》に似ています。鱗親和はXマナを使うカードを多数採用している都合マナフラッドに強く、デッキ全体のマナコストは低いため少ない土地でも柔軟に立ち回ることが出来ます。状況に応じて土地として置くかスペルとして使うかを選べる汎用性はいいですね。同じサイクルの《根絶やし根》も同様に採用できるかもしれません。
ただ、タミヨウの保管はウルザの物語などの非クリーチャーパーマネントを守る用途があること、あくまでも破壊不能の付与なので追放には無力なこと、土地として置く場合は確定タップインな事はデメリットとして重いかもしれません。
《河童の砲手》
言わずと知れたレガシーの8castの立役者。護法の強さは《継ぎ接ぎ自動機械》が証明済み。搭載歩行機械との相性は抜群です。問題は色ですが、実は鱗親和は過去に青をタッチして《物読み》を入れたタイプが存在していました。
https://www.mtggoldfish.com/deck/5497047#paper
青をタッチすることで打ち消しと《上天の呪文爆弾》を採用できるので、苦手なコンボデッキ相手に強く立ち回ることが出来ました。新しいタイプの鱗親和が誕生するかもしれません。今後に注目。
A:鱗親和と相性が良く、採用したいカード
《橋仕掛けの戦い》
先ほども紹介したスペル土地のサイクルの一枚ですが、土地として置く場合に3点払えばアンタップイン出来ます。
鱗親和はマナ基盤にフェッチショックをほとんど採用していないので他のモダンのデッキより3点ペイのデメリットを軽減できます。アンタップインできるのは非常に偉いです。盤面に触れるカードが乏しいデッキなので格闘除去は沁みる。現状ほとんど起動機会の無い《先祖の院、翁神社》を森より強いという消極的な理由で採用しているデッキリストもあるので交換する形で1枚は採用してみたいですね。
《攪乱のフルート》
《真髄の針》亜種。瞬速を持っているため、相手の起動型能力をもつカードを見てからの後投げ、先置きによるキャスト牽制が出来ます。起動型能力を持たないカードにもコスト増加で睨みを利かせられるので、状況に応じて《兄弟仲の終焉》や《コラガンの命令》などの致命的なカードを封じてワンショットに持っていくことの出来る汎用性がいいですね。鱗親和的に一番うれしいポイントはドブカス 《大いなる創造者、カーン》に強い所です。
真髄の針だけでは止められなかった忌々しき常在型能力も、これを先置きしてそもそも着地させなければ脅威になりません。二度と出て来るなただ問題点として、鱗親和側もこれを使われれるとキツイです。サイド後に相手が不自然に2マナ立てていたら気を付けましょう。
《冬の月》
《血染めの月》と《冬の宝珠》の合いの子。基本的にモダンで特殊地形を採用しないデッキはまずないので、ロックが決まればゲームを一気に有利に持っていけます。さらに継ぎ接ぎ自動機械の護法と相性がとても良いです。アガサの魂の大釜と一つの指輪のおかげでロングゲームにはめっぽう強いデッキ構造も追い風。ですが、現状の鱗親和はほぼ単色デッキにもかかわらず土地23枚の内18枚が特殊地形です。考えなしに入れれば破滅は免れません。このカードを採用するのであればマナベースを見直す必要があります。デッキ内の基本土地を増やしてこのカードをメインに採用し、ストンピィに寄せた鱗親和を作るのも面白いと思います。
S:鱗親和をさらに強化する即戦力なカード
《苛立たしいガラクタ》
やってることは大体1マナの《虚空の鏡》。
なによりも《ウルザの物語》から持ってこれる続唱、ピッチスペル対策である点が素晴らしいです。
《死せる生》、《活性の力》、《孤独》、これから使われるであろう《拒絶の閃光》などの苦汁を嘗めさせられて来た相手をこれ1枚で黙らせることが出来ます。なぜかサクって1ドローが付いてるのでメインに採用しても問題がありません。なんで?腐りそうな相手には《継ぎ接ぎ自動機械》のキャスト誘発に使ったり、《電結の荒廃者》のおやつにしましょう。欠点としてこちらの《溶接の壺》が打ち消されてしまいます。注意しましょう。
♰ファイレクシアの塔♰
今回の目玉。なぜかクリーチャーを0マナでサクれる上にマナが付いてきます。以前は《ファイレクシアの核》でわざわざマナを支払ってクリーチャーをサクっていたので大躍進です。
クリーチャーをサクらなければ色マナが出ない点もそもそも色マナを使わない鱗親和ならデメリットにならず、2マナの加速により4マナ域に一歩先に到達することで《一つの指輪》の早期着地、2マナ+2マナの動き(電結の荒廃者+搭載歩行機械、継ぎ接ぎ自動機械+アガサの魂の大釜などの強いアクション)を隙無く展開出来ます。
また、この土地を立たせているだけで相手の《力戦の束縛》や《虹色の終焉》のような追放除去を牽制し接合持ちのクリーチャーや搭載歩行機械を墓地に逃がすプレイも見逃せません。その強力なパワーの代償として伝説の土地です。2枚採用が限度か。
終わりに
これにてモダンホライゾン3の鱗親和目線レビューを終わりたいと思います。やっぱり新カードを見てああでもないこうでもないと頭を捻るのは楽しいですね。同じ鱗親和使いの視点や、他のデッキ使いの方からのモダンホライゾンレビューも見てみたいです。はたしてこのレビューは合っているのか、そもそも新環境に鱗親和の席はあるのか、追加されたアーティファクト破壊カードが軒並み強いのはなぜなのかなどの不安要素はありますが、新環境を楽しみに待っています。
追伸
ザーバスの対となる存在のチキックはいつ収録されるのでしょうか?モダンホライゾン4でお待ちしております。
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