脳は楽しい時ほど時間が速く流れることが実験で示唆される
常に忙しさに追われる私たちの生活において、時折感じるあの「時が飛ぶように過ぎる」感覚。
それを科学が解き明かすことで、日々の生活をより豊かにする手掛かりが隠されているかもしれません。
ネバダ大学ラスベガス校のチームは、ラットを使って脳の時間認識に関する興味深い研究を行いました。
彼らが発見したのは、脳は単なる連続する時間の流れを測っているのではなく、経験する事象の数に基づいて時間を感じ取っているということです。
つまり、
「楽しいことが多ければ時間はあっという間に過ぎ、退屈な時は時計の針が止まったように感じる」
これは感覚的なものではなく、脳の機能に由来するのです。
この研究において「前帯状皮質」という脳の部位が鍵となり、ラットがタスクをこなす中で、この部位の神経活動パターンが、経験の増加と共にどのように変化するかを監視しました。
結果からは、新しい体験や活動の多さが、時間認識における神経活動のパターン変化と深く関連していることが示唆されました。
この発見に基づいて言えるのは、私たちがどれだけ時間を有効に使っているか、そして不快な瞬間をいかに上手に避け、良い時間を最大限に楽しめるかについて、もっと積極的に考えるべきであるということです。
例えば、日常生活で退屈を感じている時は新しい活動に挑戦することで、脳を刺激し、時間が速く感じられるようになるかもしれません。
プログラマーをしているとこの研究結果は特に響きます。
コードを書いている時、問題に取り組んでいる時、新しい技術を学んでいる時に、時間がどのように過ぎていくのかを自己観察する興味深い課題です。
タスクの多様性や問題解決のプロセスは、私たちの時間認識をどう影響しているのでしょうか。
没頭している時ほど時間が過ぎ去るのは速いと感じます。
退屈なデバッグ作業と新しいプロジェクトへの挑戦の間で時間の感覚がどう変わるのか、今後注目してみたいポイントです。
忙しい中で生きがいを感じたり、楽しみを見つけることの重要性を再認識するきっかけになるでしょう。
一方で、何をしているかよりも、それをどのように感じているかが重要で、それが時間をどのように経験しているかに大きく影響することを理解することは、私たちの生活に新たな視点を与えるはずです。
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