第2話「Y男折りたたみ傘を買う」
第2話 2022年7月下旬。
天気は曇り。
ロゴマークを変えるという本当の意味を、この時はまだ知らない。
「自分たちでデザインすればいいよね?」
「せっかくなら色も変えちゃおう!」
そのように軽く考えていた記憶がある。
しかし、hoyo社長、A子、Y男で話し合いながら様々な疑問が生まれてくる。
「変えるといってもどうやって?」
「長年愛してきたロゴマークを変えて良いのか?」
「アスピアらしいロゴマークって何だろう・・・」
考えれば考えるほど事の重大さに気付いていく。
Y男は怪訝そうな表情を浮かべていた。
そんな時、hoyo社長からある提案があった。
「まずは他の企業様の事例を聞いてみよう!」
当時、松本市内でロゴマークをリニューアルされたばかりの取引企業が3社あった。
そしてどの企業も歴史が長く、hoyo社長と同じように事業継承により若手役員が経営している企業だった。
どの企業の方も優しく相談に乗ってくれた。
しかし、
全ての企業様で同じ質問をされた。
「企業理念は見直さないの?」
想像もしていなかった言葉にA子はただ驚くことしか出来なかった。
急な夕立にあい、Y男はコンビニでジャンプ傘を買うことにした。
折りたたみ傘を買おうと思ってたのに。。
次回「晴れた日の出逢い」