炭酸
休日の昼下がり、部屋に転がり込みながら、無性に炭酸が飲みたくなる瞬間がある。冷蔵庫の中からキンキンに冷えた缶を取り出し、プシュッと開けるときの音。あの瞬間、たぶん人生で一番気持ちいい音だと思う。
ただ、この「炭酸欲」は気まぐれで、普段は全然求めていない。むしろ、健康を気にして控えているくらいなのに、どうして突然あんなに炭酸が恋しくなるのか。多分、心の中に小さな反抗期が住んでいて、たまに顔を出しては「今日はちょっとはじけたいんだ」と主張してくるのだ。
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