悪魔の嵐/スティーブン・キング
スティーブンキングの「悪魔の嵐」をYouTubeで見た。
1時間半ずつ、三回に分けてあり山寺宏一と大塚明夫が主役吹き替え。
場所はメイン州の小さな島。27年に一度やってくるという冬の嵐、それに乗じて邪悪な者がやってきた。初めに老女を殺し、捕らえられた後も見えない力で島の人々を死へと誘い、島民を追いつめてゆく。奴の「望み」とは何なのか。
この映画、晴れ。さんに紹介されて見たんだけどものすごーく暗くて救いのない物語(-。-;
暗闇からじっと見つめる、奴の目線と 終始無表情な顔、時折ぐあッと見せる牙が怖い。
島の人々がひた隠しにしていたい秘密をなぜか知っていて、公然と皆の前で暴露したり。
さんざん見せしめの犠牲者を出した挙句、島の人々に選択の余地のない要求をする。
人間の愚かさと醜さ、ズルさが浮き彫りにされ、見ていてやりきれなくなる。
なぜ奴は、あの島を選んだのだろうか。冬の嵐のあの最悪な日に。
また奴の正体は吸血鬼らしいのに誰も襲わず(殺しても、首筋に噛みついて血を吸うわけではないのだ)主に思念で操り自殺させる方法を取っていた。
自分の食料として獲物を漁りに来たわけではなく、目的は別だったということだ。
その、「何が目的なのか、何が望みなのか」がこの物語の一番不気味なところであり、じわじわと続く犠牲者とともに島の人々の心理を脅かしてゆくところが、スティーブンキングらしいなぁと思う。
…それにしてもこの映画。
後味の悪さと限りない不運さは、クージョと呪われた町に並ぶわ(~_~;)