野草が好き
少し前、NHKで「道草さんぽ」という番組があった。
ワタシ的にはすごく嬉しい番組であった、私は野花が好きなのである。
野草に詳しいわけではない。
おそらく自分の中で一番美しいと思う花がオオイヌノフグリであり、爪草みたいな詰めない草がたまらなく愛おしいのである。
古い付き合いのネットを介したリアル友。
彼女の出身は岩手で、同じ東北出身というだけで特別な存在だ。
彼女もまた野花が好きな、元・野生児であった。
彼女が教えてくれた。
イヌノフグリの英語名はブルースターだと。
ああ。
だから世界って素晴らしいよな。
明日にやってくる仕事の割り振りがおそろしくておそろしくて。
ただただ逃げ出したい自分がある。
だが、仕事終わった後の開放感がたまらなくて。
その清々しさに代わるものはないと、醍醐味を知っているのも自分だ。
思い返すとその日施設で接した利用者さんの顔が浮かぶ。
私なんかに介護されて、嫌な顔もせずなすがままになっているひと。
そんな方を愛おしいと思うのも自分だ。
体重測定で部屋を訪問し、TVで外国女性の見事なヒップが映り、一緒に笑い、いいお尻してるよね!なんて楽しんじゃうのも自分だ。
なんだかんだで自分で楽しんでるのだ。
嫌なことも楽しいことも混ぜこぜになって、毎日は巨大なボールのように転がりながらひたすら進んでゆく。
これが生きるということなのか。
ねえ。
野花の子たちよ。
そろそろきみたちの可憐で儚い姿が見たいよ。