~社会に出てからのお金の失敗第2章~訪問販売第二の刺客(浄水器編)
チェックポイント・1、ドアを開けずに即断る(一番大事)・2、相手の話に乗らない・3、家に入れない・4、相手のやりたいことをさせない・5、知識が身を護る・6、既に時間を奪われている・7、最終兵器クーリングオフ!
失敗を教訓としない者はさらなる失敗を重ねる
新聞奨学生として住み込みを開始して4年、上京して5年目の年に一人暮らしを始めました。足立区1K家賃53000円。初めての一人暮らしでワクワクしながら引っ越しましたが、引っ越し当日にクリーニングをしたらしく床のカーペットがまだ乾ききっておらずキッチンの床で寝たのはいい思い出です。
一人暮らしを始めて数ヶ月。ビデオレンタル店で夜のシフト勤務だった私は昼間は家で映画を観たりゲームをしたりダラダラと過ごしていました。
そんなある日、普段来客のないウチのチャイムが鳴ったので誰だろうと思いながらのぞき穴から見ると20後半くらいの男性が立っています。既にこちらの気配に気づいていた男性は「こんにちは。水道水のチェックに伺いました」と声を掛けて来て、警戒心の低い私は引っ越して来たからそういったものがあるのかなと軽く考えドアを開けました。
見ず知らずの突然やってきた人なのに明るい雰囲気で気さくに世間話をされるとついつい応えてしまう人は養分になる素質があります
最初に「ご主人様ですか?こちらにはいつ頃引っ越してきましたか?」などと聞いてきて無警戒に「そうです。最近ですね」などと応えていると「私も一人暮らしなんですけど自炊とか大変ですよね」「カップ麺とかになっちゃいますよね」などと共感トークが始まり、ついに本題の「飲み水とかお米とぐのってどうしていますか?」という質問が!(時既に遅しですがこの辺りで訪問販売だろうなと警戒はしていて断るつもりで話を聞いていました)「水道水を使っています」と応えつつどこで会話を切ろうか模索していると「東京の水道って凄く汚れているってご存知ですか?」と言ってパンフレットを出してきました。
これはいよいよ何か買わせるつもりだ
警戒しながらも男性の話を聞いてしまう養分体質の私は説明が始まってしまったため会話を切るタイミングが分からずそのまま聞き続けます。そうこうしていると男性は「とりあえずお宅の水道水がどのくらい汚れているか確認させてもらっても良いですか?」と聞いてきます。ここまで説明を聞いてしまっているので怪しいと思いつつも自分の家の水道水がどのくらい汚れているか気になってしまっています。何か買わされそうになったら断ればいいかと思いながら「確認だけなら」と了承してしまいました。
鞄から何やら実験機器が入っていそうなケースから試薬の入った小瓶を取り出した男性は「水道水を少し頂いても良いですか?」と小さなコップを持っています。本来ならここでコップを受け取り私が水を汲んで渡せば良いのですが男性は既に靴を脱ぐ動作に入っているため躊躇している間に家に上がられてしまいました。1Kのアパートなので入って直ぐキッチンになっています。男性は水を汲むとその場で試薬の液体を水道水に垂らします。
するとみるみる濃いピンク色に変化していきます(かなり後になって水道水には残留塩素があるので変化するのは当たり前だと知ります)。それを見た私はすっかり搾取モード突入です。既に男性を家に上げてしまったため心のハードルはかなり下がっています。更にここまで色々な共感トークをしてきて時間を共有してきたために相手に時間を使わせてしまっているしこのまま断るのは申し訳ないという感情が芽生えていました。
時間を奪っているのは相手の方なんですけどね。
養分確定まであと一歩
ここまでしっかり育てられた「養分あすまる」の心はほぼノーガードの状態です。ここで一気に切り崩しに掛かって来ます。
「こんなに汚れている水でもこの浄水器を通せば安全な飲み水として使用できます」
「こちらに来る前に上の階の方にも設置してもらってます」
「今日はあと一台だけ在庫がありますので直ぐに設置出来ます」
数々の口説き文句と共に先ほどのパンフレットに載っていた銀色でスリムな体のイカしたあいつ(浄水器)が颯爽と登場!
これを使えば私も明日からセーフティウォーターライフ!
いやいやこれお高いですやん。そんなお金ありませんって!
そう、さすがに訪問販売の浄水器。価格は約16万円!この時のバイトの月収より多い金額に最後の抵抗を見せる私。しかし相手はトドメのパワーワードを浴びせます。
「ローンを組むことが出来るので月々の返済は少額で済みますよ」
ガラガラガラ・・・・
序章のステレオ編で紹介しましたが一度高額な商品をローンで購入したことがあった私の最後の心の城壁は音を立てて簡単に崩れ落ちました。
もちろん契約の時にはクーリングオフの説明もちゃんとしていく律儀な販売員。しかし養分体質の人には「契約しても解約できる」そのシステムが逆に契約へのハードルを下げてしまい、結果契約をします。そしてクーリングオフを使って断る勇気を持てずになし崩し的にローンを払い続けるのです。
販売員の思惑通り、我が家のキチンに燦然と輝く銀色の肢体の浄水器。これから美味しいお水をお願いします。これで健康になれる!
と思いきや、今思えば浄水器を使うたびに訪問販売に屈してローンを組んでしまった無力感からのストレスで健康を阻害されていたそんなお話。
<第2章完>
ここまで読んでいただきありがとうございます。このお話はあすまる358が実際に経験した内容です。この失敗談は同じ失敗をしないようにマネーリテラシーを高める糸口になれば良いなと思い掲載しています。また、同じ悩みや失敗をした方が次に進むために、自身の失敗を受け止めるきっかけになれば幸いです。
犯した失敗は反省して「自分で」払拭しないとあすまるのようにどんどん養分としてのレベルが上がっていきますよ。
現在マネーリテラシーを高めるべく勉強を続けています。そしてそんな仲間のいる 大河内薫マネリテ戦略室は大河内先生に直接質問したりサロンのメンバー同士で相談したり企画をしたり楽しくお金の勉強が出来るコミュニティです。お金の勉強に興味のある方は是非のぞいてみてください。
次回予告
ステレオに別れ(ローン完済)を告げ浄水器との新たな出会い(ローン)から2年。苦楽をともにした相棒(浄水器)との別れが近づいていた・・・。
2度あることは3度ある!
訪問販売第3の刺客「浄水器再び」
・・・今までありがとう。お前の事はわすれない。
乞うご期待!
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