修学旅行in九州 2/4

始めに

長くなりそうなので四分割しました。前編(https://note.com/asumadeikiteru/n/n941c9eecbbba)と続編も併せて見てくださると幸いです。


冒頭のあいさつ

こんにちは
までいきです

最近、修学旅行がありました。三泊四日の九州北部でした。(主に長崎)

今回はその記録です。登場人物は全て仮名でお送りします。

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修学旅行二日目(班別行動@長崎市内)

ホテル(朝)

全体での起床は六時でしたが、私は五時に起きました。朝の準備をして、六時半からの朝食に向かうには、少し早く起きる必要があると判断したからですね。
少し時間が余ったので一階のエントランスに行き、そこにあったコーヒーメーカーでカフェオレを頼みました。ちなみに、この時六時前だったんですけど、一応学校からは六時になるまでは部屋から出るのが禁止されていたんですよね。つまり何が言いたいのかというと、先生の監視の目から逃げながらカフェオレを買うというステルスゲーみたいな状況でした。凄く緊張して、途中過呼吸になったり、先生とエンカウントしそうになりましたが、なんとか帰還することが出来ました。

朝食は昨日の夕食と同じ人と食べ、終わり次第解散。今日はそこまで朝が忙しくないのでのんびり待ちました。

班別行動@ペンギン水族館

バスに乗って長崎市内へ。班別行動はそこにある常磐南駐車場から始まりました。
本日の予定ですが、「①ペンギン水族館②眼鏡橋③カステラ巡り④出島」となっていました。私は班長だったので、班員をうまく導けるかどうかにずっと怯えていたものでした。
問題が発生したのは、駐車場に着き、クラス別に軽く集まって解散してすぐのことでした。

解散が、早すぎる。

九時半解散(行動開始)のつもりで行動を組んでいたので、バスの時間は九時半過ぎ〜十時のものしか知らず、実際に解散することになった九時十分からだと約三十分ほどの待ち時間がありました。こうなると非難囂々、伊織が私を責め立てる声が嫌というほどに心に刺さりました。
結局、近くを見て回って時間を潰しました。その間、自分への負い目がグサグサと体に食い込んできて、足が少しふらふらして直立するのが難しかったです。しかし、私は表面では平生の道化でいたので、そこの乖離はもう滅茶苦茶でした。ここの乖離を実況できたら楽しいんでしょうね。なんて思ったり。
移動は”長崎県営バス”に乗る予定だったのですが、同じバス停に”長崎バス”も止まるので、自分の知らず知らずの内に本命のバスが来ないかヒヤヒヤしていました。班長として堂々としていないと、とは思っていましたが、結果的に自分が一番あたふたしていたと思います。本当に情けない班長ですね。班員の皆さまにはこの場を借りて謝罪したいと思います。

バス停近くの川 不安で足はガクブル

話を本筋に戻します。乗る予定のバスは定刻通りに着きました。その時の安心感と言ったら、言葉では表現できない程に凄いものでした。
バスに乗ること三十分、目当てのペンギン水族館への道は、山あり谷あり、トンネルをいくつか抜けて、長崎市が位置する半島を横断して東の海まで進みました。
到着したペンギン水族館は、その名の通りペンギンを中心に飼育しているのが特徴の水族館でしたが、一応他の魚がいたり、入り口となる駐車場からペンギンが居る本館までの間にはビオトープが広がっていました。
いざ中へ。ペンギンを見て癒される一時……とはいかず、実際はペンギン半分、班員半分の少し緊張した時間でした。特に伊織が何処かに消えてしまわないかが心配で、常にヒヤヒヤしていた。ちなみにこの後班員がお土産を買う時間があったのですが、その時に伊織と作間の二人が、たまたま一緒に来ていた他の班に着いて行ってしまい、結果、行方不明になってしまいました。胃が痛い……

何も考えてなさそうなペンギン 羨ましい

ペンギンを眺めていると癒されますね。そういえば、ペンギンってあまり動きませんよね。カメラを向けても動じることなくただ一点を見つめるのみで、何かに急かされるようなことも無く、平和そうな人生、もといペン生を送ってそうで羨ましかったです。もしかしたら、真の見世物はペンギンでなく、あたふたしている私の方だったのかも。なんてね。

ペンギンも見終わり外へ。そこには長崎の海が広がっていました。普段海を見ることが無いものですから、私も班員も、たまたま居合わせた他の班の人も皆はしゃいでいました。折角なので記念写真を撮りました。青春ってやつですかね。
本当はその写真を見せたいのですが、ここでは割愛します。見バレ防止の為……と言いたいのですが、実際、その写真に私は写っていないんですよね。私が撮影者だったもので……

さて、ここで問題が発生しました。というのも、予定ではなんだかんだ二時間程の見学予定だったのですが、実際の見学時間は一時間程となってしまいました。つまり、バスに乗るのが一時間早くなったということです。あれ……? 時間調べてないのでは……?
というわけで、班員がお土産選びをしている中、スマホで次のバスを急いで調べました。結果的に何とかなったのですが、やっぱり心臓に悪いですね。
班員にバレないように修学旅行の予定表を書き換えて、表面上は問題無いようにふるまいました。しかし、やっぱり胃が痛い! 私は自分の失敗をいつまでも覚えている性質なので、今日の失敗をいつまでも引きずるんだろうなと思いながら、帰りのバスに乗りました。

班別行動@眼鏡橋

眼鏡橋です。観光名所になっているのですから、さぞ素晴らしい橋なのではないかと思っていましたが、案外普通の橋でした。結構、街中に普通にあるんですね。橋の上から記念撮影をしました。それから橋の下に行き、そこでも記念撮影をしました。橋の下に行く階段が急すぎて、さらに階段を降りてから川までの間が数十cmくらいしかなくてヒヤヒヤしました。上を見れば、今まさに階段を降りようとする伊織の姿がありました。一歩一歩忍び足で、手すりをしっかり掴んでいる姿はとても可愛かったです。……そういえば私の班には女子がいましたね。こんな急な階段なんかを下っている姿を、下に居る私が見たら、それはもう————これ以上は止めておきましょうか。まぁ、私も男子高校生ですからね。そういうのが無いわけじゃないんですよ。まぁ、言い訳です。

作間と眼鏡橋 ただし半円

さて、眼鏡橋がある川の両端を結ぶように、石の足場が点々としてある場所がありまして、そこに立って写真を撮ろうという話が出ました。みんなよくそんな所行けるよね……
ここでも記念撮影。ちょっと橋が遠いような気もしますが、まぁ許容範囲でしょう。

班別行動@カステラ巡り

長崎と言えばカステラ。これは予め班の中では共通認識のようなものでありました。行く予定だったのは「ニューヨーク堂」、カステラの間にアイスを挟んだものが名物だそうです。
ではニューヨーク堂へレッツゴー! 

……とはいかず、ちょっと寄り道。たまたま眼鏡橋の近くにあった「萬順」という店に行きました。どうやら「よりより」という名のお菓子が名物だそう。
「この硬さが特徴なんだよ〜」と言われ、試しに手に持ってみると、「なんだこの硬さは」と驚きました。これは木じゃないのかと疑いました。見た目がそれっぽいので、原材料が木だとしても驚かない自信があります。
記念にセットを購入、家族分も一緒です。

気を取り直してニューヨーク堂へ。お目当てのアイスは自動販売機の中にありました。
何を買おうか吟味していると、お店の人が出てきて、「バニラ味のものなら出来立てあるよ」と言いました。それに釣られて私と班員二名がバニラ味を購入。人間って「出来立て」とか「限定」といった言葉に弱いんですよね。しみじみと実感しました。

名物のカステラinアイス 背景はニューヨーク堂

次に和泉屋へ。予定には入れていませんでしたが、ニューヨーク堂から近かったことや、行き先の案出しの段階で少し話題に出たので、折角だしということで行きました。
和泉屋は普通のカステラ屋で、様々な味のカステラが売られてていました。ここではプレーンと三種の味入りのセットの二つを購入しました。

和泉屋 外見は普通ではない

その途中、班員の一部が早々に買い終え、残りの班員が吟味に長時間かかりそうだったので、買い終えた方の班員が他のカステラ屋に行きたいと言ってきたので、これを承諾しました。まぁ、あの人なら大丈夫かって感じです。しかし、これを見た伊織と作間も便乗して、また別のカステラ屋に行きたいと言い出したので、「三分間待ってやる」と言い、先の人同様、和泉屋前集合にしました。

三分後、伊織と作間は帰ってきませんでした。おい。
それ以外の班員は集合していたのですがね……まぁ、分かってはいましたが。
電話をしても出ず、結局五分後くらいに遠景に二人の姿を見たので、二人の方にみんなで行きました。
どうして電話に出なかったのかと聞いたら、作間曰く、スマホはマナーモードにしている為、何があっても気付かないとのこと。それってただの文鎮では……?

何はともあれ、これで全員集合。次の目的地に向かって歩き始めました。

班別行動@ランチ

本来ならここで出島の予定でしたが、あれは嘘です。
流石にご飯は食べるべき……なので、適当に店を探しました。
そもそもランチは決めていなかったんですよね。班別行動の行き先を決める時にランチの話が出ることが無かったのもそうなんですが、その後に募っても誰も出さないんですよ。なんと受動的な人間達! ちなみにこれを書いている今も、学校に提出する方のレポートの感想&班別行動でのベストショットを提出してもらう必要があるのですが、誰一人としてやっていません。みんなに「ランチは私が提示した店でいいのか?」と聞いたところ、伊織は「班長に着いていくよ」と答え、他の女子たちの方を見ると頷くばかりでした。あのねぇ……
修学旅行って自主性を鍛える為の行事じゃなかったっけ……?

さて、本日のランチは「ベルフレイス」という喫茶店で頂きました。七人という多人数でしたが、快く受け入れてくれました。感謝です。
喫茶店なのでカレーやハンバーグなどもあるのですが、ここでは五島うどんを注文。長崎の名物だそうです。他の人は五島うどんや地獄炊きうどんを注文しました。地獄炊きうどんを注文する際にお店の人がそれのことを地獄と呼んでいたので、少し面白かったです。

月見うどんとおいなり ひとつサービスしてもらいました

デザートにコーヒーゼリーを頂きました。本当は液体の方のコーヒーらしいのですが、店の人の気遣いか、とてもおいしいコーヒーゼリーが食べられました。

班別行動@出島

最後は出島、この班別行動の締めくくりです。最後の移動時間を引いて、残りの行動可能時間は一時間ちょっとでした。
出島内は私の班長権限で自由行動にしました。と言っても、個人個人で自由行動はせず、みんなペアを組んで行動していました。……私を除いて。
最初の方は伊織や作間と歩いていたのですが、途中で他クラス女子の写真撮影に協力したら、二人に置いていかれまして……そのまま一人になってしまいました。
まぁ、私は一人が好きなので好都合ですね! ……なんて言い聞かせながら観光しました。

出島と言えば、やはり教科書に載っているような扇形の島のイメージがありますが、現在は周囲が埋立地になっているので、もはや「出島」と呼べない状況でした。
中は殆どが資料館になっていて、貿易に関することや、そこに暮らしていた人々の文化について多くのことを知りました。畳の上にカーペットを敷く文化ってなんなんですかね……?
お土産屋では他クラスの友人と邂逅しました。彼の手にはカステラサイダーが握られていました。……ん? カステラサイダー? 何ですかそれ?
ちなみにお土産として六本買ったそうです。そんなに美味しいんですかね?

とまぁ、私の出島観光はこんなものでした。ここからは後で聞いた話を一つ。
私の友人グループが同日の早い時間に出島に来て服を借りたらしく、夜に会った時にその様子を収めた写真を見せてもらいました。本人達曰く「成金コスプレ」とのこと。まぁ、彼ららしいと言えばそうかも……
友人グループは四人班で、全員私の知っている人でした。まぁ、とても楽しそうな様子で、聞いた話によると、修学旅行が終わって解散した後もご飯に食べに行ったのだとか。羨ましいですね。
一方の私は七人班、しかも他の班員は私に全ての判断権と責任を押し付けるような人で、私はさながら保育士のような感じで班別行動をしました。

ちなみに出島での写真は良いのが無かったので割愛します。

班別行動@帰路

実は、出島観光は予定より早く終わりました。
「まぁ、早く終わったなら早く集合場所に行こう」の精神で早めに出発。行きに来た駐車場に向かいました。
さて、その駐車場は、その周囲が海に囲まれていて、私たちが帰ろうとする道中には、時間を余らせたのか沢山の人が海の近くに居ました。
折角なので記念撮影を。本日最後の記念撮影でした。

四時になり、もうそろそろ駐車場に戻ろうかといった話が出始めた頃、突然大きな音が鳴ったので音の在処の方を向いたところ、たまたま近くの港に泊まっていた船が、ちょうど出発したようでした。
すると、近くに居た私の友人が手を振り始めました。そしたら、その友人のグループ、果ては知らない人の集まりまでもが手を振り始めました。

その時、私は曖昧な記憶ながらあるものを思い出し出した。それはいつしかやった国語の文章題で、そこに登場した俳句(または短歌)だったと思います。それが具体的に何であるかは分からないのですが、意味としては「客人を送り出す為に手を振っている様子が、客人からしたら月を仰ぎ見ているかのように見え、そこに風流を感じる」とかだったと思います。
私たちが今大海原に行かんとする船に手を振るのも、船の人から見れば西日を仰いでいるように見えるのかな、なんて思いました。

夕日と共に水平線の向こうに沈む船を見送って、私たちは班別行動を終わりにしました。

ホテル(夜)

ホテルに帰還。疲れていた私はばたんきゅー……とはいかず、修学旅行を全力で楽しもうとする心からか、残り少ない元気を燃やして友人達と時間を過ごしました。

まずは友人の部屋に行ってスマブラをしました。一日目とは違う人達です。なんと七人もいました。
私はステージの端からチクチク遠距離攻撃をして、いい感じに敵が減ってきたら残った敵を自らの手で始末するのを繰り返していました。その戦法の為か、私は三回ほど勝ちました。スネークのロケランで復帰阻止をした時に、一番生を実感しました。

また、共有スペースには先程登場した出島コスグループも居て、先の話はこの時に聞きました。
共有スペースと言えば、なんとカップルの多いこと! 学年中のカップルが談笑している姿を直視したら失明しちゃうね! なんて。
私も彼女が居たらなぁ。依存できる相手が居たらなぁ。そう思っても何も変わらないのですが。
カップルへの恨みつらみを宣いながら倒れて、友人に幼児用のショベルカーでガシガシ掘られる人生。それが私です。

さて、前日の胃痛の原因であったお風呂の時間になりました。今日は隣のクラスと合同だったので、流石に憚ると思ったのですがね……
まぁ、大乱闘でした。しかも、被害拡大。もうめちゃくちゃです。
今回の風呂場の浴槽はそこまで広くなく、浴槽に浸かると、何処に居ても流れ弾を喰らってしまう地獄でした。もう嫌だ……
お風呂上がりに、隣のクラスの友人から「君のクラスは元気だね」と言われました。皮肉ですね。ちなみにその友人も風呂場の隅で静かに浸かっていた一人でした。

そして十時半、遂に消灯の時間です。しかし、私たちは高校生、夜が更けても起きているような疲れ知らずのヤングマン、禁止されている出歩きを平気でやってのける。そんな人達です。
勿論、私も例外でなく、友人の部屋に出向き、ポテチとコーラを傍にYoutubeを見る。青春ってこんなものなんだね、って感じでした。
またTwitterの方で、別垢の方ではありますが、スペースで同級生や後輩と通話をしたりしました。内容は修学旅行の思い出や、修学旅行のすゝめを話したり、疲れていたのでちょっと病み話もしました。また、スペースを開いたまま、禁止されていたホテル内の徘徊を始めました。途中、先生にバレそうになったり、過呼吸になったりと大変でしたが、何とか出来ました。
結果、なんだかんだで二時くらいに就寝しました。


眼下の長崎市街地 深夜帯

終わり

区切りがいいのでここらで一度終わりにします。続編も投稿予定なのでみてください。
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