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こどもの貧困って何?

 皆さんは「こどもの貧困」という言葉を聞いたことがありますか?
「日本の子どもの7人に1人が貧困状態です」
という報道などを見たことがあるかも知れません。

 ここで「子どもの貧困」って言うけど、結局「子育て世帯が貧困」ってことでしょ?
 と感じるかたもいるかも知れません。

 当然子どもが居れば、働ける時間は減ります。
 夫婦共働きでも、産休や育休を取ったり、お母さんが出産を機に仕事を辞めるかも知れません。

 ひとり親世帯ではそもそも、世帯収入は1人分の稼ぎ。
 しかも子育てと両立しての仕事です。

 子どものいる家庭では収入が低くなりがちなのは、仕方ないことかも知れません。
 でもお金は子育て世帯の方がかかりますよね?

 特に食費は日々の出費が重なると結構かさみます。

 主婦向けのネット記事などには「5人家族で食費4万円の主婦が絶対に買わないもの」みたいなものが出てきたりします。
 そのほかにも、他の人はこちらも検索に「4人家族食費」で検索すると「4人家族食費5万円」「4人家族食費4万円」などがでてきます。

 皆さんは自分のご家庭の食費を把握していますか?

 農家であれば、自家製の野菜が食べ放題だったり、近所での物々交換で食費は1人1万円位で済んでいる家庭もあるかも知れません。

 しかし都市部や農家でない家庭の人が全ての食材を購入した場合、平均5人家族で7万円代になるそうです。

 ネット社会の悪い部分だと思うのですが、ネット記事で読んでもらうために多少あおった表現をすることはよくあります。
 例えば、今5人家族で6万円の食費で生活している節約志向の高い人が「5人家族で6万円」の記事を見ても、興味を持ちませんよね。

 こういった節約記事を検索する人はすでに平均より低い食費でやりくりしている可能性が高いはず。
 だから「5人家族で4万円」って書けば、興味を持つだろう。

 こんな感じで記事のタイトルが決められている事があります。


 その結果、普段、買い物をしないお父さんがネット記事を見て、「そうか食費は1人1万円もあれば、十分だな。」と考えるわけです。

 そして食べ盛りの高校生のいる家庭では、当然食費が足りない。

 それをお母さんがお父さんに伝えると、「お前はやりくりが下手なんだ。もっと工夫しろ。」みたいになるわけです。

 そして子どもに十分に食べさせることができない。

 こんな家庭が実はたくさんあります。

 お父さんも悪気があるわけではなく、むしろ子どもが大学に通うときに奨学金を借りさせたくない、そんな想いから〇年後までに〇〇万円の貯金をする!
 みたいに一家の大黒柱として家族のためを想って、計画を立てていたりします。

 こうして世帯年収はあるけど、子どもが十分に食べられないという状況が生まれます。

 現代のこどもの貧困が見えない貧困と言われる一因でもあります。

 この問題は行政では、解決できないでしょう。
 世帯年収で見分けることはできないし、政府は家庭の問題には立ち入ることはできません。

 新しくできる省庁が「子ども庁」か「子ども家庭庁」でもめたのを覚えていますか?

 中には、「そんなのどうだっていい」と感じた方もいるかも知れません。

 ただこの「家庭」と切り離して「子ども」まんなか政策を実施してほしいと訴えた人が言いたかったのは、こういう事だったのです。

 ではこの「見えない貧困」問題はどうすれば、いいのか。

 まさにそこをサポートできるのが、「こども食堂」です。

 誰でも利用できるこども食堂では、一見「普通」に見える子どもの異変に気が付くことがあります。

 お母さんに食材を渡したり、時には相談に乗ったりしながら
「食費1人1万は無理よ~。」
と話すことによって、今まで自分は家計管理できないダメな主婦と思い込んでいた人が、自信を取り戻すことができます。

 すぐにご主人に理解してもらうのは難しいかもしれませんが、地域に仲間ができることによって、家庭の雰囲気も変わってきます。

 「こども食堂に行って、1人月1万円で生活しています。」って言ったら、「それは大変ね」って、たくさん食品もらえたの。

 そう話しをすると、ご主人が世間体を気にして、食費を多めに渡してくれた。
 そんな変化も生まれます。

 こども食堂は地域に必要な、子ども達の居場所であり、子育て世帯の交流の場です。

 子ども食堂をサポートする方法はたくさんあります。
 Amazonほしいものリストから商品を購入して、寄付をすることもできます。


 子どもがイラストを描くことによって、こども食堂をサポートできる取り組みも行っています。


 皆さんもぜひ、こども食堂の活動に興味を持ってくれたら、嬉しいです。

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