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【旅行記】祝!世界遺産!佐渡島訪問記

2024年8月16日。
新潟県上越市からおはようござます。

/ オハヨウ \

私がいるのは佐渡汽船さどきせんの直江津フェリーターミナルです。

東京遠征から稚内への帰り道中で、ちょっくら佐渡島へ寄り道していくことにしました。新潟には旅行で何度か来ていますが、佐渡へ渡るのは初めてです!

いざ佐渡島へ

現在は佐渡空港が休止中のため、島へ行く方法は船しかありません。本州側は新潟と直江津から佐渡汽船の航路があります。

私が佐渡を訪れた8月の繁忙期ベースになりますが、新潟⇄両津がフェリー6往復/日、ジェットフォイル5〜7往復/日。直江津⇄小木がフェリー2往復/日 も就航しており、離島フェリーにしてはかなり充実した本数となっています。スゴイ!

主要航路は新潟⇄両津ですが、ただ往復するだけの野暮な旅程は限界旅人ポリシーに反するため、今回は直江津→小木→両津→新潟と移動しました。

佐渡汽船の切符種別で言うところの「回遊」にあたります。

ターミナルのきっぷ売場。
佐渡の旅路は総じてレトロを感じられる
趣きのあるコースです。
朝から営業の食堂もありました。
直江津出港。
小木港まで2時間40分の船旅です。
出港後はフェリー恒例の海鳥並走タイム。
観光客が船上からかっぱえびせんをあげています。
乗船したのはこがね丸。
お盆真っ只中ということで船内は混雑。
車なしの利用者も多く、荷物棚いっぱいでした。
直江津から乗った理由のひとつに、
海上国道350号線の走破があります。
船自体が国道です♪
(右の「佐渡の方言」もおもしろい)
しばらくして佐渡島が見えてきました!
携帯の電波は一部で繋がりにくかったです。
佐渡島上陸〜
ありがとうこがね丸。ペコリ

佐渡島ってどんなところ?

佐渡島は日本海に浮かぶ島で、面積は854.81㎢あります。これは北方領土や沖縄本島を除くと日本で一番大きな離島という扱いになります。島を1周した場合の距離は、なんと約300kmにもおよぶそうです。デカイ。

特徴的な形の佐渡島。
山地と山地が平野を挟み込む地形をしています。
佐渡島をぐるりと一周する県道45号線は、
日本一長い県道です。

島全域が佐渡市となっており、ウィキペディア先生によると2024年7月時点の島人口は約46,800人もいるそうです。(ちなみに私が住んでいる稚内市の人口は30,500人です)

佐渡市役所〜(๑˃̵ᴗ˂̵)و
それなりの人口を抱える佐渡の島内には、
けっこう色々なお店があります。
普通に生活するぶんには困らなさそうです。
シャッター気味ではありますが、
商店街もあります。

アクセスは先述のとおり船のみとなりますが、それなりに充実した本数のフェリーがあるほか、高速船ジェットフォイルも出ているので離島にしては便利なほうだと思います。

現在定期便の運航がない佐渡空港。
あくまで定期便がないだけで、
廃止されたわけではありません。
なので中に入れます(エアコン効いてて涼しかった)

市街地は島中央の平地に集中していて、それを両側から急峻な山岳地帯が挟み込んでいます。右にも左にも山々が見えるのは不思議な感覚です。

北側の山地を越える「ドンデン線」という道からの景色。
平地のむこうにも山が見えます。
佐渡の地形を肌で感じられるスポットです。
新潟といえばお米。
平地には田んぼが広がります。
平地以外はかなり険しい山地です。
上の写真は島北西部の海岸線。
険道・酷道と呼ばれるレベルの道が続きます。
「二ツ亀海水浴場」
島の最北部にある絶景スポットです!

まとめると、

4万人が暮らす佐渡島は平野部にある市街地がしっかり栄えていて、交通の便も離島にしては恵まれています。それでいてちょっと市街地を出るだけで風光明媚な名所を訪れることができ、ひとつの島の中にメリハリがある完結した島です。

では、経緯と概要はこの辺にしておいて、私が訪れた佐渡スポットをご紹介していきます。

小木港周辺

直江津から小木港に上陸しました。

フェリーターミナルのすぐ近くには、佐渡名物の「たらい舟」体験ができる船着場があります。

小木港フェリーターミナル。
レンタカー屋さんや食堂などが隣接しています。
佐渡名物「たらい舟」(左手前)と
佐渡汽船「こがね丸」(右奥)。


小木の周辺は金の積み出し港や北前船きたまえぶねの寄港地として栄えた、歴史ある地区です。宿根木しゅくねぎの街並みを見下ろせる展望所からの景色が素敵でした。

宿根木の町並み展望所からの風景。
入江にびっしりと立ち並ぶ古風な家屋が、
離島感を演出しています。

また、昔の火山活動で隆起した海岸線は「ジオパーク佐渡」の一旦として独特な風景を魅せてくれます。

火山活動により2つの島が合体してできた佐渡島は、
ジオスポットの宝庫です。

佐渡といえば…トキ!

「佐渡島」と聞いた時、読者の皆さまは何を思い浮かべますか?

私は、「朱鷺とき」が一番に頭に浮かびました。

ゆるキャラ「サドッキー」

佐渡に生息するトキは、国の特別天然記念物に指定されている貴重な鳥です。一度野生環境下において絶滅したものの、日本と中国の二カ国の保護活動で徐々に個体数が回復してきている状態です。

佐渡で訪れたトキスポットを2ヶ所ご紹介します。1ヶ所目は「トキの森公園」です。

入場料(大人400円)がかかりますが、
保護・飼育中のトキを確実に見ることができます。
敷地内にあるポストも、トキ仕様。

トキに関する様々な展示があるので、まずはトキの森ここを訪れることをおすすめします。

2ヶ所目のトキスポットは「トキのテラス」です。高台にある観察用の施設で、運が良ければ野生のトキを見ることができます。

無料で開放されていて、2階部分には望遠鏡などがあります。室内はエアコン完備だったので、真夏の佐渡観光においてオアシスとしての役割も果たしてくれました。

トキのテラス。
駐車場から少し歩きます。
トキのテラス外観。
モダンな雰囲気です。

屋上に登りしばらくカメラを構えていると、何やら白い点を発見。……トキかなっ?!

パシャリ。

残念。さぎでした。詐欺ですね。

再びカメラを構えてすぐに、またしても田園地帯を浮遊する白い点を発見。どうせまた鷺詐欺さぎさぎだろうと思いつつ……

パシャリ。

!?

特徴的な嘴と、赤く染まった翼……間違いありません。トキです!

野生のトキをカメラに収めることができて、感無量です。

ただトキのテラスは観察対象との距離がかなりあるので、スマホの望遠程度だとトキなのかサギなのか判別できないかもしれません。カメラをお持ちの方はぜひ、トキチャレンジしてみてください📷

祝!世界遺産登録決定 佐渡金山

2024年ことしの7月、佐渡島随一の観光名所である「佐渡金山」が世界文化遺産に登録されました。めっちゃ最近です。

登録後間もない観光シーズンというだけあって、今めちゃくちゃ佐渡がアツイです。

佐渡金山は島西岸の相川地区にあります。主要港の両津港からは車で40分〜1時間程度です。バスもあります。

ハイシーズンの駐車場は混雑気味。(料金は無料)
歩く距離を短くしたければ早い時間に行きましょう。
バス停が金ピカです✨
佐渡金山はアツイ場所ですが坑道内はサムイです。
上着を用意しましょう。

佐渡金山の見学コースには「宗太夫坑そうだゆうこう」と「道遊坑どうゆうこう」の2つがあります。2024年8月現在の見学料金は、それぞれの坑道が1000円、両方に入れる共通券が1500円です。

2つのコースには異なった見どころがあるので、初めての方は共通券がおすすめです。

2つの坑道の入り口。
中からひんやりとした空気が漏れてきます。

まず宗太夫坑は全体を通してゴツゴツとした素掘りのトンネルを歩く感じで、金山での労働環境を体験することができます。

実際の採掘現場を再現するように、リアルなマネキンさんたちが設置されています。

地中深くに張り巡らされた
アリの巣のような大規模な坑道が
400年前から掘られていたのはすごいですね。
人間味のあるセリフを語る有名なマネキンさん。

佐渡金山の主要鉱脈は8本あり、最大深度800mにもなる巨大な坑道の総延長は約400kmにもおよぶそうです。これは東京から名古屋まで行けてしまう距離…北海道なら札幌〜稚内よりも長い距離になります。スゴイ!

◆   ◆   ◆

お次の道遊坑は屋外展示の部分があり、近代化・機械化が進んだ金山の発展を実感することができるコースです。佐渡金山の象徴とも言える「道遊の割戸」が間近で見られるのは道遊坑こっちです。

かつて使われていた蓄電池トロッコ。
地下鉄の線路を歩いているみたいでワクワク♪
坑道内でお酒が作られていました。
蓄電池トロッコ関連の機械工場も見学できます。
お手軽サイズの転車台がかわいい♪
佐渡金山を象徴する風景。道遊の割戸どうゆうのわりと
金の鉱脈に沿って山をV字型に露天掘りした跡です。
佐渡金山はとにかく金、金、金!
最後に金箔ソフト(500円)を食べました( 「・ڡ・)「
後ろの池には金色の鯉がいました。
相川地区には金山にまつわる史跡がいっぱい。
THE⭐︎廃墟な北沢浮遊選鉱場も見ごたえがあります。
夜はライトアップもされるみたいです。

佐渡名物「ブリカツ丼」

皆さまは「ブリカツ丼」をご存知ですか?
(私も佐渡に行くまで知りませんでした)

ブリカツ丼は、ほぼ通年で水揚げされる佐渡産の天然ブリを使った、島ぐるみで推している名物グルメです。

ブリカツ丼には、素材、分量、調理方法、付け合わせの料理、値段などを細かく定めた一定の基準があります。すべての条件を満たしたお店だけが、佐渡天然ブリカツ丼の名を掲げることができるのです。

私は初日に小木港にある「小木家」さんで食べようと思ったものの、限定30食の壁に敗れておあずけ。日をまたいで「めおと岩ドライブイン」さんでリベンジ達成しました。

佐渡天然ブリカツ丼。
衣に刺さった旗が、認証店の印です。

実食してみると、ご飯のススム特製あごだし醤油ダレとあっさりとしたブリの身が揚げ物のヘビーさを感じさせず、美味しくペロリと平らげることができました。(一応、ハーフもあります)

泊まった民宿で食べたお刺身も、
肉厚で脂が乗っていて美味しかったです( 「・ڡ・)「
お世話になった民宿すだれ荘さん。
お盆最終日とはいえ夕食付8000で泊まれて
ラッキーでした。


(おすすめ)尖閣湾揚島遊園せんかくわんあげしまゆうえん

佐渡金山がある相川地区からほど近い場所に、尖閣湾という場所があります。複雑な断崖が入り組んだ地形をしており、湾を見下ろす高台から景色を一望することができます。

揚島公園の建物。
お土産屋さんや軽食コーナーがあります。
園内に入場するためには500円必要です。
園内からは日本海と尖閣湾の断崖が一望できます。
くてん」がないほうの
「君の名は」ですね。
洞窟のような崖の隙間を抜け、
海辺に降りると…
/ じゃじゃ〜ん! \
入場料に+900円すると遊覧船に乗れます!
船底が透けており、
海中を泳ぐ魚たちを観察できます。
海上からは、一味違った尖閣湾の景色が楽しめます。
海風きもちぃ〜(˶‾᷄ ⁻̫ ‾᷅˵)
船が小さいので、
崖っぷちギリギリの場所を通ります。
大迫力。

知床の小型観光船をよく知る身としては、あれだけ狭く潮流の激しい入り江で船を崖ギリギリに近づける操船テクニックに脱帽しました。

900円で15〜20分程度のクルージングは、お手軽でアクティビティとしてちょうどいいと思います。いやぁ、想像以上に良かったです。尖閣湾。

ありがとう佐渡島

佐渡島に計2泊して、野生動物、世界遺産、名物グルメ、絶景を満喫しました。

行きとは違う航路(両津〜新潟)にて島を離脱します!

両津港フェリーターミナル。
お土産屋さんがいっぱいあって活気に溢れています。
ターミナルで朝ごはん。
佐渡牛乳と有瑠友めるとさんのフルーツサンド。
ミルクはさっぱりとした味わいでした。
帰りで乗船するのは「おけさ丸」。
直江津⇄小木航路よりも船大きくて設備が豪華です。
乗船待ちをしていると、
車のボンネットにかえるさんがΣ(-᷅_-᷄๑)
一緒に新潟へ行きたいのかな?
おけさ丸の車両甲板は2階建て。
いっぱい車を積載できます。
船内にはレストランがあります。
だいぶ賑わっていました。
海上国道350号線の表示。
こちらの航路にもちゃんとあります。
\ 走破 /
ジェットフォイルが停まっていました。
この子は大型船フェリーの約半分の所要時間で
佐渡と新潟を結びます。
帰りもたくさんの海鳥たち見送られて出港〜!
絵になりますね。

ありがとう佐渡島。
楽しかったです。。。

◆   ◆   ◆

新潟上陸後に少々市内を観光しました。佐渡汽船のターミナル近くにある朱鷺メッセの展望台に登り、地上125mから新潟の町を見渡しました。

佐渡汽船新潟ターミナル。
規模は大きいですが佐渡の両津ターミナルに
比べると活気はありません。
待合室はレトロな雰囲気(˶‾᷄ ⁻̫ ‾᷅˵)
朱鷺メッセ展望台からの景色。
入場は無料です。
無課金でこの眺望は素晴らしい(๑˃̵ᴗ˂̵)و ♡

また、以前からおすすめが多かった万代ばんだいバスセンターのカレーもいただきました。まろやかな風味のルーと、大きくカットされた玉ねぎの甘さが最高にマッチしています。

新潟のソウルフード、バスセンターのカレー。
美味しい…!んですけど、
お店の立地が半分屋外の立ち食い形式なので、
汗だくで食べました。
季節を選べば美味しさ倍増だと思います!

新潟は東京から新幹線で2時間で行けますし、小樽や苫小牧といった北海道へ通じる海の玄関口としての役割もあります。

お米やお酒が美味しくて、海鮮も安くてクオリティが高い。南北に長い県域は地域ごとに見どころ満載で佐渡のような離島もある………新潟はかなりの観光ポテンシャルを秘めている場所だと思いました!

最後に、真夏でも25℃前後をキープする稚内の民として一言。佐渡は今とても盛り上がっていてアツい場所ですが、夏の旅行は、

(佐渡に限った話ではありませんが)

(おわり)

#旅行記 #佐渡島

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