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【旅行記】サンライズ瀬戸シングルツイン乗車記

創作『しろまる先輩は距離感がおかしい』の29話でサンライズ瀬戸のシングルツインという寝台を登場させました。

本記事は実際にロケハンでシングルツインに乗車した時の旅行記です!

◆   ◆   ◆

こんばんは〜

旅のはじまりは2024年9月8日、21時過ぎの東京駅です。この時間に旅人が東京駅ここに来る理由なんて、アレしかありませんよね。

/ じゃじゃ〜ん! \

国内を走る唯一の定期寝台列車「サンライズ瀬戸・出雲」に乗るためです!

(創作漫画より引用)

私がこの列車に乗るのは今回が人生3度目で、〈東京→岡山〉と〈大阪→東京〉で乗車経験があります。ただ、これらの区間だと寝台列車を満喫するには乗車時間がちょっぴり短めで物足りなさを感じていました。

いつかフル区間乗ってみたいと思っていたところいい機会が巡ってきたので、満を持して念願の高松しゅうてんまで乗り通します。本当は出雲がよかったのですが、旅程を立てていたタイミングで空きが無く、瀬戸になりました。(どちらかというと出雲のほうが人気で倍率高いです)

行先案内に表示される「寝台特急」の文字と遥か遠くの行先。今となっては貴重な光景ですね。
発車30分前入線、25分前乗車開始です。さっそく乗り込んでいきましょう!

〜余談〜
サンライズには3号車と10号車にそれぞれシャワールームがついていて、券売機で専用のシャワーカードを購入すると使用することができます。このカードを入手するための待機列が券売機近くのドア前に形成されるのですが、この日は色々と写真を撮っているうちにすごい行列になっていたので諦めました。

カードの券売機。値段は330円。
実際のシャワールーム。カード1枚で6分間お湯が出ます。

さてさて、
今回利用するのはこちらの個室です。

/ ドヤ (˶‾᷄ ⁻̫ ‾᷅˵) \

B寝台車両の平屋部分にあるシングルツインですね。

狙ったわけではなくe5489イーゴヨヤクで適当にネット予約してたら取れちゃいました♪

ややこしい名前をしていますが、扱いとしてははシングル利用ができるツインといった感じです。個室内部を見てみましょう。

こんな感じ。

平屋部分の縦幅をフル活用して2段ベッドが設置されています。

これだけ見れば往時のブルートレインにあった開放B寝台を個室化したようにも思えますが、シングルツイン最大の特徴はやはり1人で個室利用が可能というところでしょう。

さらに。

1人利用の場合は下段のベッドを解体することで……

/ じゃじゃ〜ん! \

ベッドが座席に早変わりして素敵空間が完成します!

普通のB寝台「シングル」は↓

(過去の写真)

こんな感じでベッドが ドン! とあるだけなので、まったり寛げるスペースはありません。

対してシングルツインはあくまでB寝台の価格範囲で2人分のスペースを占有したうえでシートアレンジも可能なため、場合によってはA寝台よりも当たりの個室になり得るのです。おすすめです!

21時50分。
サンライズ瀬戸・出雲は定刻で東京駅を発車しました。

流れゆく煌びやかな都心の夜景を、自分だけの個室くうかんで愉悦間に浸りながら眺めます。最高の贅沢ですね。

コン、コン。

程なくすると車内検札がやってきます。これが済むまではいくら自分だけの個室とはいえちょっぴりソワソワします。

車掌さん「おひとりさま利用ですか」

しろま「はい…(´・_・`)」

一応2人定員の個室であるために、検札時にこのやり取りが挟まります。ぼっちトラベラーの心が締め付けられる瞬間です。

22時14分。横浜に到着。下の窓はホームにいる人と目が合って気まずいです。
横浜を出発したところでカーテンを開けて夜ごはんを展開。我らが崎陽軒のシウマイ弁当です( 「・ڡ・)「

23時に最後の車内放送が入り、列車は深夜帯の走行へと突入します。翌日からの旅程に備えて眠りに……

……つきたいところなのですが。

移動・乗り物オタクを拗らせてしまった私は正直寝台特急に乗っている事実自体が楽しすぎて、興奮でなかなか寝つけません。睡眠に特化した車内空間を提供してくれる深夜バスや、一定の振動と揺れで眠りを誘ってくる長距離フェリーのほうが快眠レベルは上だと思います(しろまる謎理論)。

眠れないので車内探検などをして過ごしました。
こちらは5・12号車にある一番安い「ノビノビ座席」。雰囲気的にフェリーの雑魚寝ですね。

そんなこんなでシングルツインの初利用でテンションがより上がっていたため、浜松出発(25時過ぎ)くらいまでの記憶がしっかりと残っています。はよねろ。

上段のベッドに登り、
さすがにおやすみなさい💤


◆   ◆   ◆

むくり。

夜行の乗り物で目が覚めた時に自分が今どこにいるのかを推察するのって、もどかしさとワクワクが止まりませんよね!(伝われ)

調べたところ現在時刻は5時半過ぎで場所は兵庫県の網干駅付近のようです。段々とオレンジ色が濃くなっていく地平線をぼんやりと眺めていると、

おはようございま〜す☀️

「まもなく岡山に到着する」旨の放送がかかり、地平線から太陽が顔を出しました。サンライズで迎えるサンライズは何度経験しても最高の瞬間です。

定刻で岡山着。
ここで瀬戸と出雲の切り離し作業をおこないます。
ばいばい〜👋

……あれ?

察しがいい方は疑問を感じたかもしれませんが、サンライズ瀬戸乗車中に岡山で切り離した相方を見送るという行為は本来できないハズなんです。なぜなら、通常は先に瀬戸が出発するからです。

もしこの光景を見てしまったのなら、完全に乗り遅れやらかしてます。

しかしこの日は。

前日の上り(高松・出雲市→東京)運用において連結器のトラブルが発生した影響で、出雲と瀬戸の順番が逆という珍編成になっていました。よって、世にも珍しい瀬戸乗車中の切り離し見学が実現したわけです。ラッキー(?)

身軽になった7両編成のサンライズ瀬戸は、早朝の岡山を快調に南下します。児島を出発してすぐのトンネルを抜けると、そこには———

うおおおおお!これだよ、これ。

下りのサンライズは出雲のほうが乗車時間が長くてまったりできて良いのですが、瀬戸には早朝の瀬戸大橋を渡るというビッグイベントがあります。朝日を反射して煌めく瀬戸内海を寝台ベッドから眺められるなんて、なんて贅沢なのでしょう。程なくして四国に入ります。

四国上陸後は坂出さかいでに停車して、すぐ終着の高松です。下段の素敵空間に移動して買い込んでいた缶コーヒーと菓子パンをモグモグしながら、束の間のモーニングタイムを過ごしました。素晴らしい。

2024年9月9日7時31分。
サンライズは4分遅れで終着の高松に到着しました。
(岡山で発車順が逆になった影響)

以上、サンライズ瀬戸のシングルツイン乗車記でした。
サンライズはいいぞ。

ただでさえ最高なサンライズの旅が一段と充実した時間になるシングルツイン、面白さ、快適性ともに二重マルでございました。みんなも乗ってみてね⭐︎……ただ、ツインルームとして2人利用する場合はけっこう狭くて寛ぎにくいと思います。

四国上陸後はうどん屋めぐりをしたのちに小豆島しょうどしまへ行きました。そちらは下記の旅行記にまとめています▼

(おわり)

#旅行記
#サンライズ瀬戸
#サンライズ出雲

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