【ドライブ企画】超★ホワイトクリスマス
メリークリスマス Ψ・ω・Ψわず
本記事は2024年12月24日の記録です。
ホワイトクリスマスを追求して
雪が降らない地域に住んでいる人にとって「ホワイトクリスマス」と聞くとロマンチックなイメージが強いかと思います。
しかし、
毎年冬になると生活に支障が出るほどの雪を天からプレゼントされる北海道のクリスマスは、ホワイトなのがデフォルトです。
さて、
今回はそんなホワイトクリスマスが当たり前の地に住む民として、どうせなら北海道で一番のホワイトクリスマスを見に行こうじゃないかというドライブ企画になります。
例年、クリスマスに一番雪が積もりがちなのは、道北内陸部に位置する豪雪の町幌加内町です。
稚内から日帰り圏内なので、幌加内へ行く気満々でクリスマスを迎えたのですが……
当日気象庁の積雪ランキングを調べてみると、なんと倶知安に抜かれているではありませんかΣ(-᷅_-᷄๑)!
倶知安といえば、羊蹄山やニセコに近い国内外から人気の高い観光地です。位置的にはほぼ道南で、稚内からだと札幌よりも遠いです。
(稚内⇄倶知安を往復すると約800km!)
それは流石に日帰りがしんどくなってしまうので倶知安まで行くのは断念し、予定通り幌加内へ北海道第2位のホワイトクリスマスを見に行くことにしました。
許してちょ。
🚗三
40号線を南下せよ
普段のドライブで南下する時は景色の良い海沿いオロロンラインを使うことが多いのですが、今回は目的地が内陸なので美深まで国道40号線を走ります。
冬の海沿いは地吹雪が頻発するデンジャラスロードなので、悪天候時もこの40号線は重宝します。
稚内を出てしばらくの間の国道40号線は、中央分離帯と側道を有する広めの高規格道路です。時々ゆずり車線が出現し、車列の順番が入れ替わります。
稚内駅から25kmほど走ったところで、側道に謎の覆いが出現。
突然現れた虚無トンネルの正体は、開源パーキングシェルターと呼ばれる大雪の際に避難できる駐車帯です。
このようなシェルターは稚内へ至る主要な道々にそれぞれ設置されていて、それだけ宗谷が過酷な場所だということを物語っています。
シェルターを過ぎたら、程なくして緑色をした自動車専用道路の案内が見えてきます。
稚内から札幌へ向かう場合はここで右に曲がり、海沿いを走って留萌から高速に乗るのが一般的です。都市間バスもこのルートを走ります。
このまま40号線を直進するのは、ほとんどが名寄・旭川方面へ向かう車となります。
カンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカン……
国道40号線の中川〜音威子府間はご覧のとおり道の線形が悪く、宗谷と旭川方面を移動する際のネックになっています。
現在この区間には先程の豊富バイパスのような迂回路が建設中で、来年度(2025年度)の開通予定だそうです。
早く完成してほしい〜
パウダースノーの雪道をドライブすると、自車が巻き上げた雪煙がリアに付着し、すぐにテールランプが見えなくなってしまいます。冬のドライブで休憩スポットに立ち寄った際は、車の周りを一周して、不要な雪や氷をこまめに落としましょう。
このようにライトへ雪が付着する現象は、熱を発さないLEDが普及した弊害でもあります。極寒の地域では、ハロゲンライトのほうが視認性が高く評価されていたり、最新の電気自動車よりガソリン・ディーゼル車に安心感で軍配が上がったりと、まだまだオールドスタイルが一定の支持を得ています。
私は小さくて機能的な車が好きなのでスズキのハスラー(軽自動車)に乗っています。最近の軽はけっこう頑張って走ってくれるのでほとんど不自由を感じたことはありませんが、唯一、軽自動車に乗っていて後悔する場面があります。
それが、冬に氷の轍ができた道を走る時です。
冬道の轍は普通車のタイヤ幅で形成されるため、その上を小さい軽自動車で走行すると肩輪しか轍にハマらず、非常に運転しにくいです。窪みがはっきりとしている冬道に出くわした時は「あ〜普通車に乗っておけばよかった〜」と思います。
雪国の車選びはランクルみたいな4WDの普通車SUVが最適解なのでしょうが、冬の北海道でもFRのスポーツカーが走っているのを目撃する時もありますし、郵便配達の人は真冬でも元気に原付で配達しています。
どんな車でも走れないことはないので、慣れてきたら好きな乗り物に乗ればいいと思います。
豪雪の地、幌加内へ
40号線を走ること約3時間。美深に到着しました。
美深でちょっくら野暮用を済ませます。
日本最北のセブンイレブンです!
年の瀬ということで、コピー機で年賀状をネットプリントしに来ました。稚内にはセイコーマトとローソンがありますが、持ち込みはがき印刷はできない(はずなので)セブンさんをよく利用しています。
一応、緯度的にこの美深西1条店が最北なのですが、先述のとおり道中の道が曲がりくねっているため稚内からの最寄りは日本海沿いの羽幌店になります。(それでも130kmある)
幌加内町に突入です✌︎('ω'✌︎ )!
なかなかに難読な母子里にあるクリスタルパークは、1978年にこの地で記録された日本最寒気温(マイナス41.2℃)を記念して作られた施設です。
敷地内には氷柱をイメージした「クリスタルピース」という名前のモニュメントがあり、鏡面化した外装が周囲の景色を反射して白銀の世界に溶け込んでいました。
また最寒気温を記録したとされる2月17日は「天使の囁き記念日」として毎年クリスタルピースのライトアップやセレモニーが行われるそうです。幌加内は豪雪と極寒の要素を兼ね揃えた、超⭐︎ホワイトクリスマスに相応しい土地ですね!
幌加内といえば、蕎麦
日本最寒の母子里を出発し、再び交通量の少ない国道275号線を南下していきます。
幌加内町は人口約1,200人の小さな町ですが、その面積は東京23区より一回り大きく767㎢もあります。美深峠で幌加内入りしてから町域の南部にある中心市街地に辿りつくまでは、約60km弱の道のりを要します。
その間ずっと前後に車がいない状況が続き、対向車もまばら。寂しいとか不安だとか感じちゃう人もいると思いますが、私はマイペースなドライブができて好きな区間です。
のんびり雪をかき分けながら山道を走っていると、進行右手の景色が一瞬ひらけました。
朱鞠内湖です。
朱鞠内湖は人造湖として日本最大の面積を誇り、キャンプや釣りの場としてアウトドアの聖地になっています。幻の淡水魚「イトウ」も生息しています。
幌加内町は「日本一が3つあるまち」として、先ほどの日本最寒記録とこの朱鞠内湖、そしてそば畑の面積日本一の3つをウリにしています。
寒暖差の激しい幌加内は、北海道が誇るそばの町でもあるんです。
……と、なれば。
名物を食べたくなるのが旅人の性ですね( 「・ڡ・)「
お腹もすいたしここらでお昼に……
……あれ?
残念ながら2024年の営業は終了していました。
どうしよう。
時刻は13時半前。市街地まではまだだいぶ距離があります。今から向かっても飲食店のランチ営業には間に合わなさそうですし、道内屈指の秘境である幌加内には天下のセイコーマートもありません。
このままだとクリスマスにランチ難民です。
Google先生曰く、ルオントの中にあるレストランの営業時間は14時まで。到着したのが13時45分だったのでラストオーダーの時間次第では昼食にありつけるのでは……という算段です。
in。
しろま「レストランってまだいけますか?」
フロントの人「大丈夫ですよ!」
やった!
ランチ難民回避!
と、いうことで、
とり天しょうが蕎麦(1,300円)をいただきます!
(右に見切れているのはそば湯です)
う〜(˶‾᷄ ⁻̫ ‾᷅˵)め〜♪
冷えきった空腹状態の身体に、温かい煮干し出汁と生姜が染み渡ります。寒さとロングドライブを乗り越えた先でありつく日本一の蕎麦、最ッ高でございました。ギリギリ間に合って本当に良かったです。
※14時になったタイミングで店員さんがラストオーダーを確認しに来てくれたので、ここのランチは営業時間=ラストオーダーみたいです。
ついに到達!幌加内の中心地!
道の駅でなんとかランチ難民を逃れ、撮れ高(?)を確保したところでゴールとなる幌加内の市街地を目指していきます。
鉄道のない幌加内に公共交通で訪れる場合は、JRの深川駅か名寄駅からバスに乗るしかありません。札幌や旭川と直通する都市間バスは無いです。
また、先ほどの建物の2階部分はかつて幌加内を走っていた深名線の資料館になっていますので、鉄道好きの人は必見です。
せっかく来たので、町の中を散策してみましょう。
———実は、私がクリスマスに幌加内を訪れたのは稚内に移住してからが2回と、横浜市民だった頃に1回の計3回です(何してんだこの人)。
しかも、学生時代の訪問がまさにこの最深記録を叩き出した2017〜18年の冬で、当時はクリスマスの時点で積雪が180cmくらいだった記憶があります(間違っていたらすいません)
これ↑に比べると積雪が110cm台の2024年の超⭐︎ホワイトクリスマスがだいぶ優しいレベルだということが分かります。そもそも幌加内は雪に慣れている町ですし、ある程度までなら人口と車の往来が少ないおかげで除排雪がしっかりとできるのだと思います。
雪国における冬の過酷さは、単に雪の量だけでは語りきれません。
気温、風速、都市の規模などの様々な条件によっていくらでも変化します。同じ積雪でも、雪を捨てる場所が少なく、細い道が多くて除雪が困難を極め、路面がツルツルテカテカに磨かれる大都市のほうがよっぽど生活するのが大変です。
(最近は札幌も雪が多くて大変そうですよね)
◆ ◆ ◆
さて、今回は稚内を出発し、240km離れた幌加内で(惜しくも)北海道第2位となってしまった超⭐︎ホワイトクリスマスを体験してきました。
道中はそれほど過酷ではなく、2018年のシーズンに比べると幌加内中心部の積雪もストイックでした。普通に楽しいウインタードライブを満喫したところで、2024年の長距離ドライブを走り納めにしたいと思います。
◆ ◆ ◆
はい(パァン
目的を達成したので、帰りましょう。
そうです。日帰りなんです。
お家に帰るまでがクリスマスなんです(?)
私は幌加内から旭川に出て買い物などを済ませた後、最北端へ向かってハンドルを握りました。
最終的なこの日の走行距離は584kmでした。
帰路のほうがドラマチックだとか言わないでね。
(おわり)