「ドラえもんだらけ」を読んだ時の不思議な感情
5巻「ドラえもんだらけ」
「怖い・面白い・可哀想」
これらの感情がいっぺんに襲ってきて不思議な感覚になったのが強く印象に残っている話です。
思い返すとこの三種類では十分言い表せていない、それぐらい複雑だった記憶。
そして現在読み返すとその感情は湧いてこないです。
見慣れたせい?これはさすがに、私個人の体験でしかないので一人でここに書いていても仕方ないっちゃ仕方ないんですけど。
大人と子供は違う生き物なんだな、と過去と現在の自分の違いから実感します。
まず扉絵が暗くて不気味で、曲がりに曲がったドラえもんの口元が今見ても怖くて気持ち悪い……。
2時間おきに連れて来られるドラえもん達が段々気性が荒くなっていって、最後、8時間後のドラえもんが滅茶苦茶怖い!!
でも怖い中にも、見たことがないドラえもんの状態がちょっと面白かったりもする。
謎の会話で進んでいく2ページが後で段々判明していく展開も面白さに拍車を掛ける。
でも2時間後以降のドラえもんが皆傷だらけなのが可哀想で可哀想で。
これ、作品屈指のオチが辛い話ですよね。
ドラえもんはあんなに苦労したのに最後はどら焼きを怖がって終わるという……。
この最後のコマは昔も今見ても本当に可哀想……。
あの頃のいろんな感情が混ざった不思議な感覚は、現在読み返してもオチの可哀想、だけ同じで、後はほぼ感じません。
あの感情は小学校低学年の時だけのもので、もう二度とやって来ないと思うと少し寂しくて。
それで、今、子育てしている人に少し考えてみてほしいことが一つ。
私と同じように、子供の頃に好きだった漫画やアニメ等を大人になってから見返して、昔と同じような感情が湧き起こらなくなっている人がいると思います。
つまりそれほど、大人と子供では感じ方が違うということを、子供と接する際に頭の片隅に置いてほしいな、と。
そういう体験が思い当たらない人もいるだろうし、あったとしても忙しくてそこまでなかなか気が回りませんよね……。
私は子供がいないので、子供いない奴が何言ってんだと言われればそれまでですけど。
5,6歳の頃は両親が喧嘩していると悲しくて泣いていたけど高学年、のび太と同じぐらいの歳になると、ああ、またか。でもやっぱり両親が喧嘩しだすと心中穏やかではないです。
もしかしたら描かれてはいないけど、のび太も5,6歳の時には両親の喧嘩を目にして泣いていたかもなあ……、などと勝手に想像します。すぐにドラえもんに泣きつくから、ありえないことではないかも。
私は学者でも何でもないので明確なことは何も言えません。
でも大人と子供は感じ方がだいぶ違っていることを念頭に置いて接するのは悪いことではないことは確かだと思います。
私はドラえもんの内容を検証するというより、自分の生い立ちの中での同じ話を読んだときの感情の違いを一人で勝手に検証しているという、需要があるのか未知数のことをやってます。
まあ、気長に……。更新頻度見てもらえればあまり捗っていないのは明白です……。
どうしても9月3日に何か記事出したくて無理矢理書きました。
ドラえもんー90歳おめでとう!!
どら焼き食べて祝います。