待ってろサガン鳥栖!700日振りのアウェイ旅前夜、旅行カバンに夢とワクワクをめいっぱい詰めて。
待ちかねたアウェイ・イブ
明日、ついにアウェイ旅に出ます。
前回のアウェイ旅は、2019年の最終戦となる北海道コンサドーレ札幌戦のために出向いた北海道でした。
あの日が2019年12月7日、そして明日は2021年11月6日。経過した時間はなんとジャスト700日です。
2020年初頭より世の中が未曾有の事態となり、アウェイ旅どころか、一度はJリーグが日常から消えてしまいました。そこから試合が無観客で再開され、上限人数を設けて観戦ができるようになり、そしてアウェイ席が設置され......。
何度か状況の揺り戻しがありながらも、ようやくこうして「旅に出ても良さそうな」世の中になってきました。長らく緊急事態宣言下にあった東京在住の私は、一度は取ったものの無効になったチケットを眺めながら、何度ため息をついたことでしょう。頭上を飛んでいく飛行機を眺めながら、何度遠い土地に思いを馳せたでしょう。
地方出身ゆえに「遠方へ出かけること」に慎重になっていた私ですが、この度、あさって11/7に開催されるサガン鳥栖vs川崎フロンターレ戦を観るために旅に出るのです!アウェイ旅は約2年ぶりですが、福岡・佐賀に訪れるのは実に2年半ぶりです。
......。
博多の街はどうなっているかな。
中州の屋台でおいしいおでんを出してくれたおばちゃんは元気かな。
あのラーメン屋さんは無事に営業をしているかな。
歩き疲れて駆け込んだ、マッサージ店のお兄さんはまだバスケを続けているかな。
鳥栖駅の中央軒で、変わらないかしわうどんがまた食べられるかな。
そんな期待と不安で、なんだか今から胸がいっぱいなのです。
旅先で見るサッカー
「サポーターのアウェイ旅」におけるメインディッシュは、なんといっても「サッカー」です。どんなにその土地で素晴らしい出会いがあろうが、美味しいものを食べようが、それは揺らぎません。
私は、いえ、われわれは、「そこにサッカーがあるから」旅をするのです。
特に大一番の試合がアウェイで行われるとなれば、成績の上下がかかっているだけに、試合の一挙手一投足に対していつも以上にドキドキ・ハラハラすることでしょう。
しかし!だがしかし!!なんということでしょう!!!
実はサポーターとしてこれ以上嬉しいことはないのですが、今シーズン私が愛する川崎フロンターレは、11/3に行われた浦和レッズ戦で、4試合を残しながら優勝を決めてしまったのです......!
他クラブのサポーターさんからの視線が痛いのですが、ホームで、かつ最終節まで約1か月を残して優勝が決まる。勝ち点も既に昨年自らが残した過去最高勝ち点を上回っている。更にその瞬間を現地で見届けられるという、最高の時間を過ごしました。
そんな中でのアウェイ。成績は良い意味で追うことのない試合。
旅のメインディッシュである試合がそれでいいの?そんな疑問もどこからともなく湧いてくるでしょう。
結論から申し上げましょう。いいんです。
もちろん時間とお金をかけてアウェイに乗り込んで、手に汗握るような試合を制した時の嬉しさは特別なものがありますし、旅先での祝杯には五臓六腑に染み渡る、なんとも言えないおいしさがあります。
私自身も、6ptゲームをものにした広島遠征の時なんかは、「広島中のレモンサワー持ってこいや!」と言わんばかりにお酒が進み、「オタフクソースもおいしいけど、勝利が最高のアクセント!」と、うれし泣きをしながらお好み焼きを噛みしめていました。あの時の情景とお好み焼きの味は、今でも脳裏にありありとよみがえります。
しかし私は、それでもやっぱり「勝敗だけじゃない試合の良さ」があると思っています。
慣れない土地のスタジアムから吹く風の香り。
その土地で「サッカーのある日常」を過ごしている、相手クラブのサポーターさんたちの表情。
並んだスタグルの屋台から掛かる、土地に根付く人の声。
相手クラブの色が濃く反映される、選手紹介の演出。
「ここが俺らのホームだ」と感じさせる、迫力をまとった相手の応援。
ホームで生き生き、のびのびと振る舞う相手クラブのマスコット。
ホームの時とはまた違った表情を見せる我らが選手たち。
勝手が通用しないピッチコンディション。
そして限られたアウェイエリアで身を寄せ合って、いつもより心の距離が近くに感じる、同じユニフォームに身を包んだサポーター仲間。
これらは全部、アウェイに足を運んで、自分の五感を使ってこそ感じられるものではないでしょうか。
そしてあの特別な時間、そして光景を、700日振りにとくと味わってこようと思います!ああ、本当に長かった......。
幸いにも、この土日の福岡・佐賀の天気は晴れ。絶好の旅日和です。
現在700日振りにお出かけをする旅行用のカバンに、夢とワクワクを絶賛詰め込んでいるところです。そうだよね、ずっとしまわれていて悲しかったよね。でもきっともう大丈夫!これからまた、たくさん一緒に色んなところに行こうね。
そしてサガン鳥栖関係者のみなさま!ふつつかものですが、久しぶりにお邪魔いたしますのでどうぞよろしくお願いいたします!
それでは、行ってきます!!
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サポーターはあくまでも応援者であり、言ってしまえばサッカー界の脇役といえます。しかしながら、スポーツツーリズムという文脈においては、サポー…
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