記事に「#ネタバレ」タグがついています
記事の中で映画、ゲーム、漫画などのネタバレが含まれているかもしれません。気になるかたは注意してお読みください。
見出し画像

「うしおととら 藤田和日郎」7〜9巻感想


うしおととら 藤田和日郎 小学館/少年サンデーコミックス
7〜9巻
※インスタに投稿したものとほぼ同じ内容です。

第十三章「おまえは其処で乾いてゆけ」

第十三章「おまえは其処で乾いてゆけ」
なまはげの回!当時からずっと焼き付いているトラウマ回!!
犠牲者の皮だけになった身体(の一部)と最後になまはげが自分の皮を剥いだ姿からの潮の「おまえはそこでかわいてゆけ。」がひたすら怖かった思い出。
大学生 香上(車)と片山(ギター)登場
潮、2人に使い込まれた120万円を回収
自分の「大学生はちゃらんぽらんである」というイメージ形成に一役買ったであろう二人組
むき出しの槍を持ってぼろぼろの服の潮に「かかわるのはやめよう」と結論付ける普通代表な二人
潮がちゃっかり車に乗り込んできたことと、使い込まれた「オレの金」を見つけられたことで、なし崩しに行動を共にすることになる。
なまはげ騒動の最中にいったん逃げようとしたのだけど、潮を車に乗せて詩織となまはげを追いかけたり、バイクで外壁を駆け下りて詩織を取り戻したりと、いい奴らなのである。
小学生の頃は、皮のインパクトがとにかく強かったのだけど
なまはげこと元子猿の「なんでオレは人間になりたかったのかな?」と女将さんがかつて子猿に言った「あんたが人間だったらなあ」が胸に痛い。

第十四章「鎮魂海峡」

第十四章「鎮魂海峡」
ギターのお姉さん伏戸歩登場
勇雪丸とミコンジキの回
ミコンジキはそんなに強くないんだけど、呪われそうな見た目が怖い。
そしてとら曰く「運の悪い魂をとっ捕まえて、それをすすってよろこぶ
「捕まったら魂は永遠にそいつのアメ玉」とのこと
最悪じゃん。

歩の前に、数十年前に沈没した青函連絡船「勇雪丸」の船長であった祖父の霊が現れ「槍を持った少年と船に乗る」よう告げる。
おじいちゃん毎晩お告げにきていたらしい。
しつこく言わないと孫娘動いてくれそうになかったし、いたしかたなし。

同じように伏戸船長から「槍を持った少年と船に乗るよう」に告げられていた勇雪丸の元通信士 寒戸老人も槍を持った少年の姿を見てフェリーに乗り込む。
「あのさ、それ、ヤリ…だよね?」多分一生使うことのない言葉
船の中でそれぞれの事情を知った歩と寒戸は霧の中から現れた勇雪丸に乗り込む。
ミコンジキとこの船に対する後悔を抱えている人間の思いが魂を引き留めていることを告げられた寒戸老人は後悔の主は自分であると悟り、無線室へと向かう
無線室の扉が閉まると転覆当時の光景が巻き戻り、寒戸は当時届かなかった電鍵に手を伸ばしSOSを発信する。
同時に潮もミコンジキを倒し、勇雪丸はもとの朽ちた姿に戻る。
最期に船長船員のみんなの霊が現れたところからもう一押し泣かされます。うしとらの「前を向いて生きろ」なメッセージ、大好き。
泣いている歩を軽く撫でていくときの笑顔と寒戸さんへの船長としての笑顔が違うところもかっこいいのでした。

第十五章「汝 歪んだ夜よりきたる」

第十五章「汝 歪んだ夜よりきたる」
扉絵に8/31から本日までの潮の移動と戦い記録が乗っているんですが、連日連戦すぎて「ひええ」となる。
衾と戦った当日の夜に凶羅で翌日かまいたちとか…休んでー早く休んでー!今回は鏢ととらと吸血鬼の回
当時は鏢さんきたー!!かっこいい、詩を続けて言えちゃう鏢さんかっこいい…で頭がいっぱいでした。
今は、鏢さんかっこいいを三百回くらい唱えた後で、鏢ととらが共闘熱いとじーんと来てから、潮が休めてよかったとほっとするのでした。

第十六章「湖の守り神」

第十六章「湖の守り神」
洞爺湖の蛇神オヤウカムイにとらが縦に真っ二つにされる回
片山と香上はやっぱりいいやつ、二人がこの時飲んだ神酒1/2のさらに1/2のパワーは一体どうなったのだろう。
潮がサンピタラカムイの話を最後まで聞かずに獣の槍の封印である赤い布をとっちゃう回でもある。
湖の守り神を探していたサンピタラカムイだが地元愛が大事だということに気づいて、片山と香上を守り神にすることはやめて獣の槍の赤い布を護りにあてることにした。

サンピタラカムイ本人が戦わなかった理由は、昔それをやったときに噴火を起こしてしまったからとのこと。
強かったのか!

この話のラストで香上と歩、片山とホテル従業員の仁礼裕美が良い感じになり、4人とはここでお別れ。
片山&香上、まだまだ車で送っていってくれる気がありありで良い奴らだ。「楽しかった」「面白かった」と言える潮がすてき
これはもう、ほとんどを取っていい
好きになっちゃう

第十七章「霧がくる」

第十七章「霧がくる」
霧の妖シュムナの回
余命4~5か月のヤクザ 徳野 信二 登場

霧の日はシュムナを思い出します。
霧で身体が溶かされるの怖かったなあ
そしてどうやって倒したかをすっかり忘れていた私
冥界の門に吸い込ませるでした。

とらが昔シュムナと対峙した時の対処法「逃げた」にそうか逃げることもあるんだと驚いた思い出
潮を乗せたバスの感じのいい人たちと徳野の言うところの鼻持ちならねえ連中が同じ人たち
最後にトラックで突っ込んだ徳野が「オレはまっすぐ立ってるか?」と聞くところに泣きました。

第十八章「婢妖追跡~伝承者」

第十八章「婢妖追跡~伝承者」
◆関守日輪
獣の槍を使用した後の身体の痛みで気を失った潮
いいことやってやったぜ風な顔でうしおとともにトラックの背に乗り移動するとら
潮が目覚めた場所は旭川から遠く離れた襟裳岬だった。
近付いていたのにまた遠ざかる。

徳野のコートを着ている潮、この格好の潮は記憶に残っていたのだけど、寒いからコート借りてたのかなと思っていたら、シャツがシュムナに溶かされちゃったからだった。
9月の夜の襟裳岬に素肌でコートが寒くないのか否かが気になります。

そんなわけで婢妖登場の回、関守日輪のターン

婢妖、一体一体は弱いとのことだけど、見た目が中々怖いそしてこいつらは本当に嫌なことばかりやってくれる

日輪はいつも怒っている、彼女のいらいらも分かるのだけど、潮をずっと見ている読み手としては、そんな言いがかりつけられてもー困りますー…

長女がこの登場回から「日輪かっこいい」と彼女をプッシュしています。
日輪の良さが早くもわかるなんてやるなー

◆秋葉流
ほっぺの内側噛んでないと流が出てきただけで泣きそうになります。
長女がふいうちで「流のあんちゃん」と言ってきたときが一番やばかったですね。
とらと流の戦い、とらの妖な戦いかたがよかったです。
一方、潮が乗る観光バスはバスに同化した婢妖に乗っ取られ暴走を始める。
バイクで追いついてきた流が結界を張り、バスの乗客を無事救出する。

流が獣の槍の伝承候補者であることを聞き、神妙な顔をする潮に飄々と「オレは降りるわ」と告げて、バイクで潮を旭川まで乗せていってやろうかと告げる。

この後の展開がぐわーとよみがえってきて号泣。

いいなと思ったら応援しよう!

asuka
あらたなレーズンサンドっぽいものを探しに旅立ちます