「ハイキュー!!」最終回における一般人の描き方
こんにちは、薫衣草です。
今回は、私の大好きな作品「ハイキュー!!」を取り上げさせていただきます。
私がこの作品を好きな理由は数多あるのですが、その中でも特に好きなのが最終回の演出です。
最終回では、春高から5年後のキャラクターの進路が描かれます。バレーボールを続ける者、就職する者、夢を叶える者、、、ここで一人ひとりを取り上げることはしませんが、彼らは実に多様な進路を歩んでいることがわかります。
最終回で取り上げるのは、メインキャラクターの人生だけではありません。観客として試合を見に来た「一般人」の人生をも描こうとしています。実際には、人生と呼ぶには簡素かもしれませんが、「一般人A」であるべき、名のないキャラクターにも名前をつけ、職業を明記しているのです。その結果、学生から会社員、おじいさんおばあさん、多くの人がバレーボールに興味を持っていることが分かります。
人に名前を付けることは、人を人として認識しようとすることだと思います。だからこそ、作者は観客という集団の1人に、あるいはテレビを見る1人に、名前をつけ、彼らには彼らの人生があると伝えようとしていたのだと思います。
「ハイキュー!!」は、何かに夢中になる、なろうとしている全ての人を後押しする漫画です。
しかし、本当のテーマは
“村人B”には“村人B”のカッコ良さがある
ということだと、私は思います。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?