性別や関係性に囚われず「好き」「デート」と言いたい、言えない

私は色んな人に「好きです！」「デートですね！」と言いたくて仕方が無い。
しかし、この言葉を発すると様々な誤解を生む可能性が高い。その可能性を考慮して、その言葉を使いすぎないようにしている。
人それぞれの言葉の重みや価値の違いが原因のすれ違いだから、起こるのも無理はない。
ただ、とてももどかしく、むずむずする。

私の「好き」は一言で言うと、「興味」である。
相手への感情が恋愛でも、友情でも、信頼でも、
その人自身に興味を持っていることに変わりはない。私にとってその気持ちを表せる言葉が「好き」である。しかもその気持ちを感じたとき、同性、異性、同い年、年上、年下、、、どんな相手でも伝えたいと思う。

それゆえ、「特定の人物にだけ『好き』を使うこと苦手問題」が生じる。


例えば、私に恋人ができたとして、恋人に｢僕(私)にだけ好きと言ってよ」と言われてしまったら
私はとても困ってしまうだろう。

あなたへの思いはあなただけのものだけど、
あなたへの「好き」という言葉はあなただけのものではない。あなたへの「好き」と、他の人への「好き」は 意味合いが違う。意味の違いだけで我慢してほしい。私の使う言葉までも独り占めしようとしないでほしい。

そう伝えたい、が、これも自分勝手な価値の押し付けである。
価値観の押し付けは同じくらい嫌。

「デート」という言葉も同じことが起きる。
一般的に「デート」とは、恋愛関係に発展している、もしくは発展する見込みがある相手とのお出かけを指すのだろう。
しかし、私にとって「デート」とは性別、関係性関係なく楽しいお出かけ、その人を知るチャンスという意味合いである。
その人へのポジティブな気持ちを示すために「デート」という言葉を使いたい。が、言う直前で相手に私の「デート」という言葉を押し付けてしまうと思い、言うのをやめる。

まだ同性なら「デート＝お出かけ」に結びつきやすい。しかし、これが結びつくのは、同性が恋愛対象ではないということを勝手に定め、無意識のうちに共有しているからだと思う。
「デート」をあまり深く考えずに使えるのは嬉しいが、根底にある考え方が異なる。
恋愛対象外を前提としてこの言葉を使うのは、少し違う。

相手が異性だと余計に困ってしまう。信頼関係があり、仲のいい異性とお出かけする時でも「デートしましょう！」と気軽に言いたいが、
異性を恋愛対象として当てはめてしまうことが大半なため、誤解が生じやすい。
相手は私の発した「デート」を恋愛の「デート」と捉えられてしまうかもしれない。
変に気を遣わせてしまうかもしれない。

結論、「異性＝恋愛」に直結する考えがあまり好きではない。また、その考えが前提になることで 言葉も限られてしまうことがもどかしい。

私はあなたに純粋な興味があるだけなのに！

私の価値観と相手の価値観は違うのは仕方が無い。

しかし欲を言えば、私の口から出る言葉を同じ温度で感じ取れる人がいたら、とても嬉しいなと思う。

使ってもいいですか、「好き」「デート」