ハノーファー 日帰り
「ハノーファーはつまらない」という定説があるらしい。観光客にとって魅力的なものがないという。(第二次世界大戦中、英国空軍による激しい空襲で街は壊滅状態になったため)荘厳な歴史的建造物もグルメなお店もあまりない。世界遺産もない。
私の場合も、1981年に一度行ったものの、新しい建物が多く美しい湖があった、という記憶しかない。あとは2000年にハノーファー万博があったこと、メッセが有名というぐらいしか知らなかった。
だから今回、ゲーテの講師から「25日は野外授業でハノーファーに行こう!」と提案があった時、「え~、ハノーファー?別に行くほどでもないんじゃ?」と思った。
しかし実際に行ってみて多くのことがわかった。1981年に何もなかったのもそれもそのはず、まだ本当に何もなかったのだ。
ハノーファーは長い歴史を持つが、第二次世界大戦中の空襲で街はほぼ跡形もないほどに破壊された。中世からの美しい街並みを誇ったハノーファーだったが、もう元の美しい姿を取り戻すことが不可能なまでに破壊され尽くした。
そして1981年という頃は、復興の時代がやっと終わり、新たな追悼と創造の時代に入ったばかりの頃だったのだ。
あたかもそれは、ミラノの「最後の晩餐」が1979年からようやく修復作業に入ることができたことにも似て、ヨーロッパが戦後復興から70年代のテロの時代を過ぎ、やっと我に帰って本来の仕事に取りかかることができた最初の時期でもあった。
第二次世界対戦中、1940年から1945年の間に88回の英国空軍および米国陸空軍による空襲を受け、壊滅的な打撃を受けたハノーファーは、1983年、広島のパートナー都市になった。
平和への強い思いを共有するライプツィヒ市ともパートナー都市になっている。ライプツィヒはもちろん、ベルリンの壁崩壊に導いた反政府市民運動 “Montagsdemonstration” の本拠地だ。
2019年6月、ゲーテ インスティトゥート@ゲッティンゲンのC2コースもあと数日。ドイツ語の授業の一環としてそれぞれが市内の観光名所の解説をするという課題を帯びつつ、皆でそのハノーファーに遠足に出かけた。
ゲッティンゲンの駅で待ち合わせてICEでおよそ1時間、ニーダーザクセン州の州都ハノーファーに到着。
2019年5月25日 ハノーファー
エルンスト・アウグスト国王の像
ハノーファー国立歌劇場
ホロコースト記念碑
ライプニッツ記念碑
エギディエン教会
ハノーファー新市庁舎
ゲッティンゲンの7人
旧市庁舎
フードコートMarkehalleでランチ
ニキのナナ像
シュプレンゲル美術館