BOSS SD-1でOD-1のサウンドを再現する
そもそもSD-1はOD-1によく似ている
やろうやろうと思って放置していた企画。改めてストックのSD-1を入手してOD-1と比較しましたが…本当によく似ています。
私の好きな、LEVELとDRIVEをそれぞれ10時にするセッティングだとSD-1側のトーンを12時にするだけでほぼ同じ音!
正直OD-1を買う必要も、なんなら改造する必要すらないと思います。
ただどうしてもSD-1をいじりたい人のために強いて言うなら、低域が若干強い。(低域不足のOD-1の後継機として至極真っ当な改善ポイントなのですが)
あと、少し音が近くて元気。(これもアンサンブルでの抜けの良さに繋がる改善点)
なのでこの状態からOD-1に更に似せる、というのはある種の改悪好奇心と趣味の世界であることを申し添えておきます。
デュアルオペアンプ期OD-1をSD-1で再現する
この改造ではSD-1のトーン回路をそのまま残していますが、トーン12時設定でデュアル期OD-1のサウンドを99%(当社比)以上再現できていると思います。
OD-1と入念に弾き比べましたが、ブラインドでは聴き分けられないレベルです。
回路を似せるアプローチではうまくいかない
最初にネット上のmod例を参考に徹底的にいじるアプローチを試しましたが、結論上手くいきませんでした。
トーン回路を外す、OD-1には存在しない一部の抵抗を外す、オペアンプの入出力を変更する、あえてACAアダプタ対応にする等々、回路そのものをOD-1に似せようと試行錯誤しましたが、SD-1のレイアウトでは限界もあり遠ざかるばかり。
初心にかえり、耳を頼りに追い込んだのが以下の超簡単なmodです。
変更箇所が少ないお手軽mod
改造箇所は3ヶ所の定数変更とクリッピングダイオードの交換のみです。
超シンプルになりましたが、軽くググって手に入るmodとしてはおそらくこれがベストなんじゃないかと。
OD-1のコブシが効いたサウンド、
「あのか〜ね〜を〜」じゃなくて、「はのか〜ね〜を〜」「ならすのは〜!はな〜た〜」みたいな。
これをしっかり再現できています。
R1: 10k→1k
個人的にはここがキモでした。
入力段の抵抗値を下げ、後続の回路に入力信号をしっかりと届けます。
歪みの粒感、飽和感がOD-1に近づきます。
あと3弦の距離感というか、ちょっと遠くで鳴る感じ、OD-1の美味しいところだと思いますが、そのニュアンスもこの定数変更で出てきます。
C2: .018UF→.0047UF
OD-1の最大の特徴というか、SD-1との比較でパッと分かる違いが低域だと思います。C2の値を小さくすることで低域の量感が下がってよりミドルにフォーカスした音になります。
C6: .01UF→.018UF
そのままでも良いんですが、値を少し大きくすることでさらに高域が削れてOD-1感が増します。
巷のSD-1modでは大抵真っ先に外されてるC6コンデンサですが、OD-1を目指す上では必要不可欠と言えます。
D5〜D7:1S2473
SD-1のダイオードのままでも大丈夫ですが、よりこだわるならOD-1と同じ1S2473か、1S1588に変えてみても良いかと。
OD-1のクリッピングダイオードはオレンジラインの1S2473版とブルーラインの1S1588版があるようです。我が家のOD-1がオレンジラインだったこともあり私は1S2473を採用していますが、裏声成分というかピッキングハーモニクス感というか、低く落ち着いてるのにギャリっとハスキーなエッジがあります。和田アキ子感。
これで完成!
オマケ
入手時に故障してたのであわせて修理した備忘録です。
電池で動かない
dcジャックが割れており、セロハンテープで応急処置されていました。アダプターでは電源が点くものの、ジャック内のスイッチ機構が働かず電池で駆動しません。
dcジャックを交換して電池駆動できるようになりました。
LEDが点きっぱなしになる
dcジャックの修理で9V電池で動かせるようになったものの、電源オフ時もLEDがぼうっと点灯する状態。調べていくとLED近くのダイオードが割れていました。
dcジャックの件と言い、電源系で何らかのトラブルがあったんでしょう。18Vとかのアダプターを付けてしまったのかもしれません。
まとめ
雑にまとめますが、
SD-1をちょっといじってミドルを強調するとOD-1になります。
以上。
これなら紛失や盗難を気にせず気軽に持ち運べますね。
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