レバースイッチのハック
レバースイッチはトラブルの少ないCRLを使いましょう!
ではあるんですが、円安もありCRLは近年価格がかなり高騰しています。
私としてはCRLは座繰りの浅いギターには使えないという悩みが非常に大きいです。
スイッチによってクリック感が違うので、CRL以外のクリック感が好きという人もいるでしょう。
安ギターをお金をかけずにあの手この手で育てたい困った性癖の人も多いはず。(ええ、分かりますよ。)
ということで今回はCRL以外のレバースイッチを少しいじってみます。
チャレンジは自己責任で。
王者CRLの接点部分
外側に並んだ4つの接点がそれぞれ上下の”歯”で中央部の薄板を挟み込む構造です。1番奥の接点は常に中央部の薄板と接触していますが残りの3つの接点は中央部が回転すると切り替わっていきます。
この歯の形状がクルッと丸まっているのが分かるでしょうか?
この「クルッと」のおかげでスムーズに接点の切り替えができ接触不良も発生しにくくなっています。
国産レバースイッチ
国産のレバースイッチはこのクルッとが控えめ。というかモノによってはほぼフラット。配線材に引っ張られるなどして接点が少し上下に動くだけで接触不良が発生します。
それぞれの歯にはちゃんと”耳”が付いており、昔はしっかり「クルッと」されていたのかもしれません。長い国産ギターの歴史の中で製造プロセスなり治具なりの変更があって設計当時の思想が失われてしまった可能性もあります。
ということで小型のペンチ等を使って歯の形状を変更します。
上の歯は簡単ですが下の歯は難しいです。あと中央部とずっと接触している歯も難しいのでここは壊さないようほどほどに。
ハトメを外して盛大にやるという手もありますが、そこまでやると壊しそう。
手間は掛かりますがこれでかなり安定します。
ALPHA(アルファ)製レバースイッチ
台湾アルファのレバースイッチ。シンプルで非常によく出来た構造。設計した人に尊敬の念を禁じ得ません。天才。独特のクリック感の正体は小さな丸い金属製のボールです。手元にある人は是非観察してみてください。
分解するとこんな感じ。パーツ点数も少なくシンプルで小型。どうせなら全部金メッキにしてくれれば良いのに。
接触不良の原因はこの薄いターミナルです。
このターミナルがヘタることと、基盤部分を載せたフタが緩むことの2つの理由が考えられますが、ターミナル側をマイナスドライバー等でグイッと持ち上げると基盤部分との接触が改善されます。
ミニ四駆のターミナルをグイッとやって乾電池との接触を改善するのと同じ理屈です。
この後元通りフタをすれば完成。ターミナルがフタを押し返すのでしっかり”爪”をカシメてフタがゆるまないようにしましょう。
おしまい。
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