不完全性定理で有名な数学者・論理学者のクルト・ゲーデル先生のネイタルチャート
小宮光二氏のこの動画
に、ゲーデルの不完全性定理の話が出ていて、興味深く拝聴しました。なお、筆者がゲーデルの不完全性定理を知ったのは、佐藤優氏の本に紹介されていたのに興味を持ち、岩波文庫のを買って読みました(数式や記号の意味はわからなかったけど😅)。
そんなわけで、今回はクルト・ゲーデル先生のネイタルチャートをご紹介したいと思います。
クルト・ゲーデル先生のネイタルチャートです。アストロデータバンクのデータに基づきました。時刻はわからないようです。表示は少し変えました。
生まれる前の日蝕は魚座の3度台(数え4度)サビアンシンボルは「狭い半島での交通混雑」です。真に価値あるものを普及させようとするとか、いま価値あるものもいずれは陳腐になることを知っているなどの意味があるそうです(松村潔先生の『サビアン占星術』を参照しています。彼にとっては数学・論理学の証明もそのような姿勢だったのかもしれません。
普通は、太陽とか月などから読み解いていくのかもしれませんが、山羊座8度台の天王星(サビアンシンボルは「ハープを運ぶ天使」)と蟹座8度台(サビアンシンボルは「水の中の魚へと手を伸ばす小さな裸の少女」)の海王星のタイトなオポジションが目立ちます。このオポジションの時代は第一次世界大戦につながるような不和の時代だったそうです。さて、天王星と海王星の組み合わせは、起きている意識を除去するという意味があるそうですが(エバーティン先生の説に基づく)、これは言い換えれば、顕在意識を眠らせて、直感とか潜在意識的なものを受け取りやすくするということでしょう。天王星や海王星など遅い天体は社会天体などと呼ばれ、サインにおいては個人というよりも世代的な傾向といわれますが、特に個人の人生への影響を峰場合には、ハウスやアスペクトに注目することになると思います。残念ながら、出生時刻が不明なので、ハウスは分かりません(ソーラーハウスサインなどの方法もないことはないですが)。アスペクトを見ると、天王星の太陽とのトラインをはじめいろいろあります。私が特に注目するのは牡羊座の水星が、天王星・海王星のオポジションに対してスクエアのTスクエアが出来ていることです。水星は知性を司るといわれます。サインは先駆的な牡羊座です。不完全性定理というものは、いわば、論理の裏側的な論理です。論理の限界を認めているわけですから。まさに、天王星・海王星・水星のTスクエアにぴったりだと思います。また、ウィキペディアの記事に
とあるのですが、こういう神経が衰弱するようなことにもなりやすい配置ではないかと思います。海王星は恐怖なども増幅してしまうでしょう。天才にもなれるが、神経も病みうる感じと言えそうです。
牡牛座の太陽は、天王星と海王星のオポジションを調停しています。また、牡羊座の金星は、天王星とセスキコードレート、海王星とセミスクエア。また、牡牛座の最後の度数に火星。文章にして形にするとか、そういう事に地の星座である牡牛座が役に立っているかもしれません。実際にどうだったのか分かりませんが、審美眼とかがある方だったのかもしれません。
双子座に木星と冥王星。冥王星は水星とキンタイルですね。木星は天王星とインコンジャンクトです。双子座的な知性が凄そうです。これも彼のすぐれた知性を示しているように見えます。
魚座に土星、太陽と天王星のトラインに対してセクスタイル。ハデスとアドメトスも魚座。論理学的に神の存在を証明しようとしたそうですが、魚座的なことに土星の真面目さが加わっているように思われます。
水瓶座にカイロンとドラゴンヘッド。このカイロン、なんとも悲しげな感じがします。自由を望みながら、不自由な時代、不自由な世界を生きたという感じがします。
乙女座にポセイドン。サビアンシンボルは「水泳競争」。深層意識や無意識をゲーム的に扱うなどの意味があるそうです。冥王星とはスクエア。乙女座のポセイドンというのも、数学者・論理学者としての力に繋がつていると思います。