ウィリアム・バトラー・イェイツ氏ネイタル
アイルランドの詩人・劇作家であり、奥様の自動書記に基づき、神谷充彦先生の『詳解 月の占星術技法大全〜基礎から実践まで〜 』という本でルネーション(月相)占いの原典として紹介されている『ヴィジョン』という本を著されましたウィリアム・バトラー・イェイツ(William Butler Yeats)氏のネイタルチャート(誕生時点のホロスコープ)を見てみたいと思います。なお、ノーベル文学賞を受賞された作家でもあります。写真はウィキペディアのものを使用しました。
アストロデータバンクにあったデータに基づき、コッホに改めるなどしました。上の表には載っていませんが、生まれる前の日蝕は牡牛座の5度台(数え6度)で、サビアンシンボルは「渓谷にかけられる建設中の橋」です。コミュニケーションを取ろうとするなどの意味があるようですが、詩人で神秘家ですから、心理面とのコミュニケーションとか、見えない世界とのコミュニケーションということもあったのだろうと思います。ネータルの3室(コミュニケーションなどの意味があります)に相当するのも興味深いですね。
アセンダントは水瓶座、ルーラーの天王星は5室双子座に、そして太陽も5室双子座で天王星と合。マドモアゼル・愛先生によりますと、太陽と天王星の合は天才だそうです。ハウスは違いますが、アメリカの第45代大統領でありました、ドナルド・トランプ氏も双子座で太陽と天王星の合です(トランプ氏の場合は10室です)。詩人で劇作家ということですが、5室双子座に太陽と天王星(しかもチャートルーラー)ですから、言葉で表現するのに向いた方だったのだろうと思います。私は彼の詩とか読んでいないのですが、天王星が入っていますから、革新的な表現なのだろうかと思います。また天王星は水星の1オクターブ上という説もありますが、そうだとすると双子座に天王星が入っているのはなかなか良い配置(力をポジティブに発揮しやすい配置)なのではないかと思います。
1室水瓶座には月。水瓶座的な自由を愛する性格だったのかなと思います。水瓶座の月ということで、緊張が高まりやすかったりしたかもしれません。7室獅子座の火星とオポジションで、3室牡牛座の金星・冥王星とスクエアのTスクエアがありますし。(筆者も月が関係したTスクエアがネイタルチャートにありますが)月に関してそのようなアスペクトがあると葛藤や緊張は多かったのではと思います。冥王星とスクエアなんて強烈だと思いますよ。
2室牡羊座に海王星。開拓精神、また2室なのでそのような価値観がありそうです。
3室牡牛座に金星・冥王星の合。書くということに恵まれていて、しかも底なしの感じですね。ノーベル文学賞を受賞したのもこれが指し示しているように見えます。
また、3室の終わりの双子座・IC附近に水星。水星は双子座のルーラーですので、言葉を使うことには有利だと思います。また、IC附近なので、言葉を操ることは彼の根っこのようなものかもしれません。極めて自然なものと言えそうです。
7室獅子座には火星。情熱的な対人関係。あるいは奥様は情熱を与えてくれる人とも読めるかもしれません。『ヴィジョン』も奥様の自動書記を踏まえてできたようですし。
8室天秤座に土星とドラゴンヘッド。8室には他に小惑星も。そして8室は広いですので、神秘の研究は彼にとってじっくり取り組まなくてはならないことだったのだろうと思います。ドラゴンヘッドは9室のカスプ近くですので、9室の要素もあるでしょう。思想・哲学・信仰などを求めると読めます。
11室射手座に木星。交友関係は豊かなものだったのではと思います。射手座的な思想や信仰、あるいは外国などに関係する付き合いを思い浮かべます。フランスで亡くなっているそうですので、外国という意味もあろうかと思います。
1室、5室、8室のグランドトラインがありますので、彼のキャラクターと表現すること、神秘の研究にはフローがあったと考えられます。1室、8室、11室の小三角もキャラクター、神秘、人付き合いとフローがあったと考えられます。