未来予測法について
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西洋占星術の未来予測の方法と言えば、トランジットを思い浮かべる方が多いでしょう。
トランジットとは、現在進行形の星の動きのことです。
わかりやすく言うと、「今後、惑星がこんな動きをするからこの日は注意しましょう!」みたいな占いです。
もちろん、それで分かることもありますが、ぼやっとして、とてもではないですが、各個人の未来はあたりません。
日本全体の未来予測をするにしても、毎日のトランジットを見てもあたりません。
それはそうです。
トランジットだけの占いというのは、サイン(星座)だけしか使わないからです。
サインから分かるのは、どんなエネルギーが天から注いでいるか?ということだけで、それが具体的にどのような場面で現れるかは、ハウスが無ければ分からないからです。
ですから、未来予測をするには、元となるホロスコープが必要なのです。
トランジットは川の流れのようなものです。
流れだけを見ていても、なかなか物事を読み取ることが難しいのはおわかりでしょう。
流れは一定のポイントからの観測、つまり定点観測で無ければあまり意味が無いのです。
トランジットで星からどのような質のエネルギーが降り注いでいるかは分かりますが、それで物事を判断するのは不可能でしょう?
この事実を応用して考えると、未来予測でどの手法が重要であるのかが分かります。
最も重要なのはネイタル・チャートです。
つまり、誕生日のチャートですね。
これはあなた自身の生まれた時間と場所だけでなく、会社や日本国そのものでも良いです。
ネイタルチャートのその配置が保存されているほど、その重要性は増し、かけ離れていけば行くほど、重要度は減っていきます。
ネイタル・チャートの保存されているものということでは、やはりプロフェクションというテクニックが重要です。
単純にネイタル・チャートを利用しただけのものですから。
その他、一年おきの太陽回帰図(ソーラー・リターン)も比較的、星の配置が保存されていますね?
プロフェクションやソーラー・リターンについては拙著を参考にしてもらえれば嬉しいですが。
西洋占星術の未来予測法はこれだけでなく、本当にいろいろあります。
その知識の海の中で溺れてしまうこともあるでしょう。
ですから、知識を選び取る必要があります。
未来予測法を学ぶ場合は、それが元のホロスコープの情報がどれだけ残っているかに是非注目してください。
それだけでも何を優先すべきか、何が大事なものかが分かりますよ。
週刊伝統的占星術日記(第226-227回)より
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