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東京プラネタリウム

今週の7月7日(木)の七夕の日、NHK-BSプレミアムで「東京プラネタリウム~七夕恋をかなえる星月夜~」が再放送されます。これは2020年の番組ですが去年に続いてまた今年も登場します。

街明かりで星空を失った大都市・東京。一等星は何とか見えてもそれ以下の星はほとんど見えないのではないでしょうか。しかし、江戸時代の浮世絵の多くには満天の星が描かれていました。

「夜桜美人図」。江戸時代後期に葛飾応為によって描かれた作品です。応為は江戸を代表する浮世絵師葛飾北斎の娘です。繊細な筆使いで灯篭の光に浮かび上がる桜や女性の顔、手元を描き出し光と影の描写に優れていたと言われています。中でも星は詳しく描写され白や青、赤などに色分けされています。星は表面温度が高いほど青白く輝き、温度が低いほど赤く輝きます。その色の違いを表したのです。

眩い光によって星を失った大都市東京。今から300年前の江戸時代。両国橋の夜の景観は今と大きく異なっていました。風景画の名手として知られる「歌川豊春」の傑作「新版浮絵両国之図」です。夏の隅田川に屋形船が出て空に花火が打ち上げられています。橋や両岸の茶屋は夕涼みの人々で賑わいます。頭上に輝くのは数え切れないほどの星。東京の夜空はかつて満天の星で満ち溢れていたのです。


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