VISION FANTASIEN ~日本的美意識に基づくエンジニアリングネットワークの再構築~
いよいよ機が熟した気がするので、内閣府革新的研究開発推進プログラム(ImPACT)平成26年(2014年)のPMに応募したときの文章を公開します。
大学以来疑問に思って活路を見出そうとしていた社会人経験を通しての考えをまとめなおした、非線形文明の具体的施策の提案です。
成長戦略 2019
https://www.kantei.go.jp/jp/singi/keizaisaisei/
にもかなりとりいれていただいたようで、うれししい限りです!
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VISION FANTASIEN (FAbricant Network of Technology with Aesthetic Soul Into Engineering) ~日本的美意識に基づくエンジニアリングネットワークの再構築~
テーマ1.資源制約からの解放とものづくり力の革新「新世紀日本型価値創造」
キーワード:若手技術プロデューサー、非線形ネットワーク、クローズドオープン戦略
【PM応募者の資質・実績に関する情報】
PMとして最も必要とされる力は「新しいことに対して、躊躇することなく向かう力」と「人々をダイナミックに巻き込んで動かす力」と考える。一つのプロジェクトを動かすには、まずリーダーが新しいチャレンジを提案し、その目標に対して人々をまとめ、協力し合う体制を作ることが必須である。これは当たり前のように思えるが、各個人の状況や利害が異なることで、実際にうまくまとめるのは難しい。よって、リーダーにはまず先陣を切り、個々のやる気を引き出し、各自の状況や利害を把握し、役割やパートナーとしての相性を見極め、配置、調整していく能力が問われる。
私自身、国連宇宙空間平和委員会において、宇宙世代会議(Space Generation Advisory Council)SGACの初代日本代表として新しい役割を果たし、場慣れしていない日本の学生を指導し、やる気を引き出してきた。そのシステムや精神は、私が引退した今も引き継がれている。また、年配の多い母校の政治家の会において、若者の代表として若い人の参加を促し、新しい世代間の交流を作り上げた。その他にもNPO法人有人ロケット研究会の設立のきっかけとなる会合を立ち上げたり、X-PRIZEへの日本の参戦の足がかりを作った。このように私は多様な場面において、まだ誰も手をつけていない役割を果たし、人々を巻き込みながら組織を動かしてきた。これは、私自身が一つの大きな組織に留まらなかった故に、自分自身の力で開拓してきたという自負がある。何も後ろ盾がなかったからこそ、培われた「0を1にする力」には、「新しいことに対して、躊躇することなく向かう力」と「人々をダイナミックに巻き込んで動かす力」も内在している。そして、今度はその小さい世界で培われた力を大きな世界で生かしたいと考えている。ミクロの力はマクロに通用するという信念のもと、このPMの事業をやり遂げたいという意欲が、さらにPMの資質をあげるものであると考える。よって、自身がPMとして適任であると考える。
【研究開発プログラムの概要】
始めに製造業におけるトータル調整型リーダーとなる「技術プロデューサー」を育成するために科学技術力のシンボルとなる総合技術、例えば、宇宙技術などの複合領域からなる大胆な研究開発プロジェクトを立ち上げる。そして、公的研究機関、企業等から経験、専門性にとらわれず、若手人材を招集し、その事業に従事させる。同時に若手リーダーを支える熟練のシニアエンジニアも後見人として登用し、技術の引き継ぎ、年齢立場を超えたコミュニケーションの促進を図る。また、女性を積極的にバックヤード・コミュニケーションのマネジメントに登用することで、女性特有の能力が組織の潤滑剤となり、非線形ネットワークの構築を図る。その後、事業で培われた人材を中心に独立社会起業家連合としての技術研究組合を立ち上げ、法人化し、外国人も含めた未来型ギルドを日本発で組織化する。組織内部では、知財やノウハウを共有し、組織外部ではそれらを守秘するオープンクローズド戦略を徹底する。また、地域ごとに中小製造業をクラスター化して、シェア工場をシステム化し、エンジニアマインドの解放と同時に、産業廃棄物の有効再利用など資源制約からの解放を促進する。それらが、イノベーションが起きやすい環境作りの一端を担うようになる。
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