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「魔女狩り」回顧録

昨日とあるラジオで、私の尊敬するジャーナリストが、ルーツが朝鮮半島だという理由で差別扇動にあったと聞きました。恥ずかしながら追うことができていなくて、ラジオで聞いて初めて知りました。

ラジオで証言されていた暴言は、暴言を吐いている側が朝鮮半島よりも立場が上だから彼女を迫害してもいいかのような態度でありまぎれもない差別でした。同時に私が見たことのある差別扇動の世界に似たものでもあります。

私なりに、このジャーナリストに連帯するため、私が見た差別扇動の世界を描いてみようと思います。

私は元来の性格はおとなしめですが、理屈が通っていないことが嫌いで、面倒な人だと思われて「いないことにされる」ことが多い子ども時代を過ごしました。そういう中で私なりに主張したいことが出てきて、主張を表に出したことがありました。

周囲は、おとなしく見える私が主張を始めたことにびっくりしたのか、ますます「いないことにされ」ていきました。クラスメイトに話しかけてもクラスメイトが逃げていく。男性中心社会が女性に求める通りに振る舞ってきた私だったものが実は男性中心社会に反対している、それを「裏切り」だととらえられたかのようでした。

具体的にどんな言葉を投げつけられたのかは、よく覚えていません。投げつけられた言葉が日本語として成り立っていないことが多かったからです。一つだけ覚えているのは、「なんでそんなに頭の中がエロきもいの?」でした。頭の中がどうやって見えてしまったのか、その機序が全くわからず途方にくれました。この不思議について知るために大学院で心理学を専攻したのですが。ただ、日々を暮らしているだけでエネルギーが消耗する状態が1年間続いて、学校にも行けなくなってしまいました。そこからの再起には時間がかかりました。

差別扇動を受けたジャーナリストの話に戻ると、彼女は仕事を続けていくだけの気力はありますが、差別扇動を受けること自体と、差別扇動に抗議するだけのエネルギーと心労は多大なものであろうと思います。私や彼女だけではありません。フェミニストとして活動しているほかの女性たちも、毅然と振る舞う裏でこうした苦労を抱えていることに、気づいてほしいと思います。女性たちにそのような負荷をかけてようやく成り立っているこの社会の冷たさ、残酷さに、少しでも多くの人に気づいてもらい、変えていくためにどうしたらいいか一緒に考えてほしいと思います。

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