「日本のおかず」を褒めてみる

今日は「日本のおかず」って本について書きます。( amazonのリンク http://urx.blue/yedZ )

「美味しんぼ」で鬱になった岡星さんを治そうとして、山岡が連れて行った店が「京味」と言いまして、銀座だったかに実際にあるんですけど、そこの店主(この人も漫画に出てくる)の西健一郎さんのレシピ本です。

美味しんぼのストーリーの酷さはおいといて、この西さんのレシピ本が凄いんですよ。
料理が上手い人相手に書いてる。
手順とちょっとしたコツは書いてあるんだけど、詳細が少ない。
何となく読んでるだけだと「そんな事は俺だって知ってるよ!」って言いそうになるぐらいそっけなく書いてある。

例えば「伏見唐辛子とじゃこの炊き合わせ」は(材料説明の後に)

1.伏見唐辛子はヘタを落として縦半分に切り、スプーンで種を取り除く
2.鍋に八方出汁と伏見唐辛子を入れ中火にかけ、沸いたらじゃこを入れて、砂糖、薄口醤油を加える
3.汁気が少なくなるまで弱火で45分ほどじっくり焚く

としか書いてない。(出汁のとり方は各料理の共通認識としてで最初の方に書いてあります)

そりゃそうだろうよ。
食ったことが無い俺でも写真見せられて名前聞いたら、大体そんな感じの手順で作るよ、きっと。
こんなんだったら聞かなくても作れるよ!と思っちゃう。

でもたぶん実際にやったらそんなには上手くいかないのが料理じゃないですか。
やりなれてる人は中火の加減とか分かるけど、俺なんかが(同じ材料を使っても)京味と同じ味が出せるわけが無い。

まあ、そんな感じのそっけないレシピ本なんですよ。

でもね。
写真がどれもこれも美味そうなんですよ。
なんでもないような小鉢の1品料理を凄く美味そうに載せてる。
「和食食いてぇぇぇ」ってなる写真ばかり。
しかもそっけなく書いてるから「あ、作っちゃおうかな?」とか思えてきちゃう(笑)

魔性の本です。

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