プロ野球選手と、不倫と。

2月になり、今年もプロ野球12球団のキャンプが行われている。
我が広島東洋カープも、例年通り宮崎県の日南でキャンプをスタートさせ、13日からは一軍が沖縄で、二軍はそのまま日南で、引き続いて日々激しい練習に取り組んでいる。

毎年この時期は、キャンプの様子を連日ニュースで見るたび、「昨年までとは違う」「今年はかなりやりそう」という期待値の高い情報しか目に入らない(目にしない)。
加えて、他の球団のキャンプ情報について全く知らない(知ろうとしない)ため、これでカープが優勝できないわけがない、と信じてやまない日々が続く。
実際のところ、昨年終盤の歴史的な大失速を踏まえて、同じ轍は踏まぬようにと、今年は例年以上に伝統の猛練習に拍車がかかっているようなので、その反動でケガ人が続出しないかヒヤヒヤなのだが…。

で、一般的な野球の話題はと言えば、日本のプロ野球よりも、専らメジャーリーグの話題、特に大谷を中心としたドジャースのことで早くも持ちきりなのだが、たまに持ち上がるトピックとして、有名選手による女性関係のトラブルがある。
つい最近も、妻子持ちの投手が、自主トレ先でセクシー女優(いつからAV女優と言わなくなったん?)と不倫したとか、昨年末には、侍JAPANのメンバーで世界一にもなった遊撃手が、銀座のホステスと不倫したとか、話題に事欠かない。
野球が好きなら誰もが知っている選手なので、週刊誌にも取り上げられるのだろうが、たぶんこういうのは氷山の一角で、実際のところ明るみに出ていないものは相当数あるのだと思う、いまも昔も。

こういう話を耳にするといつも思うことがある。
話題に取り上げられる選手のそのほとんどが、プロとしての意識はかなり高いはずなので、おそらく食生活(食欲)や睡眠(睡眠欲)に対するこだわりや構えは、一般人以上にコントロールしてストイックに取り組んでいると思われるのに、なんで女性関係(乱暴かもしれないけど、現実的な観点から鑑みて、人間の三大欲求の残る一つである性欲と表現します)に関して、制御できないものなのか。

みんながみんなそうではないと思うけれど、子どもの頃から天才ともてはやされ、野球一筋で生きてきて、大部分が筋肉脳のスーパー体育会系の考えやノリがそうさせるのか。
たとえそうであっても、欲求は欲求として、ましてや色々な誘惑はあるにせよ、結婚して子どももいるんだから、そこはちゃんと自制してこそプロやろ、と思わずにはいられないのです。
上記の選手らは、2人とも年俸がかなり高いだけあってか、配偶者も苦渋の判断だと思うけど「野球で結果を出して名誉挽回するしかない」と、真偽は定かではないが本人に言って許した(許さざるをえなかった)そうです。

ただそれは、夫婦間ではそれでいいのかもしれないけれど、ある意味一番悲惨なのは、子どもにその事実が覆い被さることだと思う。
もちろん、当事者が子どもに直接言うようなことはないにしても、いまのこのご時世、そんな情報が簡単に消えるわけがなく、たとえ周りが厳重にシャットアウトしても、遅かれ早かれ色々なルートを辿って、子どもに情報が伝わってしまうのは絶対に避けられないと思う。
そういう子どもが、これからどのような成長過程を辿るか。
間違っても「パパはかっこいい」なんて自信を持って言えないだろうし、歪んだ人生を送らざるをえない可能性だって大いにある。
その子どもがどういう人間となるか、なんてこちらとしては今後知る由もないけど、少なくともこういうことが世に出回ると、他の人の人生を大きく変えてしまうことにつながる、ということを想像して行動してほしい、と強く思う。
プロ野球好きのただの中年が、なんでここまで熱くなってんのか、とも思うけど…。

だいたい、「不倫」ってことば自体が、もはや罪悪感のカケラもないようなニュアンスになっていることも、問題の一つなのかもしれないな。
不倫ということばができる前は、「よろめき」とか言っていた時代もあったらしいけど(なんやねん、よろめきって…)。
「不倫は文化だ!!」なんて言った芸能人もいるぐらいだし、もはや肯定感が後押ししているのかもしれないけれど、自分だけにとどまらない行為だし、こういう話題を目にすると、色々な意味で残念感がハンパないです、個人的には。

最後に、何が言いたいのかというと、我がカープにも、それなりの実力者で既婚者で子どもがいるにもかかわらず、昨年不倫でスッパ抜かれたのが2人いて(一般的にはほとんど話題にならんかったが)、2人ともキャンプの振り分けが一軍ではなく二軍になっているので、これはその影響かなー、なんて思いながらキャンプを見ているってことです。

それはともかく、3月末のペナントレース開幕が、いまから待ち遠しいなー。

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