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[FC岐阜 0-0 ヴァンラーレ八戸]の試合を終えて(データ分析編)

データから試合を振り返る
[両チームのスタッツ比較]

上表は、この試合の主なスタッツを比較したもの。これを比べても、基本的にボールをコントロールしていたのは岐阜にもかかわらず、効果的なチャンスを作り出したのは、八戸だったと言える。
 
まず大きな差がついたのは、パス数。八戸の290本に対し、岐阜は倍近い581本を記録した。クロスの本数も岐阜18本に対し、八戸はわずか1本。スタイルの違いがあるとはいえ、大きく差がついた。さらにアタッキングサードと呼ばれる30mラインへの進入回数は八戸18回に対し、岐阜は58回と驚きの数値を記録した。
 
これだけパスや30mライン進入回数で岐阜が八戸を圧倒したものの、チャンス構築率では、岐阜はわずか5.9%と、得点のチャンスが多かったのは、八戸だった。ボール支配率も61.2%を記録したにもかかわらず、チャンス構築率が低いということは、やはりアタッキングサードから八戸ディフェンスを崩すことができなかったことを裏付けている。
 
八戸より40回も多くアタッキングサードに進入しているが、やはりシュートが少ない。八戸は14本放ったが、岐阜は8本。それ以外の数値を比べると、シュート数逆ではないかと思う人も多いだろうが、試合を見ると、八戸の方がシュートに対して積極性があった。一方で岐阜は少し綺麗に崩そうという意識が強いのか、ミドルエリアからのシュートはほとんどなかった。このエリアから何本かシュートを放つことで、八戸ディフェンスに多くのことを考えさせることができたようにも感じる。

[八戸戦 前半15分ごとのボール支配率、プレースタイル]

上図は、前半15分ごとのボール支配率とプレースタイル、シュート数を表したものだ。これを見ると、序盤は岐阜がボールを保持していながら、シュート数では八戸が4本と岐阜を上回った。30分までに岐阜はシュート2本にとどまったが、八戸はすでに6本を放っていた。31分から45分の時間帯では岐阜が3本のシュートを放つなど、八戸ゴール前に迫ったが、得点は奪えなかった。

[八戸戦 前半ホットゾーン]

上図は前半のプレーエリアを表すホットゾーン。パッと見て比べると、岐阜は後ろ重心、八戸はボランチのエリアでのプレー回数が多かった。岐阜はセンターバックから両サイドに展開していた。八戸は岐阜の攻撃からボールを奪うと、素早く岐阜ゴール前まで迫るパスで攻撃を仕掛けていたため、高い位置の色が濃くなった。相手ゴール前まで迫った回数も、これを比較すると、八戸の方がゴール前の色が濃いため、それだけ岐阜のゴールを脅かしたということだろう。

[八戸戦 後半15分ごとのボール支配率、プレースタイル]

上図は後半のプレースタイル。これを見ても、岐阜がボールを保持しながらも、攻撃に苦戦したことが分かる。後半は常に60%以上岐阜がボールを支配していたが、75分までの30分で岐阜はシュート1本、八戸は4本と八戸の方が多い。つまり、岐阜はボールを持たされていたと言える。61分から75分の時間帯はまさに「手詰まり」の状態だった。その後、田中順也や村田透馬を投入し、仕掛けるプレーヤーも増えたことで、後半から入った窪田稜も縦へのドリブル突破が増え、徐々に八戸ゴールを脅かし始めたが、クロスバーや相手キーパーのビッグセーブもあり、得点とはならなかったが、チャンスを演出した。その2つのチャンスはやはり若い窪田と村田によるものだった。

[八戸戦 後半ホットゾーン]

上図は後半のホットゾーン。基本的にボールを支配できた岐阜が中盤からアタッキングサードにかけてプレーしていたため、その辺りの色が濃くなっている。対する八戸もその守備の時間が長かったため、中盤からディフェンシブサード、GKのエリアの色が濃くなった。これを見ると、岐阜・八戸ともに左サイドで攻撃を組み立てることが多かったと言える。横山監督になり、サイドからの攻撃が主となったが、もう少し中央の色が濃くなるくらいに中央突破の形も作り出せると、よりサイドからの攻撃が活きてくるだろう。

さいごに

ヴァンラーレ八戸戦の戦術分析はこちらから↓


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