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『鎮魂』二巻 少年鬼王だった沈巍が可愛すぎて困った… Part2
こんにちは。ふわちゃまるです。今日も『鎮魂』をネタバレ全開でお話していきます。恋人同士になった趙雲瀾と沈巍の関係が一気に加速しますよ!
1. 両想い後の2人
晴れて恋人同士になった趙雲瀾と沈巍は二巻冒頭からイチャイチャしっぱなしです。中国神話に頭がついていかなくても二人が幸せそうなのを読むと心が潤うよ。
でもねぇ、趙雲瀾は知るの。斬魂使である沈巍が人の姿になってまで人間界で奔走しているのは自分を守るためだって。そのためにずっと孤独に耐えているんだってこと、知るんだよねぇ…
「鄧林の陰に初めて崑崙君に会い、惊鴻を一瞥せるばかりに我が心曲乱されにけり 巍書」
沈巍の寝室に飾られた絵に添えられた恋文。絵画に描かれた人はまさに趙雲瀾本人。それを見たとき、趙雲瀾は自分が崑崙君の転生者で沈巍とは前世で会っていること、沈巍の想いがどれほどのものかを知って胸が張り裂けそうになるのよ。
そこからの趙雲瀾はめちゃくちゃかっこよかった!誰であれ君がいいって断言した通り、沈巍を母親に紹介して自分がバイセクシャルであることも打ち明けた。
「半年かけて落とした大事な人だから傷つけないで」って母親に頼むのがちょっとかわいくてね、最初はどうしてこんな男に沈巍は夢中になるんだって思ったんだけど、ちょっとだけ見る目が変わった。
趙雲瀾の一途さはある意味で無敵。人からどう思われようとかまわない、俺が好きなんだからいいんだよ!ってところ、私は好き。大好き。そうでなくちゃ惚れる意味ないくらい好き。
そこまで愛されたら沈巍だって感情が抑えきれないよね、愛情が決壊した沈巍は、はい、何度も申し上げておりますが、別人になる…
趙雲瀾を抱きしめて、抱きしめて、苦しいほど愛してしまう。趙雲瀾としては自分の思い通りにしたかったんだけどね、沈巍は斬魂使で最強だからそうはならない。
何もさせてもらえず、抱きしめられたまま寝落ちってのがかわいい二人です。
2. 過去の記憶に翻弄される趙雲瀾
二巻を通してずっと仲良し♡だった趙雲瀾と沈巍だけど、最後の数十ページで辛すぎる過去の真実が暴かれます。怒涛の中国神話と一緒に趙雲瀾は太古の昔に崑崙君だった時の記憶と対峙するんだけど、崑崙君と沈巍が出会った時の描写は中国ファンタジーならではのため息が出るほどの美しさ…
小説3巻の表紙にもなってて素敵。
趙雲瀾が見た記憶の中の沈巍はまだ幼い少年鬼王でね、大好きな崑崙君の後ろをくっついて歩くだけのかわいらしい存在。恋心が隠せない姿は何とも言えないほど愛くるしいの。
沈巍が恋愛に奥手で趙雲瀾のからかいに真っ赤になって反発している姿はこの時と変わらないのよね、沈巍を大切にしてあげてって思っちゃった。
それでも幸せな時は続かない。諸神の思惑や世の流れに翻弄されて、最終的に崑崙君は沈巍に「大封の番人」という過酷な運命を背負わせてしまうんだ。その事実を知った趙雲瀾は罪の意識と後悔に打ちのめされる。
自分は人間として楽しく生きて、死ねばまた輪廻して沈巍のことは忘れてしまう。でも沈巍は「大封の番人」という孤独な使命を背負いながら、幾千幾万年もの間、自分を見守り続けてきた。
沈巍は最後に一度だけ、人生を一緒に過ごしたら大封に身を捧げるつもりだろうって気づいた趙雲瀾は「そんなのは死んでも許さないからな!」って激怒して前世の自分の過ちを悔いるんだよね。
自分のためなら命すら惜しくない沈巍を前にして、趙雲瀾は後悔と愛情が決壊してどうしようもなく沈巍を求める。このあたり、大人の恋って感じですんごく情熱的… でも、体の関係云々がメインのお話ではないんで、詳細は書かれていませんからご安心を。
個人的に『鎮魂』の物語に露骨な性描写は不要な印象を受けたんだよなぁ、ほのめかした文章が逆に色っぽくて、作者の技量に驚かされたわ…
二人のその後がとんでもなく情熱的であっただろう…というのは翌朝の二人で分かりますよ~
ただねぇ、趙雲瀾が知った過去の記憶は悲しいかな… 沈巍が捏造したものなのよね。二巻がこのまま終了したことで読者も趙雲瀾も混乱した状態になっているはずよ。
その理由は三巻で明らかになります!