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『天官賜福』風信の悲恋と帝君現る  第75章~第78章

怪しげな宿での乱闘が収まったとき、風信が気付いたのは蘭菖でした。
ここからは風信の悲しいお話…これはなぁ、涙腺が崩壊だったわ

800年前、蘭菖が関係を持ったのは風信だったようです。
蘭菖の本当の名前は剣蘭。仙楽国貴族で謝憐のお妃候補にも挙がった美女だった。風信は謝憐が最初に追放された間に彼女と恋仲になったようで、つまり彼女が必死で守っている胎児の霊は風信の子供ということになる。
それが事実だとしたら、彼女が鬼市の娼婦にまで成り下がった事実も含めて風信と謝憐は耐え難い後悔の念に駆られます。

悲しい現実を知って謝憐は花城に胸の内を話します。
剣蘭が持っていた金腰帯は謝憐のもの。当時、貧困と恐怖で精神的に崩壊しつつあった謝憐は感謝の意と言うより、風信が自分から離れてしまう恐怖心から金腰帯を彼に贈った。
本当に辛い時だったからね。
風信ってね、とっても忠誠心の強い人なのよ。仙楽国が滅亡した後も仙楽太子の護符を配って信徒がいると謝憐を励まし続けたの。貧しくて壮絶な生活でもずっと謝憐を支え続けた。彼の健気さに涙腺が崩壊しちゃってほとんど本が読めなかったよ。
だからこそ、謝憐は申し訳なくてたまらないのよね。
風信が誰かを愛していたことすら気づかなくて破局したこもわからなかった。剣蘭が鬼の娼婦になったことも自分の責任だと嘆きます。
風信は憤怒で謝憐と話すこともしてくれなくなった。ほんと悲しい…ううっ

そんな謝憐を花城は慰める…
蘭菖がどういう立場の鬼かを知っていて鬼市で生活させていたんだ。
花城ってさ、カッコ良くて頭もいいんだけど、加えて懐も広い。
こんな男は他にいないと思うよ。

そんな二人の旅はようやく一軒の宿に落ち着いた。
でも、おチビ花城と遊んでいた謝憐の前に現れたのはなんと帝君!
胡散臭いやつだなぁ…って思ってたけど、帝君、ついに人界に降りてきたね。もう天界はぐっちゃぐちゃでどうにもならないらしい。
君の王朝時代は終わりを告げるか?
帝君の最後の手段は神官が銅炉山に乗り込んで絶王となる可能性のある鬼を討伐すること。
前代未聞の戦略だ。で、それに謝憐が名乗り出て花城は道案内を申し出た。こうして謝憐とおチビ花城はお手てをつないで銅炉山への旅を始めた~

ここからはロードオブザリングみたいな感じ?
最初に裴茗将軍が、続けて半月と裴宿将軍までもが加勢に現れた。
先に進むと風信と慕情、雨師と牛も加わってくる。
私が読んでいる英語版は日本語翻訳版と巻がずれていて、第5巻は銅炉山の旅が占めている。
どっちかっていうとサブキャラたちの過去の話が多いかな…
しばらく花城はおチビのままで謝憐との進展はなく、おでこにキスしたのを裴茗将軍にからかわれるぐらいなんでちょっと寂しい…
早く花城が復活してくれるのが待ち遠しいなぁ

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