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『鎮魂』三巻 少年鬼王・沈巍がわんわん泣く姿に目頭熱くなる… Part1
こんにちは ふわちゃまるです。今日も『鎮魂』をネタバレ全開でご紹介していきます。真実が明らかになる三巻、一緒に感動してもらえたらうれしいです!
1. 捏造された記憶と神農の存在
三巻も引き続き趙雲瀾が捏造された記憶に翻弄される展開です。
これね、最初に言っておく。すんごく残念なんだけど捏造の記憶を見せているのは沈巍なのよ。まぁ、理由はきちんとあるんだけど、趙雲瀾も「鎮魂令主」だからね、「俺の見ている記憶は捏造されているのでは?」ってだんだん気づく。
でも、まさか最愛の沈巍が自分を騙しているなんて思わないからね、「俺に嘘の記憶を見せただろう!」って疑うのは別の人よ。その相手が新しく登場する神農という存在です。
神農というのは中国古代神話においては農耕や医療も教えたとされる神さまですね。といっても物語上は「神農のすり鉢」と称する者で、趙雲瀾の父親に憑依してあれこれ画策している…という設定なの。
神農は物語上かなり重要な人物。太古の昔、輪廻転生という魂の秩序を創り出した神さまで、沈巍が契約を交わして自分の願いを受け入れてもらった相手でもある。
『鎮魂』は魂の輪廻が大きなテーマのひとつ、ほんと奥深いわ…
2. 趙雲瀾と沈巍の冷戦
身も心も結ばれちゃった趙雲瀾と沈巍は3巻でもイチャイチャしっぱなしです。でも趙雲瀾は遊び慣れた言葉で沈巍をからかいすぎて怒らせてばっかりだ。
「他の人にもこんな冗談を言ってきたのでしょう…」って涙目になっちゃう沈巍がかわいそうでさぁ、もし私がその場にいたらたぶん趙雲瀾の足踏んでると思う。沈巍をいじめるなっての。
でもね、あまりにも残酷な事実が原因で二人の間に冷戦が勃発する。
趙雲瀾は沈巍が自分に飲ませている薬が沈巍の血液だって知るの。これはなぁ、本当につらい事実なんだけど、そうしないと趙雲瀾はいずれ死んじゃうんだよね、鬼である沈巍に精気を奪われてね。
それでもね、沈巍は穢れのない心臓の奥深くの血を趙雲瀾に返すことで一緒にいられるならどれだけ血を失っても構わないって訴えるんだよ、ほんと命がけ。沈巍をからかってばかりの趙雲瀾を殴りたくなるよねぇ
恋人が自分のために血をとる姿なんて見ちゃった趙雲瀾はもうどうしようもなくて家出しちゃった。沈巍も落ち込んで家出して冷戦勃発。この二人は愛が深すぎてよく衝突する…
でも、趙雲瀾はおこちゃまだからすーぐ寂しくなって一緒に帰ろうよ、そばにいてよって懇願するんだけど、今回ばかりはダメだった。
沈巍は拒絶したまま行方が分からなくなっちゃうのよね。
でも、実はこれも沈巍の策略なの。沈巍がなぜそこまでして趙雲瀾を翻弄するのかは過去の事実と一緒に明らかになります。
2. 沈巍の願いと残酷な誓約
ついに沈巍が真実を語る時がきました…! 悲しい運命を受け入れた沈巍の想いに目頭熱くなっちゃったよ。愛する崑崙君の死を前にして、幼い沈巍がわんわん声をあげて泣く姿がね、もう、言葉になりません…
沈巍が捏造の記憶云々で趙雲瀾を翻弄していた理由、それはねぇ、ただ一緒に死んでほしかったからなの。趙雲瀾が負い目を感じて自分から離れられなくなるように、もっと深く自分を愛してくれるように願ったからなんだ。
沈巍ってね、すんごく残酷な運命を受け入れた人なの。太古の昔、最愛の人である崑崙君が死んだことが受け入れられなくて、彼の魂を輪廻に入れてほしいと神農に頼んだの。そうすれば崑崙君は転生して、人として生きていけるからね。
でも、交換条件として自分は斬魂使として「大封」を守り続け、「大封」が崩れた時は潔く消滅する。そして、未来永劫、崑崙君の転生者とは関わらない。関われば転生者は鬼である自分に精気を奪われて死滅する…
なんて悲しい誓約だろう… でも沈巍は神農と交わしたこの誓約を幾千幾万年も守り続けてきたんだ。沈巍にとって崑崙君=趙雲瀾はすべてなんだよね、「真心」をくれた最愛の人なんだ。
それを知るとね、沈巍のちょっと狂気じみている…?ってぐらいの趙雲瀾への執着もしっくりきちゃうというか…
誓約も破ったし、今さら手離すことも、誰かに奪われることも嫌だ!だから迷いなく一緒に死んでくれるぐらい愛してほしいんだーっ!って暴走しちゃった沈巍の気持ち、わからなくもない。
あれこれ画策して趙雲瀾を騙したのも許せちゃうんだよなぁ、だって健気すぎて可愛いんだもん。
でもね、そんな沈巍に対して趙雲瀾の返事は予想外だった。「君は考えすぎだよ」って一言だけ。残りの人生はすべて沈巍に捧げる覚悟をしてた。
この時、私の趙雲瀾への信頼度が爆上がりしたよ。最初はだらしなくて子供みたいな男だって思ってたけど、ここまで変わったのか…って見直した。
お互いの気持ちを確認したあとの沈巍の愛情が決壊するところは、いつも通り、はい、めちゃくちゃ情熱的でした、ね。沈巍・最強。
ちなみに小説内で本当の記憶が語られるのは三巻の167頁からです。
趙雲瀾が自分の言葉で語るので一番わかりやすい。
次回はついに佳境を迎えた物語の終焉をお話ししたいと思います!