『天官賜福』ついに最終目的地!哀れな郎蛍君と白衣禍世 第93章続き~第94章
兄さんと両想いだ♡って超ご機嫌の花城、この先、とんでもなくかわいい年下彼氏わがまま全開甘えモードが炸裂して何度気絶するかと思ったかしれない…
花城…かなり、かなり、攻めるタイプだったことに今更気づいた… ちょっと焦った…
花城と謝憐がどれだけご機嫌でも事態は深刻だ。白衣禍世が現れたからね、こいつは謝憐につきまとうし、人面疫を広めるし、そして何より薄気味悪い。
白衣禍世への恐怖心が拭えない謝憐は「君の骨灰は本当に安全なの?!」って花城に3回も確認しちゃう。花城曰く、骨灰は世界中で一番安全な場所にある。それが破壊されたら自分が存在する意味はなくなるって。
うーん、これはさぁ、謝憐の首にかかっている指輪だよね?
花城…、君の愛は本当に深いな…
花城が800年前に出会ったあの少年だったことが分かると謝憐にはちょっと不安が襲う。天界を追放された後、絶望の中にいた自分を見ていたんじゃないのかなってね。でも花城の答えはブレないよ~。
「重要なのは殿下であって、どういう殿下なのかじゃない」ってあぁ、深い言葉だ。
これは黒水島で二人が夜語りしたときに謝憐が言ったんだ。私ね、この言葉は天官賜福の骨格を成す言葉だと思っている。花城と謝憐がお互いを尊ぶ気持ちには相手を理想化して期待することなんて微塵もないんだ。ただ、「あなたという人」を信じているってだけ。
どんな時のあなたでも愛しているって本当に素敵なことだよね。
緊急事態でもなんだかんだと仲良しの謝憐と花城だけど、やっぱり問題は起きた。白衣禍世が消えた場所に行くとなぜか謝憐の神像に突き刺さった郎蛍くんがいたっ!グルンと首をまわして(ぎゃっ)謝憐たちを見た後で体が下に落ちた… ぎゃーっ、郎蛍くんーーーっ!!
その姿は…白衣禍世になっていた…って気持ち悪さ加速―っ!
影が薄かった郎蛍君だけど、実は彼の中に白衣禍世が寄生していたらしいのよね。800年前、帝君に討伐された白衣禍世は靄のような状態で漂って、鬼の郎蛍君の体に取り憑いた。でもってそのまま郎蛍を喰らって復活を成し遂げたらしい。
ううっ、郎蛍君… 最初から哀れな少年だったけど、それが事実なら謝憐は白衣禍世が寄生した鬼の少年をずっとそばに置いていたことになる… それってまた違った意味でゾッとするよ…
ついに最終目的地まで辿り着いた謝憐と花城。復活した白衣禍世と対峙すべく飛び込むことを決意!って大丈夫なの?なんにも策がないまま飛び込んで勝てるのだろうか…
一応花城も一緒だし、「法力を受け取ってほしいよ…」ってやっぱり理由をつけて長めのキスをしちゃう花城、かなりかわいいんだけど、白衣禍世相手にどう戦うのか心配だ…
案の定、飛び込んだ先の暗闇には謝憐と白衣禍世しかいなかった。花城…、いなくなっちゃったよ!
「お前は一体何なんだ!なぜ私につきまとう!何が望みなんだ!」って目的が分からない白衣禍世に憤りを隠せない謝憐。本当にさぁ、こいつの気味悪さは半端ない。謝憐を叩きつけて痛めつけた後で優しい声で話しかけるサディスト感…、もうやめてってなる。
ここで『天官賜福』第三巻「百無禁忌」は終わりです。謝憐大丈夫?花城はどこっ?てなったままだけど、小説は第四巻「白衣禍世」800年前の話に移っていきますよ。