![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/155804755/rectangle_large_type_2_9927c83ac9ebffda29fde5deb71132e9.jpeg?width=1200)
『鎮魂』二巻 趙雲瀾の本気の告白がステキすぎる! Part1
こんにちは ふわちゃまるです。今日も『鎮魂』をネタバレ全開でご紹介していきます!
二巻では趙雲瀾と沈巍の関係が深まってかなり面白くなりますよ~
1. 幽冥四聖「功徳筆」にかかわる事件
二巻は幽冥四聖の三つ目、「功徳筆」に関連した事件を中心に物語が進みます。中国神話要素も濃くなって、冥府(十殿閻魔さまがいる世界)や他族もかかわるし、初めて「崑崙君」という神の存在が浮上して物語が一気に複雑&面白くなります!
功徳筆を追う過程で気付くはず。趙雲瀾の前世は「崑崙君」なんだろうなぁって。二巻は崑崙君の話ばっかりでてくるからね、忘れないよ、「こんろんくん」と読みます。
崑崙君は太古の昔、崑崙山の山霊だったいわゆる神さま。趙雲瀾本人が「鎮魂令」なんて特殊な能力を持っているのはそれが理由なのだろうけど、まぁ、何度も転生しているから普通の人間でもちろん記憶もない。
だらしないチャラ男がどうしてそんなすんごい神様の転生者なんだろうって最初はイラっとしたんだけど、うん、最後は納得する。変わるからね、彼は。
2. 一気に加速する趙雲瀾と沈巍の恋
沈巍の正体が斬魂使だって判明した後、二人はどうなったの?ってのが一番気になるところ。中国神話に頭が追い付かなくても読み進められるのは二人の関係が気になるからだ!
自分が夢中になっていた相手が斬魂使だとわかって、二度目の大失恋をした趙雲瀾は人生の終わりみたいにしょぼくれた。この人、実は沈巍に介抱してもらった時からかなり本気だったのよ。必ず好きにさせる!って意気込んで一緒に住むマンションも買っていた…
気が早いような… でもねぇ、遊びの恋ばかりしてきた趙雲瀾にとって何も求めずにそばにいてくれる沈巍は理想の相手だったのね、沈巍と生きていきたいって決めちゃってたんだ。
それだけに二度の大失恋はさすがに立ち直れない… 飲んだくれて仕事も呆けてたんだけど、沈巍に会ったらやっぱり抑えきれなかった。
「人と鬼は進む道が違うから一緒にいてはならないと思っているのか?君が斬魂使だとしても俺は君がいいんだ。沈巍、君は?」ってもう一度本気で口説いた。
こんなにも熱い告白に胸がざわつかない人っているかな、だとしたら悲しい… 身を焦がすような恋、私は大好きです。
「俺には他にあげられるものなんてない。真心しか君にあげられないんだ」って告白する趙雲瀾に本心を隠してきた沈巍もついに心の枷が外れた…
沈巍は趙雲瀾を抱きしめて思いっきり自分の手を噛みながら告白した。
「あなたの真心をいただきます。もう一生、あなたから手を離しません。あなたが何度死んでも、生まれ変わっても、私は離さない。いつかあなたが私に飽きて、私を嫌いになって、離れたくなっても、決して離さない。
たとえ死別であなたを失うことになっても、その時は首を絞めて私の懐の中で死なせてあげる」
すんごい告白!
ちょっと常軌を逸してる… でもこれが沈巍の趙雲瀾への想いなの。
幾千幾万年も隠し続けてきた想いなの。それを知っているか、知らないかで物語を読むと目頭が熱くなる頻度が違うのよ。
沈巍が趙雲瀾に抱いている想いは恋なんて可愛らしいものじゃない、まさに命と引き換えなんです。
趙雲瀾もね、かなりドンびくけどまぁ半年かけてようやく、やっと、やーっと沈巍が恋人になってくれてすんごい嬉しそう。翌朝は変なラーメン作ってたし… 趙雲瀾のこういうところ、なーんか憎めないんだよなぁ
3. 物語のポイント「大封」
二巻は中国神話要素が一気に強くなって冥界や各妖族の悪巧み合戦が露呈します。その理由は幽冥四聖と崑崙君の転生者である趙雲瀾を利用して「大封を再度封印したい」ってことで、『鎮魂』における諸々の事件はすべて「大封」を封印することに関連しているの。
「大封」とはなんぞやって話なんだけど、物語上、中国神話における偉大な神様のひとり、伏羲大神(中国古代神話に登場する人頭蛇身の神 漁業や牧畜を教えたとされる)が天地の秩序のために作り出した封印のようなものね。
それが幾千幾万年経って緩んできちゃったよ、悪霊や怨霊が蔓延して天地の秩序が乱れちゃうよ、なんとかしようよ!ってみんなで対策を講じている…って感じかな。
個人的にはね、こういうところはあんまり深く追求しないでいいかなって思うのよ、物語の面白みが半減しちゃうからさ。概要がつかめたらあとは世界観を楽しむのでいいんじゃないかと思う。
「大封」に関しては斬魂使である沈巍も渦中の人です。
斬魂使はいわゆる大封の番人で、ゆるんだところから這い出した悪鬼・怨霊をバッサバッサと斬魂刀で叩き切る、平和を守るダークヒーローを務めていらっしゃる。
斬魂使である沈巍は宿敵「混沌鬼王」を牽制し、「大封」を守るために孤軍奮闘し続けているんですよ。沈巍、がんばれ~
とはいえ『鎮魂』には策略と捏造が張り巡らされているのを忘れてはならない…!
これはねぇ、三巻まで読んでようやくわかることだけど、「大封」云々で騒いでいる冥府の輩や各族たちだけでなく、趙雲瀾のためなら命すら惜しくない沈巍でさえ容赦なく遂行します。
愛するが故の策略だとしても、翻弄されて沈巍の願い通りに身を投じていく趙雲瀾の姿は物悲しくも感じます。
次回は恋人同士になった趙雲瀾と沈巍のその後をお話しします!