【Colabo問題】"15歳でメイドカフェ勤務"の怪を考察する(9)私が見たとあるメイドさん
※サムネイル画像はフリー素材です。
前回の(8)メイドさんは自身の学費を賄えるか?の続きです。仁藤夢乃さんは「難民高校生」ではなく「避難民高校生」ではないか?と指摘しました。
今回お話する内容は、考察編から大きく逸脱します。息を抜いてください。
◆とあるメイド店レポの回想話◆
これからお話するのは、これまでの考察回ではなく、ある御主人様(一般の顧客)の過去のメイド店レポ体験談を、創作をまじえて振り返る回となります。
ここ数日、十年数来のヲタ友人らとの当時のエピソードを思い出してみて、改めて書き起こしました。これは脚本ありきのショートストーリーとして読んでください。ただし、内容が衝撃的だけに完全な捏造とまでは言えません。想像で補っている部分と代わりにぼやかしているところもあります。ご了承ください。俗に言う黒歴史というやつですね
◆時代背景と、ことのいきさつ◆
ときは2000年代後半、では2008年(仮)としましょうか。
秋葉原でメイド喫茶が大流行、ツクモ本店にずらっとメイド服姿のビラ配りスタッフさんが数十人も並び、メディアなどもちょくちょく報道していた時期のこと。
私は首都圏郊外のベッドタウン駅から、バスで10数分ほどかかる小規模商業エリアに住んでいました。入社後数年たち、中堅社員として今では考えられないような残業の日々でした。労働基準法で定められた労使協定(サブロク協定)を守るため、過労死基準スレスレの毎月でした。よく労基に目をつけられなかったななぁ
私には大学時代から一緒にヲタ文化を頻繁に楽しむ友人グループがいました。同人誌の出版経験も何冊かあります。(しまや出版さんにお世話になりました🙏)
学生時代にアニメ、漫画、ゲーム、コミケ、声優、TCG、ありとあらゆるサブカルチャーを一緒に楽しんだ友人らです。
当然社会人になって疎遠にはなるものの、二十歳前後に毎日のように同じ趣味を楽しんだ友人というのは、いつまでたっても集まれば「心は少年ならぬ、心はヲタ世代」なんです。今になってその意味は本当によく嚙み締めます。
さて、そんな残業の日々、たまたま我が家でGWに麻雀大会を開くことになりました。「賭博黙示録カイジ」の作中に出てくる「鷲巣麻雀」というルールをご存じでしょうか?
この鷲巣麻雀のルールを再現した専用の牌セットが商品化されており、これを持ち込んで我が家で遊ぼう!と集まったというわけです。
▼実際に売られている鷲津麻雀牌
◆近所にメイド店が?◆
数年来の友人らと、一泊二日の鷲巣麻雀大会を楽しんでいたわけですが、食事もとるわけです。夕飯を食べに行った家系ラーメン店舗で、私はこう提案しました。
「そういや、駅から離れたこの近所に、メイド系のお店がオープンしたの知ってる?なぜか酒も提供してるよ」
(近所なので何度か下見済み)
友人A「は?こんなとこに?マ?」
友人B「ググってみたけど、同人誌とか出してそうなメイドさんが所属してるらしい。ヲタ好きのための店舗!とあるよ?」
友人C「よし、ちょっくらいってみようぜ!」
喜び勇んで向かう私含め友人ら集団。
酔っ払いは困ったものです。
◆ここ駅前じゃないよ?バスが必要だよ?◆
そのメイド店があるエリアは、郊外のベッドタウン駅の、さらにそこからバス便で10数分もかかる小規模商業エリアの交差点。
ただ、その交差点を中心に(スーパーやドラッグストア、飲食店、二輪と自転車屋、内科、歯医者、薬局、スナック、パフ、中華料理店など)が大小さまざま薄く広くひしめく商業エリアでした。
ラーメン屋を出て、小さな飲食店街を抜けて、4人は寒空の中、噂のメイド店舗へ向かいます。
トントントン、ガラガラッ。カランコロン。
レトロで重厚な扉を開くと、そこは特注のメイド服を着た10人前後のメイドさんが迎えてくれる異空間。
内装は派手すぎるというわけでもないけど、夜でもとても明るい店内(キャバクラのような薄明りではありません、ということ)。
広めのバーのような作りで、カウンターと複数のテーブル席がありました。カラオケ用の大画面モニターも目立ちます。
なにより、御主人様の人数と同じぐらいいる本格的なオーダーコスプレ服を纏った揃いのメイドさんの数には圧倒されます。
友人らもこんな駅も郊外だし、さらにその駅から徒歩で15分以上もかかる郊外に「秋葉原的な空間」があることに大変驚いていました。かくいう私も初めてお試しで行ったときにはびっくりしたものです。
メイド飲食店というものを初経験の友人もいたので、さぞかし驚いたことでしょう。オーダーメイド服は、ドン・キホーテにありそうなコスプレメイド服とはわけが違います。分厚い縫製、がっちりした布地です。ぶっちゃけ重そうです。
◆いちげんさんなりに◆
周囲を見渡すと、GWということもあり常連さんも多いようでした。私達はいちげんさん。隅っこのテーブル席で社会見学のようにおとなしくしてました。
そう、思い出すのは、新人で配属された歓迎会の二次会で、先輩社員に初めてキャバクラに連れて行ってもらったときのよう。
ただその風俗デビューの時とは違い、店内は明るく、メイドさんのオーダー服がまぶしい!
店舗HPでは「メイドさんにはコスプレが好きな方、アニメやゲームが好きな方、同人誌を出版しているメイドさんも!(意訳)」といった記述もあり、ヲタ男性にとって、ここは「外野の風俗店」ではないわけです。
内装とメイドさんを物色(失礼)、げふげふ、もとい社会勉強しながら、お酒や軽めのスナックをオーダーします。
そして、ほどほどに友人同士と雑談しつつ、カラオケのリクエストをすることになりました。
リクエストカードに書いたのはカードキャプターさくらの曲。言わずとしれたCLAMPの代表的なTVアニメです。近年リメイクもされていますね。
これで大画面モニターにカラオケ映像のアニメOP「木之本さくらとケロちゃん」が映し出されるはずです。
リクエストカードを渡すため、メイドさんにお願いすることに。
◆事件が起こります◆
読者のみなさんに当時のヲタ世代の気持ちを想像していただきたく、多少は脚色しています。とはいえ大筋はこのような流れで来店したのです。
ここで、一般の方には恐らく理解しづらい事件が起こります。
私は、あまり忙しそうにはしてなかったメイドさんに声をかけます。私からリクエストカードを受け取ったメイドさんは、こう言ったのです。
「この曲("Catch You Catch Me")って、何の曲ですか?」
近場には、彼女のこの発言を聞いてしまった別のメイドさんも恐らくいたことでしょう。
周囲が、
凍り付いた
音がしましたーーーー
▼Wikipedia
▼Googleで歌詞検索(著作権がありますのでリンク)
次回は
(10)進学校は夕方アニメが見れない? です。
お楽しみに!