
食べ物の恨みは なぜ根深いのか?
小学生か中学生の頃に、教科書に載っていたのだと思う、とあるエッセイ。
著者 (※ 誰であったかは記憶にない) 自身が小学生の頃のエピソードで、
ある日おじさんからレストランにカツレツを食べに連れて行ってもらった。
自分はそれが何よりも好きで、先にライスやキャベツなどを平らげ、さあ
カツレツに取りかかろうとした瞬間に、おじさんが 「なんだ、嫌いなのか、
食べないならおじさんが食べてやる」 と言ってさっとさらわれてしまった。
あの時の気分はまさに憤懣やるかたないとしか言いようがない、といった
内容だったと思う。
詳細は不明ながら、カツレツを頼んだ子がカツレツ嫌いなんてありえない
でしょ (正直その食べ方もどうかとは思うけど)、返事も待たずにとって
しまうなんておじさんひどい、と深く同情したものだった。
(”憤懣やるかたない” という表現はこの時に知った)
今朝見たツイートで、前述のエッセイを思い出した。
時々喧嘩もするけど夫婦仲は、良好な方。
— ΗапΑ☺︎ (@HanA0135HanA) November 22, 2022
子どものことにも協力的だし。
でも、ひとつだけ忘れない。
結婚当初、旦那の実家でお食事した時のこと『2人で食べてね』と、間に置いてくれたお刺身。
気付いたら大葉しか残ってなかった。
お母さんが『あんた全部食べたの?』の、返しに……
で、例によって昔の記憶が蘇ってしまった私である。
最初に進んだ大学院時代のこと。
院生数人で勉強会をした後、みんなで一緒に夕飯をということになり、
ある和食屋でめいめい釜飯と、シェア用にてんぷら盛り合わせを頼んだ。
てんぷら、豪華でおいしそうだったけれど、具材は各々ひとつずつ
しかない。
学年も年齢も一番下 (M1・23歳) だった私が、先輩を差し置いて好きに
食べるなんてできるわけない。
(人の言動をいちいちチェックしていて、その場では何も言わないくせに
後からあの時はどうのこうの言ってくる小舅みたいな先輩もいたので)
だからお行儀よく、シイタケひとつだけをいただいておとなしくして
いたんだけど。
そんな私の横で、女の先輩が、
バクッ バクッ と
海老とたらの芽を
それぞれ一口で
くどいようだけど海老とたらの芽を、
よりによって私が大好きな海老とたらの芽を、
それぞれ一口で!食いやがった 食べてしまった!
・・・ 時の私の気持ちを400字以内でまとめよ 😭
「ちょっとせんぱーい! 🫲」 なんてツッコミを入れられる関係性では
なかったし (もともとこの女性、がさつでデリカシーに欠けた物言いが
多くて苦手だった)、それ以前に勉強会自体が本当はいやでたまらない
気持ちを抑えて参加していたので、余計にストレス感じてしまっていた
のかもしれない。
この時のことを帰省した際に祖母に話したら、海老天とたらの芽天を
山ほど揚げて届けてくれたのだった 😭
お゛い゛し゛か゛っ゛た゛よ゛ おばあちゃん 🙏
だけど。
料理上手の祖母の愛情いっぱいのてんぷらを山ほど食べたとしても、
あの時の私のハートは先輩に無造作に食べられてしまったまま、もう
戻らないのであった。
(上のツイートにぶら下がっているリプでも恨み節炸裂してるし)
検索したら、こんなの ↓ 見つけた。
ライターさんの語り口がなかなか洒脱。
そして幼少期の事件がこの女性の現在の婚活にまで尾を引いていると
いうのもリアル。
確かに私も、がつがつ食べる人って苦手だ💧
これ、「ぱくぱく食べる」 「たくさん食べる」 というのとは似て非なる。
たぶん、がつがつ=周囲への思い遣りの欠如という図式ができあがって
いるんだろう。
件の女性の先輩のてんぷらバクバク事件は、四半世紀経った今でも忘れ
られない。
ボケカスアホクズゴミ男やボケカスアホクズゴミカウンセラーのことを忘れ去っても、
きっとあのバクバク事件のことは忘れない。