【歌詞考察】「ラブ・ボナペティート」中に使われている単語の意味を解説し、歌詞考察をする記事
つい口ずさみたくなるサビのキャッチーなフレーズが印象的な楽曲「ラブ・ボナペティート」。ボナペティート(Bon Appetit)はイタリア語で召し上がれという意味のため、直訳をすると「愛を召し上がれ」となります。
前回の記事でLW05の楽曲のテーマ等について触れましたが、今回の楽曲は「製菓用語」と呼ばれるパティシエ等が使用する単語が多用されております。単語の意味を解説しながら、歌詞の考察を進めていきます。
前回の記事同様「アンカーボルトソング」のネタバレが含まれているためご注意ください。
歌詞考察をする前の前提知識
まず今回の歌詞考察をする前に聞き慣れない言葉が多すぎるので、何だこれはと思い調べていくと「製菓用語(フランス語)」が多く使われていることが判明しました。前回の記事でご説明しましたが、ジャケットからも連想されるようにお菓子やティータイムや魔法がテーマとなっており、実際にお菓子を作るところが曲を通して展開されていきます。
今回の歌詞考察では下記の3部構成で考察を進めます。
①単語解説パート
②歌詞の意味を製菓用語に変換した「置き換えパート」
③歌詞が示唆する「考察パート」
ラブ・ボナペティートでもイベントシナリオ「アンカーボルトソング」を示唆するような部分がありましたので、アンカーボルトソングの考察記事もぜひご参照ください。
▼ラブ・ボナペティートの歌詞考察
【単語解説パート】
・ウフ(œuf)=卵(フランス語)
・シュクル(sucre)=砂糖(フランス語)
・ファリーヌ(farine)=小麦粉(フランス語)
・ブール(boule)=半球状のフランスパン
・ミエル(miel)=はちみつ(フランス語)
・エピス(epice)=スパイス(フランス語)
・ドレッセ(dresser)=盛り付ける(フランス語)
【置き換えパート】
割れた「卵」 溶ける「砂糖」
舞う「小麦粉」 香る「ブール(パン)」
温めた「はちみつ」のなか
踊る「スパイス」 「盛り付けを」して
【考察パート】
めーっちゃパン作ってます。
何も考えずに歌詞だけみるとパン作ってます。
パンツは食っていません。
それでは真面目にアンカーボルトソングと結びつく考察をしていこうと思います。
割れた卵を「新たに生まれた感情」、溶ける砂糖を「混ざり合う気持ち」、舞う小麦を「混ざり切らなかった残滓」、香るパンを「何かを匂わせること」、温めたはちみつを「ファンが大事にしていた過去のアルストロメリア」、踊るスパイスと盛り付けが「歌や踊りでアルストロメリアを思い出させたこと」という解釈をすると、まさかのパン作りが一気にアンカーボルトソングになります。
【単語解説パート】【置き換えパート】
ここは特にありませんので割愛します。
【考察パート】
お菓子作りをしている女の子が「キミ」と一緒なら心が満たされるので、恩返しに精一杯のおもてなしをしたいと言っています。
アンカーボルトソングと結びつけて考察していきます。
「キミと一緒ならそれだけで満たされるココロ」はアルスト3人が一緒に活動できることはファンからみてもアルストの3人からみても大切なこと(ココロが満たされること)だったということが読み取れます。
アルストがソロ活動をするまでに至ったのはユニットでの活動が評価されたからでした。その評価はファンのみんなが応援してくれたものです。
「ちゃんと恩返ししたいから 精一杯のおもてなし」の部分はファンに対して恩返しをするためにも「3人一緒で活動していこう、匂わせよう」とファンのために考えたアルストからの精一杯のメッセージ(おもてなし)と読み取れます。
【単語解説パート】
・ポッシュ(poche)=ポケット、絞り袋(フランス語)
・シュシュ(chouchou)=素敵な、かわいい、髪飾り(フランス語)
・クレーム(cream)=(生)クリーム(フランス語)
・チュチュ(tutu)=バレエのスカート上の衣装(フランス語)
・グラセ(glacer)=グラッセ(糖衣でつやをつける)(フランス語)
・tasty=美味しい
・ボナペティート(Bon Appetit)=召し上がれ(フランス語)
【置き換えパート】
「絞り袋」「かわいい・素敵な」+言葉遊び
ふわふわ「クリーム」重ねて
oh 「チュチュ」+言葉遊び
つやつやの「糖衣をかけて」で仕上げ
「美味しい×2」
昨日よりもっと特別な1日をどうぞ
「幸せ ×2」 オーダーした
恋の「愛を召し上がれ」
お味はいかがでしょうか?
【考察パート】
シュッシュしたりチュッチュしたり特に難しいことを考えなくても可愛くてサイコー!!って感じなのですが念の為考察をしていきます。
このあたりは言葉遊びも多いので重要な部分をピックアップしていきます。
ポッシュは生クリームを絞る袋を差していると思われますが、このポッシュは先端の金具を変えることでどんな形にもクリームを出せる道具のようです。アルストの活動がソロやユニット活動、様々なものに姿を変えていったことを示唆しているかもしれません。
次に目に入ったのは「クレーム重ねて」でしょう。
最初この曲を聴いた時に「アレ、こっちは本当に可愛いだけの話かな?」と思っていたのですが、このあたりで「あっ、違うかも」と考え始めました。
歌詞の構成的には「クリームを重ねて」でも良かったと思います。
そこであえて「クレーム」を入れる理由はやはりアンカーボルトソングにあると自分は考えました。アンカーボルトソングではファンから「ソロ活動をするアルストもいいけど、やっぱりユニットでの活動がみたいな~」という
「ふわふわしたクレーム」のようなものがありました。そういったファンの方々のふわっとした言葉が重なり、SNSを通じてアルストロメリアにも届くようになりました。
ちなみにチュチュはバレエで使用される軽い布地を重ねたスカートですが、クリームを重ねることと衣装のふわふわなパニエをかけているのかっと思われます。
「つやつやのグラッセでコーティングする」ということは、お菓子を美味しくしたり、崩れないように体裁を整えています。
アルストが空中分解しそうになっていることを外側のファン手動で再度固まることが出来たと捉えると意味が見えてくると思います。
「昨日よりもっと特別な一日」とは、アンカーボルトソングでも出てきた「過去と今の対比」を示唆しているとい思われます。
「過去の思い出には勝てない」という千雪のセリフがありましたが、そんな過去(昨日)よりももっと特別な一日(今日のライブ)にしようというパートです。
幸せをオーダー(求めていた)したのは誰でしょうか。それはアルストのファンです。
オーダーされた幸せ(アルスト3人が一緒に活躍すること)に対して、いつも以上にらしさを見せつけたアルストロメリア。
ファンに対して「愛を召し上がれ」と恩返ししたわけです。
【単語解説パート】
・ノワ(noix)=木の実、ナッツ、果実(チェリー)(フランス語)
・バニラ(vanilla)=バニラ(普通の、ありきたりな、面白みのない)
・シェール(cher)=幻想的な、高価な(フランス語)
・ショコラ(chocolat)=チョコレート(フランス語)
・フロマージュ(fromage)=チーズ(フランス語)
・ミント(mint)=ミント
・アンフュゼ(infuser)=フランス料理の技法のひとつ。 素材の香りをソース等にうつすこと、香りを抽出する(フランス語)
・モア(moi)=私(フランス語)
【置き換えパート】
焼いた「チェリー」 散らす「バニラ」
並ぶ「幻想的を」 まとう「チョコレート」
よく冷えた「チーズ」に
添える「ミント」「匂いをうつす」「私に」
【考察パート】
めーっちゃお菓子作りしてる~~~~!!!!!
バニラとか入れてるのでクッキーかな???
かわいい~~~~って感じなんですが一応考察していきます。
バニラには通常の意味の他に「普通の、ありきたりな、面白みのない」という意味もあります。アンカーボルトソングで甘奈が提案したリップのA案である「ハッピーチェリー」はインパクトがなく、差別化が出来ず製造しずらい、いわば「ありきたりな商品」でした。
続いて「添えるミント」ですが、甘奈のSSRサポートコミュ「ever-」で明かされた後日談にて、A案の改善案としてチェリーにミントを加えた「ever-cherry!」はチェリーの甘さだけではなく、ミントを加えたもので採用されるというシーンがありました。
オヤジギャグ的な繋がりになってしまいますが、チーズは写真を取る時に使う常套句ですので、チーズを「昔の思い出」と解釈すると、その楽しかった思い出をいつでも思い出せるようにして自分のスイッチを切り替えるのが「ミント」の役割です。
まとめると、ここのパートはチェリーやバニラ、ミントや匂いと甘奈が作ったリップ関係の話を示唆するパートだと自分は解釈しました。
このあたりの解釈は前の記事でも触れてるのでイマイチピンとこない人はご参照ください。
【単語解説パート】【置き換えパート】
ここは特にありませんので割愛します。
【考察パート】
「しゃぼんだまのように浮かんで逃げてゆく心」をファンが3人で活動していないことに対して、「過去のライブは良かった」という投稿をSNSでし、少しずつ心が離れ始めたことを差しているとすると「ちゃんと通わせたいから」の対象はアルストロメリアがファンに対してちゃんとココロを通わせたいと考えてると解釈できます。
アルストロメリア3人揃ってのライブは全ての物事を解決します。
たとえファンと心がすれ違い気味であってもライブという場があればおもてなしが出来るので、どんなときでもファンを幸せな気持ちにできる。
だからこそライブをファンと触れ合える機会を大切にしようと思っていると自分は考えました。
【単語解説パート】
・ルッシュ(reçu)= (recevoir の過去分詞)受けた,受け取られた、一般に認められた. ファンに認められたこと?
・カラメル(caramel)=糖類を熟して作る飴上の褐色の物質(フランス語)
・キュッキュ(cucu)=ばかげた,おかしな;時代遅れの(フランス語)
・ヴェセル(vaisselle)=陶器の食器、皿洗い、汚れた食器(フランス語)
・charmmy=愛らしい
・リザーブ(reserve)=とっておくこと、予約
【置き換えパート】
「認められた」「かわいい」+言葉遊び
「認められた」「かわいい」+言葉遊び
キラキラ「カラメル」加えて
oh 「ばかげた」 +言葉遊び
「ばかげた」 +言葉遊び
ピカピカの「陶器の食器」に乗せて
「美味しい×2」
昨日よりもっと特別な私になりたい
「愛らしい×2」 「とっておく」した
恋は「愛を召し上がれ」
追加はいかがでしょうか?
【考察パート】
まず注目したい単語は「ルッシュ(recevoir の過去分詞)」です。
原文のまま翻訳すると「一般に認められた」という意味があるのですが、この可愛らしいお菓子作りの曲で「認められた」という単語を出す必要があるのでしょうか。このあたりからもアンカーボルトソングと連動しているのではないかと自分は考えました。
続いて「キュッキュ(cucu)」です。こちらは「馬鹿げた」や「時代遅れの」という意味になります。oh とcucuが組み合わさると「ソロ活動でアルスト自信の活動の場も増えているのに不満が出ている現状」が馬鹿げていると解釈することも出来るかと思います。
ピカピカの陶器、お菓子を乗せる新しい場所=ステージだとすると、新しいステージで「昨日よりもっと特別な私になりたい」と繋がります。
上記部分は繰り返しとなりますので割愛いたします。
▼ラブ・ボナペティートの歌詞考察まとめ
・言葉の殆どが製菓用語(フランス語)
・何も考えずに聴くとお菓子とかパン作って、おもてなししてる
・「ポッシュ」や「ルッシュ」にはちゃんと意味がある
・アンカーボルトソングと通じる部分が多く存在する
以上になります。こちらの歌詞考察も自分で書いておきながら「こじつけ感」があるところも多いなとは思いつつも、やはりアンカーボルトソングを連想させるところが多いなと思いました。
L@YERED WING 05のアルストロメリア楽曲はどちらも「歌詞の意味」を理解しなくてもジャケット絵と語感だけで楽しめる内容になっていますが、一歩踏み込んでみると色々なものが見えてきました。
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