屈するとか屈しないとか…
ある漫画の話がTwitterで回ってきた。
なにやら登場人物の名前にクレームがあって、編集さんと作者が話し合って、クレームに応えてというわけではなく、本意でないから名前をコミック収録のタイミングで変えますと。
それに対してみんな"何故クレームに屈するのか""クレーマーが増長するんじゃ"とか、なんとか。
それは、みんなそれぞれ思うことがあるのだと思います。特にファンの方々は"堂々としていて欲しい"と思っているのだと思います。
でも、私は作者さんはそのキャラが大事で、"名前が騒がれたキャラ"にしたくなくて、キャラをキャラとしてみてくれなくなることが本意ではなくて、だったら改名しよう!…ってなったんじゃないかな…なんて思いました。
別にクレームを言ってくる人に屈したわけでなく、本当に本意でなかったからじゃないかな…と。
私もお門違いなクレーム?を絵で受けたことがあり、法的にも倫理的にもなにも問題がなく、相手は同業者でしたが、何故そんなことを言ってきたかがわからず…その時に"私この絵大好きできっと記憶に残る絵になるから、嫌な思い出にしたくないな…"と悩みました。
デザイナーさんや上の編集さんに相談したら、デザイナーさんが少し絵をいじってくれました。
それはクレームに屈したのではなくて、嫌な思いにならないように、そこを少し変えたかったんです。
って言うと、クレームに屈したんじゃん!とかクレーマー喜ばせてどうすんの!?とか言われちゃいますか?
私は結構どう言われてもいいですが、仕事絵は目的があり、目的のために描いて納品しているのでそういうわけにはいかないのです。
目的は、その絵の場合、"商品(作品)をより多くの人々に分かりやすいように手に取ってもらうため。"です。
そのために宣伝もします。
自分の絵をたくさん見て、自分や編集さん、いろんな人が宣伝していくのです。
嫌な記憶の絵になってしまったらそれは苦痛でしかありません。
ようは、作品を自分自身が納得し、愛せていないとダメなんです。多分、どのクリエイターも。(愛がなくても大丈夫なんでしょうけど、私は愛は詰め込んでます笑)
だから、もしファンの方、名前を変えたことがクレームに屈したようで悔しくてたまらなくて、あなたもあーだこーだいいそうになってしまっているなら、作者と作品を支えることに尽力してあげてください。名前を変えようが、作品が世にたくさんでて、みんなに愛されればそれでよくないですか?
私はクレーマーが嫌がることは、その作品、作者を応援する人がたくさんいて、その作品、作者が世にたくさん出て愛されることだと思います。屈した屈しないですったもんだたくさんの人たちがやりあうより、たくさん本を買って作者さんへ応援の気持ちをファンレターに書いて編集部に送ってあげてください。