大正処女御伽話1巻をマワシヨミジャンプで読んでみた感想

町に落ちている漫画を拾って一冊丸々読むことが出来るマワシヨミジャンプというありがたいアプリのおかげで、これまでに何冊か拾っては読んできています。
今回拾ったのは『大正処女御伽話』1巻です。これが拾って大正解。ユヅがかわいい、珠彦がかわいい、珠子がかわいい、皆かわいい。感じの悪い医者が出てきますがそれすらかわいい。
本来ならユヅもしくは珠彦のことを書くところなのですが、ここは珠子のお話をしたいと思います。

感想なのでネタバレっぽいのもあります。ご注意を。

珠子がとにかくかわいい。利発なのも良い。
12歳なのに大人の私より身長が高いのには驚きましたが。最終的に170cm超えるのでは。
最初は意地悪な感じでの登場でしたし珠彦も苦手な相手としているようではありましたが、ユヅに親身になって世話を焼いてもらえたことで、あっさり「ユヅ姉さま」と慕う可愛らしい少女に変わりました。兄の珠彦相手だと変わらずつっけんどんでしたが。
愛情を貰うことがなかったんでしょうね。兄の珠彦ともども。
他にも兄弟がいますが全員仲が悪いようですし。もちろん血のつながった兄弟とはいえ気が合う合わないはあるでしょうが、でもここまで険悪になるというのは親が悪いんだろうなと思います。実際、嫌な父親が描かれてますね。こんな父親の期待に応えようとして珠彦は頑張っていたのかと思うと……。
珠子は芯がしっかりしていて聡明で、医者が悪態つくのにも小気味よく言い返すところなんて兄の珠彦よりずっと頼りになります。まだ12歳なのに。
だけどユヅへの慕いっぷりを見てると愛情が欲しかったのかなって、そう思えるんです。
何回か読み返していると、珠子が訪問してきた際の「珠彦兄様に嫌われてるの知ってますから」というセリフが引っかかってきまして。
珠彦に妹として可愛がってもらいたいという思いがどこかにあるのかなと思えてきたんです。
でも珠彦も愛情をくれない。
それが寂しい。
そんな気持ちから出た言葉だったのかなって。考え過ぎかもしれませんが。
珠彦も愛情を与えられずに育ったから愛情の与え方を知らず、珠子を可愛がることもない。
逆にユヅはたっぷり愛情を与えられて育ったんだろうなってのが分かる子で、だから愛情の与え方を知っているんでしょう。
そんなユヅに会えて二人ともよかったねとしか言い様がありません。珠彦の嫁として買われたのがユヅで本当に良かった。

ユヅと珠彦のことも書きたかったですが、長くなってしまうので珠子のことだけに絞って書いてみました。登場人物の人間性がかわいいですし、絵そのものもとてもかわいいです。
ちなみに一番のお気に入りは珠彦が「味噌汁うまい」というところです。
1巻があれば適当に拾っては読むというのを繰り返しているマワシヨミジャンプですが、今回は特に良い拾い物でした。