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52枚の美しいカードを並べ替え、自分で話を作る絵本。デザイン・イラスト・絵本の世界に大きな影響を与えた名作を特別復刻。

1907年から98年を生きたイタリア人の作家、ブルノー・ムナーリ。彼を何の肩書きで呼べばいいのでしょう。グラフィックデザイナー、プロダクトデザイナー、彫刻家、絵本作家、玩具製作者、著述家、写真家、そしていつも子どもとばかり遊んでいる人、ピカソが「現代のダ・ヴィンチだ」と呼んだイタリア人。

彼の作り出した数々の作品の中でわれわれ日本人にも最も馴染みが深い、そして後世のデザイン界にも巨大な影響を与えた、まるで絵本のようなゲーム、ゲームのような絵本を復刻しました。

1940年にムナーリの息子、アルベルトが誕生した時、ムナーリ自身が満足できる子ども絵本が無かったことからお手製で作ったものが有名な%PageLink:3667:%。

この自家製絵本をきっかけにして、ムナーリはデザインやモノづくりと「教育」の関係について考え始め、のちの彼の造形教育のための作品作りの大きなきっかけになって創作を続けていきます。そこで1976年にムナーリとジョバンニ・ベルグラーノによってにデザインされたのが、この「Eight Sequences to Put in Order」(8つの物語をつくろう)。

若い頃、イタリアの前衛美術運動家、「未来派」と呼ばれてデビューしたムナーリは息子に作ったほんの経験をこう書き記しています。「未来とは本当はもうこの社会に到来していたのだ。子供たちの中に」

この絵本は、ちょっと型破り。一般的な本とは異なり、パッケージの中に入っているのは、合計52枚の正方形のカード。その中にはミニマルで美しいイラストが描かれています。

物語は8つ。それぞれの物語は3枚から10枚のカードで構成されていますから、自分自身のインスピレーションが浮かぶままにそのお話を作ってみてください。

太陽が登って沈む、季節が変わる、リンゴが熟する、鼻が咲く、犬が動き回る。自然の動き、因果関係に合わせてカードの構成を決める。自由に思うままにカードを並べ替えてそこからストーリーを作る。この絵本は、絵本を読む人、楽しむ人自身がストーリーを「作り出す絵本」なのです。

ムナーリが生前に親交が深かったイタリアの出版社Corraini(コッライーニ)によるこの復刻版の制作は、日本販売においては同社の監修のもと、本文テキストは英語版とし、付録としてテキストの翻訳とこのシリーズの歴史的な意味の解説を作成し、日本語で封入しました。

実際に子どもたちと一緒に色彩豊かなイラストを楽しむ、物語を作る。さらには、お部屋に飾ったり額装したり、デザインや絵本の興味のある方へのコレクション、贈り物にも最適です。ぜひこの機会に手元にお揃えください。

詳しい情報と購入はAssistOnのサイトから 「Eight Sequences to Put in Order」→