睡魔 富士山往復の隙間の登山日

「瞬き以外で、何時間起き続けたことある?」


昨日、下山中に会員が体調を崩し、なので五合目まで時間が
大分かかりました。
昼に登頂したので、夕方までに五合目に着いて、その後
御殿場まで走る予定でしたが、五合目に着く頃には20時を回っていました。

僕がよくする質問です。数十分であれ仮眠した人によく
何日寝てないだとかの自慢を受けてきたので、そんな質問が
思いついたのだと思います。

大抵1日半くらいと思います。

眠気を、睡魔を我慢すると脳味噌が痒くなります。
もしくはくすぐったくなります。
僕の感覚での形容ですので、人によってその表現は違う
と思いますが、そんな感覚です。
全身がむずむずして、耳掻きで右の穴から左の穴に貫通
させてやりたい衝動を我慢するほどのそれです。

21時に五合目を1人で出て、真っ暗な道を進みます。
右も左もありません。
前も後ろもありません。
街灯もありません。
ヘッドライト、試しに消したら真っ暗な空間に自分が浮かびました。

ちなみに僕は丸2日が限界でした。


熊が出たら怖いので、音楽を鳴らしながら降ります。
足の爪も死んでしまい、思う様に進めない為思ったより
時間がかかります。
試しに走ってみようと試みたりすることもありますが、
その度、すぐに後悔して止めます。

20代半ばの頃、漫画家のあだち充さんに伺ったことが
あります。

日付が変わる頃に街灯がたまにある下に到着しました。
なんとかコンビニまで歩いて、水と消毒液と絆創膏と
軽食などを買い、
店頭駐車場で靴下を脱ぎ、水をかけ足についた砂を全て流します。
ウェットティッシュであちこち拭いて、消毒や絆創膏やテープなども
して、不審者ではないことくらいわかっていても煙たがられるで
あろうことを事前に予測して、深夜1時過ぎ後にしました。

「3日だね。」
想像していましたが、吃驚しました。
感心しながら思わず訊いてしまいます。

真っ暗な道に自分が浮いている様な錯覚を起こし、時に
中央分離帯が壁に見えたり、大きな器の外壁に見えたり。
その際は、反対車線より向こうに大量の黒い水滴が波打って
見えたりしました。
電柱が小刻みに会釈するサラリーマンに見えたり、ガードレールが
また、他の何かに見えたり、そもそもガードレールという
言葉は日本語なのだと知った小学生時代、それがやけに
可笑しくて、ガードレールと頭の中で繰り返し繰り返し
呟いては笑っていたこと、ガードレールという言葉だけで
歌を作って頭の中で一人遊びをしていたことも思い出し、
それを今に重ねて頭の中でお散歩も織り交ぜ、なので
凄いことになっていました。

「その3日間、何してたんですか?」
日常のそれには限界があると思ったのです。


「原稿描いてた。」
やっぱりと、それならばと、納得しながらも、でも、
気になりました。

「頭の中、お散歩しなかったですか?」
「お散歩」僕がよく使う語彙ですが、視点をどこかに置いて、
頭の中だけどこかに行ってしまうことをそう称しています。

「もうね、自分が何描いてるのか分からなかった。」

笑いながら巨匠は云いました。

凄いなと感心しながらも、その原稿が何なのか気になりました。
見てみたいなと思ったのです。
流石に虫が良すぎるので伺うことはしませんでしたが。  

あだち充さんでいえば、一度東京ドームでのプロ野球観戦を
誘われてご一緒したことがあります。
巨人対ヤクルト戦です。
野球は素人ですが、高校野球は小学生の頃から好きで
見ています。
プロ野球は、全然放送されないパリーグの選手らが好きで
した。
プロ野球全般でいうと、一生懸命走らないことが嫌で、
それだけで避けていました。

「焦って暴投するかもしれないじゃない。」

そんな素人考えを子供心を盾にして偉そうに思っていました。

初めて耳にする生生しい音に、これまでの考えを改めました。
ピッチャーの指先から離れる際に聞こえる様な気がする
弾ける音。
キャッチーが受け止める手が痛そうな音。
その球を捉える打者のスイングの音。
掠っただけなのに顔を顰める痛そうな音。
芯を捕まえた観衆に爽快感を与える音。
だけど、その音が僕にはとても怖い音と感じたこと。


ちなみに僕は丸2日間です。
1995年、23歳でした。
延藤直樹戦からまるまる2日間、眠れなかったのです。
緊張感と、試合のあの歓声と後楽園ホールの異常なまでの
熱気がそうさせたのだと思います。

お散歩もそうですし、
脳味噌がくすぐったくなるという感覚や、頭蓋骨の内壁が
痒くなるそれも同様に経験します。


「あ?」


誰も自分に話しかけてやいないのに問いかけたり、


「え?なんで?」

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309字
特にお得なことはないかもですが、でも、僕が 思うこと、感じたことなどを日日綴ります。

100戦してこれまでの減量や試合にまつわる客席からは 感じることのできないことなどを 綴れたらなと思います。 なんの参考にはならないけれ…

これがなんのことやらか、ようやく 理解しました。 どうもです。 頑張ってホームラン打とうと 思います。