Vista Energy (VIST) の株価見通し:成長するアルゼンチンのシェールオイルリーダー
Vista Energy (ビスタ・エナジー、VIST)は、アルゼンチンのVaca Muertaシェール層でシェールオイルの開発に注力するエネルギー企業で、メキシコに拠点を置いています。
同社は、ニューヨーク証券取引所(NYSE)およびメキシコ証券取引所に上場しており、エネルギーセクターの中でも注目の銘柄です。
この記事では、Vista Energy (VIST)の最新の株価動向や2024年第2四半期決算の内容、テクニカル分析を通じて、今後のVISTの株価見通しについて考えていきましょう。
個別銘柄の分析記事のマガジンです。
最近の株価の動き
Vista Energy (VIST)の株価は、2021年5月の最初のブレイクアウト以来、実に1,400%超の上昇を記録しており、エネルギーセクターの中でも特に注目されています。
IBDでの評価では石油ガスグループ内でのトップの評価を受けているリーダー銘柄です。
2024年に入っても、同社の株価は堅調に推移していました。
これまでの上昇基調があまりにも長かったことがややひっかかる点でしたが、7月末から8月初めにかけての調整局面を経たことで、新たな上昇トレンドに入る可能性があります。
最新の株価は49.62ドル(2024年8月23日)であり、直近の50ドル付近のレジスタンスラインを突破できるかが注目されています。
2024年第2四半期決算
決算ハイライト
総生産量:65,300 BOE/日(前年比+40%、前期比+19%)
原油生産量:57,200 バレル/日(前年比+46%、前期比+21%)
売上高:3億9,700万ドル(前年比+66%)
調整後EBITDA:2億8,800万ドル(前年比+90%)
引き上げコスト:4.5ドル/BOE(前年比-6%)
調整後純利益:7,200万ドル(前年比+25%)
調整後EPS:0.7ドル(前年比+22%)
フリーキャッシュフロー:8百万ドル
Vista Energy (VIST)の2024年第2四半期決算は、同社の成長力とコスト管理能力を明確に示しています。
総生産量は前年比40%増、特に原油生産量は46%増加し、主要な生産拠点であるVaca Muertaシェール層での開発が引き続き進展しています。
*Vaca Muertaシェール層は、アルゼンチンに位置する世界最大級のシェールオイル・ガス田で、豊富な埋蔵量を持つ資源開発の最前線です。現在も開発が進行中であり、今後の生産拡大が期待されています。
売上高も前年比で66%増加しており、シェールオイルの生産増加と原油価格の上昇が収益を押し上げました。
この売上高の大幅な増加に貢献した要素としてはVaca Muerta Norteパイプラインへの接続が挙げられます。
このパイプライン接続により、同社は原油輸出能力を大幅に増加させ、チリへの輸出が拡大しました。
実際に、2024年第2四半期の報告によれば、輸出された原油量は前年同期比で22%増加しています。
コスト面でも、引き上げコストが4.5ドル/BOEと6%低下しており、同社の低コスト運営モデルが成果を上げています。
これにより、調整後EBITDAは前年比90%の大幅増加となり、利益率の改善にもつながっています。フリーキャッシュフローもプラスに転じており、財務基盤は堅実です。
Vista Energyは2024年のガイダンスに沿って、さらなる生産拡大を計画しており、年末までに85,000 BOE/日の生産を達成する見込みです。
テクニカル分析
Vista Energy (VIST)のチャートは、現在カップウィズハンドルのハンドル部分からのブレイクアウトの可能性を示唆しています。
50日移動平均線を上抜けた後、再び50ドル付近まで上昇しており、今後の取引で取引量が増加すれば、さらに上昇する可能性があります。
特に、これまでの長期上昇トレンドを考慮すると、株価が新たな高値を更新するシナリオも十分に考えられます。
ただし、50ドルのレジスタンスラインを明確に突破するかどうかが、今後の株価動向を左右する重要なポイントです。
まとめ
Vista Energy (VIST)は、アルゼンチンのシェールオイル開発におけるリーダー企業として、今後も成長が期待されます。
2024年第2四半期の決算は、強力な生産成長とコスト効率の改善を示しており、同社の業績はさらに向上する可能性があります。
テクニカル的にも、重要なレジスタンスラインを突破する可能性が高く、今後の株価上昇に期待が持てます。
ただし、原油価格や地政学的リスク、規制の変更など、外部要因によるリスクも意識しつつ、慎重に投資判断を行うことが求められます。
このように、Vista Energy (VIST)は、エネルギーセクターにおける有望な銘柄であり、今後の動向に注目する価値があるといえるでしょう。
毎週末に週報で今後の米国株の見通しを書いています。
米国個別株投資の勉強にはこれらの本もおすすめです。
最後までお読み頂き、ありがとうございました!
この記事が読者の皆様がリスクとリターンを考慮したより良い投資判断を行うための手助けとなれば幸いです。
この記事が役立った場合は、スキ・コメント・フォローなど頂けますと励みになります。
*個別の銘柄の売買を推奨するものではありません。
*実際の投資判断については自己責任でお願いします。