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大統領選挙前後の米国株はどう動く?

米国株市場はサマーラリー入りし、夏に向けて好調な株価推移が予想されます。

今回は今後の投資戦略を確認するために、11月の大統領選挙投開票に向けたS&P500の動きを確認していきたいと思います。

2024年米国大統領選の日程は以下の通りです。
7月15日 共和党大会・当指名候補を決定
8月19日 民主党大会・当指名候補を決定
11月5日 大統領選投開票


大統領選年のS&P500の推移は?

1994年から2023年の80年間のデータによれば、大統領選年の平均年間騰落率は7.2%で80%の確率で年間パフォーマンスがプラスになっています。
(80年間の平均年間騰落率は9.1%、勝率は71%)

次に過去20回の大統領選年における月別騰落率を確認しましょう。

大統領選年の月別騰落率(グラフ)
大統領選年の月別騰落率(表)

グラフから分かるように5月以降では6月・8月のパフォーマンスは良好(5月もそれほど悪くない)で、9月・10月での下落が目立ちます
そして、11月・12月は再び強い上昇を示しています

大統領選年の株価推移(前年終値を100)

大統領選の日程でいうと、11月の投開票を前にS&P500は調整し、投開票後に上昇することが多いと言えます。

ちなみに11月・12月での株価上昇は現職大統領が再選する・しないに関わらず起こっています。
つまり大統領選挙の結果に関わらず、11月・12月は株価は上昇するということです。
(この傾向はアノマリーの中でもかなり勝率が高いものになります。)


9月-10月の調整入りのリスクは?

ちなみに週報でも書いたのですが、私は市場の利下げ期待(9月から利下げ開始、年内2回の利下げ)が裏切られることが調整のきっかけになる可能性を考えています。

現在は業績相場ですが、状況的に調整が起こりやすい時期に下落するきっかけにはなり得るという意味です。

このコラムにあるようにFRBは政治的中立性を強く意識しています

つまり、大統領選の投票直前の時期に利下げを行って株価上昇の後押しをすることは特定の候補者へのサポートとみられる可能性があり、そのように見られることをFRBは非常に嫌うということです。

これを考えると、7月15日の共和党大会後のタイミングでのFOMC(7月30-31日)や、大統領選前のタイミングでのFOMC(9月17-18日)で利下げに踏み切れないリスクがあります。

ここで市場の利下げ期待とのギャップが出ることで調整が進む可能性は考えておきたいと思います。
(とるべき戦略はあまり変わりないので、この予想があたるかどうかはあまり気にしていませんが、参考までに。)


11月投開票前後のS&P500の動き

さらに大統領選年の10月から11月にかけてのS&P500の推移をもう少し詳しく見てみましょう。

下のグラフは過去20回の大統領選年における10月第1営業日から11月にかけての営業日ごとの平均騰落率を用いたS&P500の推移のグラフです。
*日付は各営業日の20年間の中央値に設定しています。

大統領選年の10月から11月にかけてのSP500推移(10月1日を100)

大統領選の投票日は「11月の第1月曜日の次の火曜日」と決められており、過去の投票日もおおむね11月5日頃になっています。

このことを頭に入れてグラフを見ると、大統領選の投票日より前の時点具体的には10月の15-20営業日目付近でS&P500は底打ちしていることが分かります。

そして大統領選の投票日の時点ではすでに株価が反発し始めています


まとめると
・大統領年の8月まではサマーラリーが続くことが多い。
・大統領選の投開票を控えた9月・10月はS&P500は調整することが多い。
・投開票が行われる前の10月下旬の時点からS&P500は反発。
・11月の投開票の時点ではかなり上昇している。
以上のことが過去のデータからは分かります。


私の場合は、これらの動きを取りにいくために指数ETFの信用買いの手法を用いています。

ここまで読んで頂き、ありがとうございました!

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*実際の投資判断については自己責任でお願いします。

今後の方針

このアノマリーを考慮して、私は以下のような方針を考えています。
(週報の有料部分と重複するため、5月のまとめ読みマガジンで有料部分を公開しています。)

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