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世界同時株安に発展?アジア株式市場の急落の背景

2024年8月5日、日経平均株価は4,451円の暴落を記録し、31,458.42で引けました。
これは1987年のブラックマンデーの翌日につけた3836円を超えて過去最大の下落幅となりました。

今回の株価暴落は、米国経済の減速に対する懸念と円高が主な要因とされています。

株安の動きは、日本市場のみにとどまらず、アジア全体の市場にも波及しています。

アジア市場の動向

韓国

韓国のKOSPI指数は8.77%下落し、2,441.55で取引を終えました。一時サーキットブレーカーが発動するほどの大幅下落は市場に大きな不安を与えました。

台湾

台湾の加権指数は8.35%下落し、19,830.88で終了しました。電子部品メーカーが売られ、TSMCとメディアテックが主要な下落を記録しました。こちらも大きな打撃を受けています。

インド

インドのBSE SENSEX指数は2.55%下落し、78,914.22で終了しました。

オーストラリア

オーストラリアのS&P/ASX 200指数は3.7%下落し、7,649.60で終了しました。

中国と香港

7月の中国サービス部門購買担当者景気指数(PMI)が52.1に上昇したものの、中国と香港の株式市場においても投資家のリスク回避の動きが目立ちました。

  • 上海総合指数は1.54%下落し、2,860.70で終値を迎えました。

  • CSI300指数は1.21%下落し、3,343.32で終了。

  • 香港のハンセン指数は1.46%下落し、16,698.36で引けました。


米国市場の動向

8月5日(月)の早朝に米国の株式先物市場も大幅な下落を見せています。

  • ダウ・ジョーンズ先物は-1.4%下落

  • S&P 500先物は-3.1%の急落

  • ナスダック100先物は-5.5%急落

この先物市場の動きから、8/5の米国株市場が開いた後もApple(AAPL)、NVIDIA(NVDA)などの大手銘柄が大幅に下落すると見込まれています。

10年物米国債の利回りが3.68%に低下し、1年ぶりの低水準を記録しています。
これは景気後退を織り込んでいる動きとも読めます。

暗号通貨市場の動き

ビットコインも市場の混乱の中で暴落し、5万ドルをわずかに上回る水準にまで急落しました。

これは数カ月ぶりの低水準で、8/2(金)の62,573.55ドルからの大幅な下落です。

イーサリアムもさらに大きな下落を経験し、暗号通貨全体がリスク資産からの広範な売りの一部となりました。

背景

今回のアジア株式市場の急落の背景には米国の大手ハイテク株の下落、米国経済の減速への懸念があります。

さらに日銀の利上げをきっかけにキャリートレードの巻き戻しによる急速な円高進行も日本の株式市場に大きな影響を与えています。

予想以上のアジア市場の急落により、市場ではさらに懸念が広がり、リスクオフムードが高まっている状況です。

まとめ

先週の後半に米国の景気後退への懸念が高まり、米国株は調整局面入りしていました。

しばらくは厳しい相場が続くとは考えていましたが、ここまで世界全体にリスクオフセンチメントが広がる急激な動きが出るとは予想外でしたね。

ただ、大きな調整はこのような形で起こるものです。
まだ為替相場やビットコインなども含めてボラティリティが高い状況が続いており、安易にトレードするのは危険と考えています。

少なくとも自分は引き続きキャッシュポジションを維持して様子見を続けます。

最後までお読み頂き、ありがとうございました!
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n=1|米国株投資@外科医
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