新高値は買い?
新高値は買い?
1月19日(金)の終値でS&P500は4,839となり、史上最高値を更新し、強気相場が持続するとの見方が広がっています。
新高値をとった場合には、その後も上昇が続きやすいとされ、「新高値は買い」と言われます。
その理由としては、すでに上昇トレンドが生じていることに加えて、その指数に投資している全員が含み益を抱えており、損失を抱えている投資家による売り圧力がなく株価が上昇しやすいことなどが挙げられます。
では、実際に史上最高値を更新した後のS&P500がどのように推移したのかを1944年から2023年までの80年間のデータを用いて検証してみましょう。
Chat GPT-Data Analystに手伝ってもらって解析を行いました。
新高値で指数を買った場合の勝率は?
80年間のS&P500のデータを用いて前回最高値から180日以上間隔をあけて最高値を更新した日付を抽出しました。(下の表:終値ベースで評価)
最高値更新はこの期間に23回ありました。
最高値更新日からのS&P500の推移をみると、
・6ヶ月後がプラスだったケース:17回(73.9%)
・6ケ月後の平均騰落率:+5.1% (最大:+16.6%, 最小:-12.3%)
・12ケ月後がプラスだったケース:20回(87.0%)
・12ヶ月後の平均騰落率:+10.3%(最大:+35.9%, 最小:-16.9%)
このように「新高値は買い」に従った場合の勝率はかなり高いです。
(12ケ月後の勝率は87%)
2010年以降の最近5回の新高値更新後の推移をみても、
4回(80%)で12ケ月後のS&P500は上昇しており、平均騰落率は+11.4%(最大:+29.8%, 最小:-4.6%)でした。
23回の新高値更新時を100とした1年間のS&P500の推移(平均騰落率から算出)は下のグラフのようになります。
新高値からどれくらい株価上昇が持続したか?
次に新高値更新後にどれだけS&P500の上昇が持続したかを検証してみましょう。
株価上昇の持続期間=新規で更新した高値から10%以上の株価下落を起こさずに上昇し続けた期間
この定義で計算した、新高値更新後の株価上昇持続期間です。
株価上昇持続期間の中央値:313日
最長上昇持続期間: 2428日 (1991/2/13~1997/10/7:下のチャート)
つまり”終値で10%以上下落したら利益確定売り”というルールで新高値から投資した場合に中央値で10ヶ月は利益を伸ばせるということになります。
最後に2010年以降で株価上昇持続期間が長かった3つの期間のチャートを示します。(上昇持続期間を赤のバンドで示しています。)
①新高値更新2013/3/28: 上昇持続期間784日
②新高値更新2016/7/11: 上昇持続期間564日
③新高値更新2020/8/18: 上昇持続期間503日
まとめ
いかがでしたでしょうか?
実際に過去のデータを検証してみると、「新高値は買い」の威力がよく分かる結果でした。
明確に史上最高値を更新したS&P500の本日以降の推移に注目したいですね!
最後までお読み頂き、ありがとうございました!
今後も皆様のお役に立つような記事を書けるように頑張りますので、スキ・コメント・フォローなど頂けますと励みになります。
*実際の投資の判断については自己責任でお願いします。