Meta (META)の2024年Q3決算レビュー:広告収入増加とAI投資による株価下落の背景
Meta Q3決算の概要と株価への影響
2024年10月30日、Meta Platforms(NASDAQ: META)は第3四半期の決算を発表し、収益は市場予想を上回りました。
しかし、AIとメタバースへの大規模投資が懸念され、発表後の株価は下落しました。
本記事では、MetaのQ3決算の主要ポイントと、決算発表後に株価が下落した要因について詳しく解説します。
MetaのQ3決算ハイライト
Metaは、2024年第3四半期に予想を超える成長を遂げました。
売上:406億ドル(前年同期比19%増)(予想402億ドル)
1株あたりの利益(EPS):6.03ドル(予想5.22ドル)
広告収入:398億ドル(前年同期比18.5%増)
Metaの広告事業は引き続き成長しており、特に「ファミリーアプリ」(Facebook, Instagram, Messenger, WhatsApp, Threads)の日次アクティブユーザー数が前年比5%増加して32.9億人に達しました。
また、広告インプレッション数が7%増加し、平均広告単価も11%上昇していますが、前回決算に比べて増加率がやや鈍化する形になりました。
MetaのガイダンスとAIへの大規模投資
第4四半期(Q4)について、Metaは売上ガイダンスを465億ドル(予想中央値)と予測しており、これはアナリストの予測(461.8億ドル)を上回る水準です。
また、2024年の資本支出は380億〜400億ドルに引き上げられ、来年2025年にはさらに顕著な増加が見込まれています。
これらの資本支出は主にAIインフラの強化とメタバース関連技術への投資に充てられる予定です。
Metaは、AIの成長と将来の収益性を確保するためのインフラ投資を続けており、AI駆動のツール(Meta AI, Llamaなど)やスマートグラスといった新製品の開発も進行中です。
株価下落の要因:AIとメタバースへの巨額投資
MetaのQ3決算が市場予想を上回る結果となったにもかかわらず、株価は発表後2%以上下落しました。
この主な要因は、MetaがAIとメタバースへの継続的な巨額投資を表明し、これにより短期的な収益性への不安が高まったためと考えられます。
2025年にはAIインフラや関連製品開発に伴う資本支出と減価償却費の増加が、短期的な収益性に与える影響が大きくなる可能性が高いと考えられます。
またMetaのメタバース部門であるReality Labsの営業損失が44億ドル(前年同期の37億ドルから増加)となり、今後さらに損失が拡大する可能性が示された点も投資家にとって懸念材料です。
投資家の多くは、これらの投資が将来の収益成長にどう寄与するかに疑念を抱いており、収益性が改善されるまでには時間がかかると見込んでいます。
今後の展望と投資家への影響
Metaは、AIやメタバース分野での競争力強化を目指し、長期的な成長を視野に入れた投資を継続しています。
広告事業の成長モメンタムも続いているため、今後も安定した収益が見込まれます。
しかし、これらの積極的な投資によるコスト負担が短期的には収益圧迫要因となる可能性があり、慎重な見極めが必要です。
今回のMETAの決算後の株価の動きは、メガテックの決算におけるAI投資がネガティブにとらえられる可能性があることを改めて認識させてくれるものでした。
METAは前回決算でがAIと広告の相乗効果がポジティブに受け止められましたが、そのような銘柄であってもAI投資に対する投資家の目は非常に厳しいということは覚えておくとよいかもしれません。
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